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【GRACHAN14×マッハ祭り】寒川直喜、17カ月振りのMMA

Naoki Samukawa

【写真】キック、ミャンマーラウェイ、散打、そしてMMA。武芸百般がケージで、どのような戦いを見せるか。

20日(日)東京都江東区のディファ有明で開催される「GRACHAN14×マッハ祭り」。今大会ではキックボクサーとして活躍する寒川直喜が約1年5カ月ぶりにMMAの試合に挑戦する。

寒川は2003年にプロキックボクサーとしてのキャリアをスタートさせ、J-NETWORKミドル級、M-1ライトヘビー級、WPMF日本ライトヘビー級など数々のタイトルを獲得。2006&2007年にはK-1MAXにも参戦を果たしている。またGUTSMAN修斗道場(現GUTSMAN道場)の出身で全日本アマチュア修斗選手権ミドル級3位(2003年)という実績を持つ寒川は、素手・頭突きありの立ち技格闘技ミャンマーラウェイにも挑戦。さらに転ばせる打撃戦=中国・散打の経験も持ち、2007年7月にMMAデビュー。2011年以降はキックと並行してDEEPでMMAの試合を続け、3勝3敗という成績も残している。

Samukawa in Lethwei【写真】拳はバンテージ、頭突きもありという過激なラウェイルールで立ちRNCで勝利したこともある寒川(C)MMAPLANET

こうしたキャリアを見れば“MMAに挑戦するキックボクサー”ということになるが、寒川の試合ぶりにそういったイメージは当てはまらない。柔道黒帯、GUTSMAN出身という経歴からも分かる通り、もともとMMA志向だった寒川は、普段から所属するバンゲリングベイ・スピリットでの練習にMMAのトレーニングを取り入れ、GUTSMANへの出稽古も定期的に続けている。

それゆえMMAの試合でも完全に組み技・寝技の展開を嫌って、スタンドの打撃のみに頼った試合をすることはない。渡辺良知 戦では判定負けに終わったもののテイクダウンを取り合い、伊藤有起戦ではグラウンドの攻防でバックキープし、リアネイキッドチョークを仕掛ける場面を作った。

MMAファイターとして組み技・寝技の展開に対応する一方、寒川はMMAデビュー戦となったキム・ギョンナム戦ではジャブでギョンナムの目を破壊、飛鷺輝との一戦でもジャブで飛鷺輝の顔面を切り裂き、ドクターストップに追い込んでいる。素手に近いOFGという特性を生かした勝利は、キックボクサーならではの技術・強さといっていいだろう。

対戦相手の三浦康彰は昨年のDEEPフューチャーキングトーナメント・ウェルター級王者。2006年~2007年にパンクラスに参戦経験があり、プロの舞台から遠ざかっていたが、その間も禅道会が主催するリアルファイティング空手道選手権で実績を積んできた。最近ではサブミッションでフィニッシュする試合が目立っている。寒川としては組み技・寝技への適応力が高いといっても、テイクダウンを許してポジションをキープされる・サブミッションを凌ぎ続けるという展開は避けたいはずだ。それを大前提としてジャブを起点とした打撃でどうペースを掴むかがポイントになってくるだろう。

いずれにしても寒川のようにヒジなしルール、ムエタイルール、ミャンマーラウェイを経験し、現在でも立ち技格闘技とMMAを並行するファイターは稀有な存在だ。特にヒジ打ちが認められたルールの中で寒川のように組み技・寝技に対応できるキックボクサーがどう戦うのかを非常に興味深い。ムエタイ戦士のようにジャブで相手の目を潰し、裂傷を負わせるほどパンチが切れる寒川だからこそ、打撃の中のコンビネーションでのヒジや組みの攻防におけるヒジなど、MMAの“立ちヒジ”に注目して見たい試合である。

■GRACHAN14×マッハ祭り 対戦カード

<GRACHAN MMAバンタム級選手権試合/5分3R>
[王者] 中村謙作(日本)
[挑戦者] 手塚基伸(日本)

<GRACHAN MMAライト級/5分2R>
山本勇気(日本) 
ベンジャミン・セッテ(フランス)

<マッハ祭りMMAフェザー級/5分2R>
中村好史(日本)
キム・ジェギョン(韓国)

<GRACHAN MMAフェザー級/5分2R>
大澤茂樹(日本)
村田俊(日本)

<GRACHAN MMAフェザー級/5分2R>
咲田ケイジ(日本)
阿仁鬼(日本)

<マッハ祭りMMAライト級/5分2R>
TOSHI(日本)
永瀬功(日本)

<スペシャルエキシビションマッチ>
桜井“マッハ”速人(日本)
ミノワマン(日本)

<GRACHAN MMAバンタム級/5分2R>
石田晋士(日本)
上山知暁(日本)

<マッハ祭りMMAウェルター級/5分2R>
寒川直喜(日本)
三浦康彰(日本)

<GRACHAN MMAバンタム級/5分2R>
ROY(日本)
石川良如(日本)

<GRACHAN MMAウェルター級/5分2R>
秀虎(日本)
佐々木克義(日本)

<マッハ祭りMMAフェザー級/5分2R>
高橋憲次郎(日本)
イ・ドギュン(韓国)

<70kg契約/5分1R>
西野聡(日本)
門脇英基(日本)

<GRACHAN MMA無差別級/3分2R>
淳平(日本)
オリバ(日本)

<マッハ祭りMMA女子60kg契約/3分2R>
宮内みき(日本)
石塚胡桃(日本)

<マッハ祭りMMAミドル級/5分2R>
近藤秀人(日本)
“行動隊長”乱(日本)

<GRACHAN MMAバンタム級/5分2R>
臼井曹(日本)
ZERO(日本)

<GRACHAN MMAウェルター-級/5分2R>
横山浩太(日本)
ジョシュア・ロビンソン(米国)

<マッハ祭りKICKルール・62kg契約/3分2R>
千島広明(日本)
大場隆行(日本)

<マッハ祭りKICKルール・58kg契約/3分3R>
中里康広(日本)
蓮沼健太郎(日本)

<GRACHAN MMAライトヘビー級/5分2R>
亮太(日本)
大久保和宏(日本)

<マッハ祭りMMAライト級/5分2R>
沼尻和之(日本)
小林拓伍(日本)

<GRACHAN MMAライト級/5分2R>
野津陽介(日本) 
野副忠佑(日本)

<マッハ祭りMMAライト級/5分2R>
坂東太郎(日本) 
篠原アンジェロ(日本)

<マッハ祭りMMAフェザー級/5分2R>
崎山勲(日本) 
野村克也(日本)

<GRACHAN MMAフェザー級/5分2R>
東修平(日本)
友野晴敏(日本)

<マッハ祭りKICK Jr.(高校生)・51kg契約/3分2R> 
東冷児(日本)
常世田大樹(日本)

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