【UFC Fuel02】ROC二冠王デブラス、スクランブル発進
14日(土・現地時間)にスウェーデンの首都ストックホルムはエリクソン・グローブで、UFC on Fuel 「Gustafsson vs Silva」が開かれる。
【写真】ROC二冠王のトム・デブラス。クリス・ウェイドマンやエジソン・バルボーサのようにROC王者としてUFC出場を果たし成功組となるか。ニック・ペースのように敢え無くリリース組となってしまうか。大切なオクタゴン初陣となる (C) MMAPLANET
欧州勢と南北米国大陸勢の対戦と共に欧州勢同士のマッチアップが3試合出揃っていたプレリミナリーバウトだったが、EU圏対決の一つ、フランスのシリル・ディアバテと対戦予定だった元K-1ファイターのユルゲン・クルトの欠場が直前で決まり、代役に米国からトム・デブラスが出場することとなった。
09年ADCC世界大会出場、ヒカルド・アルメイダの黒帯でもあるデブラスは、米国東部のトップ人材育成大会リング・オブ・コンバット(ROC)のライトヘビー級&ヘビー級2階級のベルトを持つ。MMAではプロデビュー以来7連勝中で、クリス・ウェイドマンやエジソン・バルボーサに続き、ROC王者からUFCへのステップアップを果たした。
これまでROCでしかMMA経験はないデブラスは、重量級では珍しく足関節技を使いこなす。この辺りはヘンゾ・グレイシー系の一員として、GSPも崇拝するジョン・ダナハーの指導を受けている可能性も高い。スタンドのパンチでKO勝ちも挙げているデブラスだが、寝技が相変わらずザル状態のディアバテに対して、何もスタンド勝負をする必要はない。
レザ・ラマディ、マグナス・セデンブラッド、ベサム・ユセフ、シメオネ・ソーレセンと、初出場となるスカンジナビア勢(ソーレセンのみノルウェー人で、他の3人はスウェーデン人ファイター)4名からは、スウェーデン国内MMAイベント=スペリアー・チャレンジで無敗、通算11勝2敗のラマディ、同じくスウェーデンのMMA大会=Zone FCで無敗の6連勝中のユセフに注目したい。
【写真】今大会唯一のノルウェー人ファイター、シメオネ・ソーレセン。ヨアキム・ハンセン譲りのファイトで初出場を勝利で飾ることができるだろうか (C) MMAPLANET
ヨアキム・ハンセンがUFCに背を向け、ユノラフ・エイネモが2連敗でUFCリリース後にMMA引退を発表したノルウェーMMA界から唯一の出場となったソーレセン。かつてDEEPに来日したときは、本領発揮できなかったが、その後は7勝1敗1NCという高い勝利を誇っている。日本では不発に終わったパウンドが、今回の試合では炸裂するか――。師ハンセンと袂を分かち、トーマス・ヒッテンと行動を共にするようになったソーレセンの変貌ぶりに期待したいところだ。