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【Copa Podio07】ノーギチャレンジに、UFC戦士カスティーリョ出場

Danny Castilillo

【写真】ダニー・カスティーロはUFCで7勝3敗、レスリングベースで柔術茶帯だが、パンチ主体のMMAファイター。今回から初めて組まれる時間無制限のノーギ・チャレンジに出場、渋い選択だ(C)GONGKAKUTOGI

10日(土・現地時間)、ブラジルはリオデジャネイロのジナーシオ・ボタフォゴで開催されるプロ柔術大会=コパ・ポジオ07。恒例のワンデー・グランプリに加えて、今大会も世界中から集まった強豪柔術家たちによるスーパーファイトが数試合開催される。

大会のオープニングを飾るスペシャルマッチ2試合は、メインのライト級グランプリと同じく将来有望な若手選手をズラリと揃えたものとなった。ハルクの異名を持つルーカス・バルボーザは、紫帯時代にノーギの試合でジョアオ・ミヤオのガードをパスして勝利したこともある選手。対するパトリック・ガウディオも、去年のアブダビ・ワールドプロの紫帯の部で-88キロ級優勝の実績を持つ。ちなみにこのときの決勝の相手が、今回戦うバルボーザだった(マウントからの十字締めで一本勝ち)。バルボーザとしては雪辱戦となるわけだ。

もう1試合は米国からタナー・ライスが出場し、アレッシャンドリ・ヴィエイラと対戦する。ライスは2012年に弱冠19歳でコブリーニャことフーベン・シャーレスから黒帯を授かった選手で、同年にメガトンこと大ベテランのウェリントン・ディアスを倒し、さらにIBJJFプロリーグではタンキーニョことアウグスト・メンデスを相手に2度スイープを決めて4-0で勝利するという大金星を挙げて世界をアッと言わせたことがある。対するアレッシャンドリ・ヴィエイラの方は、2013年のリオオープンの茶帯フェザー級と無差別の両方を制したテクニシャン。米国とブラジルが誇る、柔術界の未来を背負う若手の闘いぶりを今から注目しておきたい。

コパ・ポジオ恒例の、一本で決着が付くまで時間無制限で行われる都市対抗戦。5回目となる今回はアルゼンチンのブエノスアイレス対ドミニカ共和国のサントドミンゴという、ブラジリアン柔術の世界への広がりを感じさせるものとなった。前回の勝利都市、ブエノスアイレスを代表するマリオ・スカータ・アカデミーのマルチン・オクタヴィアーノはMMAファイターとして7勝1敗の戦績を残し、柔術家としても昨年のマスター&シニア大会の茶帯スーパーヘビー級にて優勝している。対するヤマサキ柔術のアブラハム・マルテは最近活躍が目立つ長身選手。先日のパン大会の無差別級においても、その長身を利したクローズドガードからの仕掛けでアンドレ・ガルバォン相手にあわやという場面を作ってみせた。

5月最終週に開催されるムンジアルへの出場も決めている現役黒帯競技柔術家マルテの優位は動かないように思われるこの試合。今までの最短決着記録である9分57秒以内に決着すれば勝者はボーナス獲得というインセンティブも付けられている。シティ・チャレンジには今後日本選手の招聘が検討されているという情報もあり、その点でも注目したいところだ。

今回からコパ・ポジオに追加されたノーギ・チャレンジは、MMAファイター2人を招聘して時間無制限マッチを行うというもの。グレイシー一族が標榜した何でも有りの戦いは、もともと時間無制限だった。そこからラウンド制のMMAという変遷が見られたことを考えると、この試みはバーリトゥード発祥の地ブラジルにおいて、MMAファイターたちを時間無制限の地平へと引き戻すものともいえ、なんとも興味深い。

そんなノーギ・チャレンジに出場するカスティーリョは、いわずと知れたチーム・アルファメール所属のライト級UFCファイター。レスリングベースだが柔術でも茶帯を取得している。アルファメールというとギロチンチョークのイメージが強いが、MMAにおけるカスティーリョの一本勝ちはリアネイキッド・チョークが多い。対するラシードもMMAファイターにして柔術では茶帯を巻く選手だ。

ヨルダンのMMA大会デザート・フォースで4勝1敗の戦績を残している。弱冠21歳のラシードとしては、34歳のUFCベテランから一本を奪うことができれば、メジャー団体参戦への大きなアピールにもなり得るだろう。その点においても、MMAを追うファン達にも楽しみな一戦といえるだろう。

■コパ・ポジオ07対戦カード

<スペシャルマッチ(ギあり)/10分×1R>
ルーカス・バルボーザ(ブラジル)
パトリック・ガウディオ(ブラジル)

<スペシャルマッチ(ギあり)/10分×1R>
タナー・ライス(米国)
アレッシャンドリ・ヴィエイラ(ブラジル)

<シティ・チャレンジ(ギあり)/時間無制限>
マルチン・オタヴィアーノ(アルゼンチン)
vsアブラハム・マルテ(ドミニカ)

<ノーギ・チャレンジ/時間無制限>
ハイダー・ラシード(ヨルダン)
ダニー・カスティーリョ(米国)

<ライト級GP出場選手>
【緑グループ】
レアンドロ・ロ(ブラジル)
グレゴー・グレイシー(ブラジル)
ルカ・アナコレッタ(イタリア)
シモーネ・フランチェスチーニ(イタリア)
ハムゼ・ラシード(ヨルダン)
【黄色グループ】
ジルベルト・”ドゥリーニョ”・バーンズ(ブラジル)
フェルナンド・ヴィエイラ(ブラジル)
ジャンニ・グリッポ(米国)
ヴィクトー・シウベリオ(ブラジル)
マーシオ・アンドレ(ブラジル)

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