【Copa Podio】詳細〈05〉ヘビー級GP優勝はホドウフォ
【写真】この日2度目の対戦でホドウフォ・ヴィエイラが、レアンドロ・ロを仕留めへびー級の面目躍如となった(C)COPA PODIO
1日(土・現地時間)、ブラジルはリオデジャネイロのジナーシオ・ボタフォゴにて、プロ柔術大会コパ・ポジオ。詳細レポート最終回は、ヘビー級GP決勝ホドウフォ・ヴィエイラとレアンドロ・ロの激闘を振り返りたい。
<ヘビー級GP決勝/6分1R>
ホドウフォ・ヴィエイラ(GFチーム)
Def. 送り襟締め
レアンドロ・ロ(シセロ・コスタ)
予選では決着が付かなかったヘビー級とミドル級の世界王者対決が、決勝の舞台で再び実現したとあって、場内の盛り上がりは最高潮に。まず引き込んだロに対して、ヴィエイラはレッグドラッグを狙っていく。対するロは後転スイープでヴィエイラの体を浮かすと、そのまま片足を取ったまま立って倒しにかかる。ここはヴィエイラがバランスをうまく保って振りほどいたが、ロの体重差を越えた攻撃は見事だった。ロが再び引き込むとヴィエイラは十八番の左右に振ってのパス。ついにロの体を二つに折り畳んだヴィエイラが、サイドに回ることに成功する。
強烈に抑えにかかるヴィエイラに対して、全力で抵抗してうつ伏せになるロ。そこをヴィエイラが逃さずにバックに。場内に歓声と悲鳴が交錯するなかヴィエイラが送り襟締めに入ると、精魂尽き果てたロはタップ! コパ・ポジオで初敗北を喫したロがマットに突っ伏して悔しがっていると、感極まったヴィエイラはその上におおいかぶさってロの健闘を称えた。やがて勝ったヴィエイラもマットに頭を付け、叫びながら拳でマットを叩いて喜びを表現。さらに勝敗がアナウンスされた後、退場する花道の途中で失意のあまり座り込んでしまったロ。
両者がいかにこの試合に賭けていたか、まざまざと伝わってくるエンディングだった。自分より階級上の世界一流の柔術家たちを次々と倒し、ヘビー級世界一柔術家にも勝利を信じて全力で挑んでいったロと、それを真っ向勝負で打ち負かしたヴィエイラ。そしてその二人の攻防に酔いしれ声援を惜しまなかった観客たち。
場内の空席の多さからしてもまだまだ発展途上と言わざるを得ないこのコパ・ポジオだが、この日の戦いは柔術競技の持つ大いなる可能性を見せつけるものだった。そんな柔術界のメジャー・トーナメントとして定着したコパ・ポジオ、次回大会はライト級(77キロ)GPが予定され、シティ・チャレンジ同様に日本人ファイターの招聘も考えられている模様だ。