【UFC FOX03】ヘンドリックス×コスチェック、動くのはどっち??
【写真】ジョニー・ヘンドリックスには失礼な表現だが、逆さにしても顔に見える逆さダルマのような風貌をしている (C) MMAPLANET
ニュージャージー州イーストラザフォードのアイゾッド・センターで、5日(土・現地時間)に行われるUFC on FOX03「Diaz vs Miller」。メインのライト級ネイト・ディアズ×ジム・ミラーが、同級の頂点を見越したファイトなら、セミのジョニー・ヘンドリックスとジョシュ・コスチェックはウェルター級で世界を見越した一番となる。
GSPの長期離脱とカーロス・コンディットの暫定政権樹立に加えて、トップ集団の顔触れの入れ替わりと、戦局に変化が見られるようになったウェルター級戦線。2008年4月から2度目の頂点に立ったGSP、6度目の王座防衛の相手は、チャンレジ失敗後も長らく同階級のトップに君臨してきたが、昨年はその序列が崩れた年となった。
敗戦続きのダン・ハーディーはともかくとして、チアゴ・アウベスがリック・ストーリーに敗れ、BJ・ペンはニック・ディアズ戦に散った。12月30日には無冠の帝王の風格を備えてきたジョン・フィッチが、ジョニー・ヘンドリッグスに12秒TKO負けを喫してしまった。
ジェイク・シールズもミドル級転向を決意し、GSPとベルトを賭けて戦ったファイターで、世代交代の波に巻き込まれなかったのが、TUFシーズン1ファイターのコスチェックだ。そのコスチェックが、元同門フィッチ越えを果たしたヘンドリックスと対戦する。
ともにKOパンチを持つレスラー同士の対戦、さらにいえば共にNCAA D-1でナショナル王者になっている。TUF後、常にトップファイターとして活躍し、TUF12ではコーチも務めたコスチェックと比較すると、ヘンドリックスの知名度はまだまだ低い。キャリア4戦目でWECデビューを迎え、2勝したのちにUFCに移籍。
リック・ストーリーに敗れたものの、7勝1敗というUFC戦績を残し、通算MMAキャリアは12勝1敗だ。当然、レスリングがベースとなるが、これまでの試合振りを見返すと、レスリングで鍛えた軸の強さを武器に、テイクダウンを防ぎ、打撃で勝利する印象も強い。
UFCデビュー戦=アミール・サダローの首相撲をアッパーで打ち砕き、レスラー対決となったチャーリー・ブレネマン戦、フィッチ同様KO・オブ・ザ・ナイトを獲得したTJ・ウォルドバーガー戦など、そのパンチ力の強さを見せつけている。
【写真】ジョシュ・コスチェックは接近戦は、まず好まないだろう。一瞬の交錯で、ポイントを争う、あるいはKOを狙う展開になるか (C)GONGKAKUTOGI
レスリング時代は階級で下のヘンドリックスがパワーで目立ち、階級が重かったコスチェックが出入りなどのステップで勝負するなど、同じD-1レスラーでもスタイルが違う両者。コスチェックはインファイトを避け、一発のテイクダウンに勝負を賭け、ヘンドリックスはそれを読んでカウンターを狙う。精神的な削り合いが繰り広げられる試合になる可能性も決して低くない実力者対戦だ。
■UFC on FOX03対戦カード
<ライト級/5分3R>
ネイト・ディアズ(米国)
ジム・ミラー(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ジョシュ・コスチェック(米国)
ジョニー・ヘンドリッグス(米国)
<ミドル級/5分3R>
ホウジマール・トキーニョ(ブラジル)
アラン・ベルチャー(米国)
<ヘビー級/5分3R>
パット・ベリー(米国)
レイバー・ジョンソン(米国)
<ライト級/5分3R>
トニー・ファーガソン(米国)
マイケル・ジョンソン(米国)
<フライ級/5分3R>
ジョン・ドッドソン(米国)
ティム・エリオット(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ジョン・ハザウェイ(英国)
パスカル・クラウス(ドイツ)
<フライ級/5分3R>
ルイス・ガーディノー(米国)
ジョン・リネケル(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
ダニー・カスティーロ(米国)
ジョン・チョリッシュ(米国)
<フェザー級/5分3R>
デニス・ベルムデス(米国)
パウロ・カーザ(米国)
<バンタム級/5分3R>
ロランド・デローム(カナダ)
ニック・デニス(カナダ)
<ミドル級/5分3R>
マイク・マッセンジオ(米国)
カルロス・ヴェモラ(チェコ)