【UFN42】気の毒なピアソン、呆れるばかりの裁定結果─『最低』
<ライト級/5分3R>
ディエゴ・サンチェス(米国)
Def.2-1:30-27, 29-28, 27-30
ロス・ピアソン(英国)
前に出てくるディエゴに右ヒザを見せたピアソン。大ディエゴ・コールのなか、右を振るったディエゴだが、これは空振りに。ピアソンは右ボディストレートを見せ、ディエゴの左ハイを余裕をもってかわす。続く左ストレートにも右ボティストレートを合わせたピアソンは、完全アウェイの地でも非常に落ち着いて試合を進める。ピアソンは右ストレートをヒットし、ディエゴの前進をかわす。続いて、右フックをテンプルに打ち込むなど、中盤はピアソンのペースに。
ピアソンは右ミドルを蹴り、ディエゴの左のガードを下げる。さらに右ストレートを打ち込んだピアソンに対し、ディエゴは左ミドルを放つ。ピアソンは、ここでも右ミドルと攻撃を散らす。猛牛のような突進力が見られないディエゴ、左ハイをキャッチして前に出るも、ピアソンは左に動いて回り込む。右ヒザを放ったピアソン、終了間際にショートフックの連打を見せ、地元ファンが大いに沸いたものの、ディエゴの攻撃にクリーンヒットはなくピアソンが初回を制した。
2R、左肩で顔を守るディエゴがシングルレッグへ。これを切ったピアソンが間合いを取る。ケージ際に下がったディエゴは左前蹴り、下がったところでピアソンの左ハイが頭部を掠める。右ストレートで前に出たピアソン、ディエゴがブロックすると右ミドルを決める。ディエゴがケージ中央に陣取り、ピアソンがケージ際に追い込まれるシーンもあったが、すぐに両者の立ち位置が変わる。ディエゴの右ストレートに、ピアソンは左ミドル。残り80秒を切り、ピアソンの右ストレートを受けたディエゴがダウン。
立ち上って、「来い、来い」とらしさを見せるディエゴに対し、ピアソンは首相撲からヒザを繰り出し、スッと距離を取り直す。右フックを決めたディエゴがピアソンの追いかけるも、捉えきれない。2Rもファンの大歓声をよそに、ピアソンのラウンドとなった。
最終回、低く構えるディエゴは右ジャブを伸ばす。頭を上下し左右のフックに対し、ピアソンはヒザ蹴りから右ミドルを蹴り込む。前に出るディエゴは左から右を振るうも、ピアソンが距離を取る。遠い距離から右ミドルを走らせるピアソンは、守り過ぎることもなく、3Rを戦う。ピアソンが右を空振りしパランスを崩したところでディエゴがヒザを突き上げて突進、これも距離を合わない。ピアソンの右ボディを受けて、またもガードが下がり、手数が止まったサンチェス。後ろ回し蹴りをキャッチされ、離れ際に繰り返し腹を攻撃される。
続いて正面からヒザをボディに受けるディエゴ。ディエゴは回転系の技が目立ち、パンチにも力が入ってきた。見透かしたように右をヒットさせたピアソンは、右ミドルから右フックを打ち抜く。残り1分、前に出てきたディエゴにピアソンの左フックがヒット。流血のディエゴは後ろ回し蹴りも空振りし、右アッパーも届かない。跳びヒザでバランスを崩し、最後の5秒はケージを背にして打ち合いとなった勝負、ピアソンがディエゴを完封した――と思われたが、何とスプリットに分かれた勝負はディエゴに軍配が上がる。
ピアソンにつけたジャッジは30-27、残る2人は30-27と29-28でディエゴ、全く理解に苦しむ判定としかいいようがない。大喜びするディエゴに罪はないが、ピアソンには気の毒過ぎる、馬鹿げた判定だ。