【UFC172】JJ、終わってみればフルマークの判定勝ちでV7達成
<UFC世界ライトヘビー級選手権試合/5分5R>
ジョン・ジョーンズ(米国)
Def.3-0:50-45, 50-45, 50-45
グローバー・テイシェイラ(ブラジル/2位)
試合開始早々、ジョーンズは左ミドルを見せる。右ボディを狙うテイシェイラ。距離が近づくとジョーンズが首相撲からヒザを突き上げる。続く差し上げテイクダウンは、ケージを背にしながらテイシェイラが耐えると、チャンピオンは距離を取り直す。ジョーンズの左ジャブに右フックから左フックを伸ばし、シングルレッグを仕掛けたテイシェイラ。すぐに離れたテイシェイラにジョーンズはサイドからヒザを狙い、右ハイキックを繰り出す。
右目に指が入ったと間合いを取り直したテイシェイラ、再開後に豪快に右フックを連続で振るっていく。頭を下げて防ぐ王者に対し、テイシェイラは軌道修正したパンチを当てに行く。直後に片足を掴んで、テイクダウンを奪ったジョーンズ。両者すぐに立ち上がり、試合は打撃の間合いに。右フックが空振りになったテイシェイラが、ボディにヒザを入れ、残り40秒、ジョーンズがスピニングバックキックを入れ、テイシェイラの前進をサークリングでかわす。スイッチし、カカト蹴りを見えたチャンピオン。初回はジョーンズのモノとなった。
2R開始早々、ジョーンズがテイクダウンを狙うが、テイシェイラがスプロール。ジョーンズの蹴りに距離を詰めた挑戦者がパンチを振るっていく。前蹴りで前進を止めようとするジョーンズが左を伸ばし、右前蹴りへ。ジョーンズは初回よりもスピードが上がったか。テイシェイラは指が目に入ると再びアピール。王者に注意が与えられ、試合は再開される。右フックを放つ挑戦者、続く左を受けてジョーンズがケージに詰まる。
体を入れ替えたジョーンズは左エルボーを放ち、試合はオクタゴン中央に移動する。左のショート、さらにボディフックを見舞ったテイシェイラ。ジョーンズも左フックを返す。残り1分、ダブルレッグを見せたテイシェイラ、距離を取り直すとジョーンズがスピニングバックキックをボディに蹴り込む。残り10秒、右ミドルを返したテイシェイラがラウンドを取り返したか。
3R、右ボディを打ち込んだテイシェイラに、ジョーンズも左ジャブから右フックを返す。さらにボディにヒザを入れたチャンピオンはスイッチを繰り返すが、テイシェイラも構わず前に出ていく。ジョーンズの左ハイは空振りに、直後に右フックを被弾して左エルボーを打ち返す。と、90秒が経過したところでジョーンズが、組んでバックへ回り込む。胸を合わせたテイシェイラのアッパーをジョーンズが被弾する。
打撃の間合いから左右のエルボー見せ、組み直した王者。ヒザ蹴りの応酬のなかで左エルボーを打ち込む。挑戦者の右アッパーが再び火を噴き、ジョーンズが胸を合せて押し込みに行く。離れ際に右フックを決めたチャンピオン。テイシェイラは右目の上をカットし流血に見舞われると、左ミドルをボディに受けてケージに下がる。鋭い左ボディから左アッパー、続いて左エルボーを入れたチャンピオンに対し、テイシェイラも左フックを返すが、傷が大きく開いてしまった。
4R、タッチグローブから試合に臨む両者。テイクダウンを切られたジョーンズが、右ストレートを伸ばす。組みに来る王者に、細かいパンチを返す挑戦者だが、ケージに押し込まれる。スピニングバックフィストを空振りしたジョーンズが、テイシェイラをケージに押し込む展開が続く。中央に移動し、アッパーを見せたテイシェイラだが、ジャブの相打ちの際マウスピースを吐きだしてしまう。
再開後、左ミドルから左ヒザを見せたチャンピオンに対し、チャレンジャーは距離を取るも左ローを受ける。テイシェイラはなかなか前に出られない状況に追い込まれていく。残り90秒、ここでもケージに挑戦者を押し込んだジョーンズが、離れ際に回転バック肘をヒットさせる。ジョーンズは右アッパー、左フックとケージ際でグローバーを封じ込める。残り10秒でダブルレッグを決めたチャンピオンが、完全に流れを掴んだラウンドとなった。
最終回、いきなりテイクダウンを奪ったジョーンズは、テイシェイラが立ち上っても、そのまま距離を詰めていく。左フックを連続で振るう挑戦者だが、ジョーンズも左フックからボディフック、さらにフックを打ち返す。マウスピースを吐きながら、パンチ合戦に応えたテイシェイラ、リスクが高いがこの展開の方が勝機は増える。
右フックから左を挑戦者が打ち込むと、ジョーンズは前に出て再び左フックを被弾する。体を入れ替えた王者は、パンチを受けながらも拳を打ち込んでいく。左エルボーを放った際に、体を入れ替えられたジョーンズは、跳びヒザを果敢に見せる。頭から押し込んでくるジョーンズを跳ね返し、ケージ中央に位置したテイシェイラはバック肘をかわして、王者を追いかける。ステップを駆使し、逃げ切りを計るジョーンズは左ジャブを見せ、残り10秒でテイクダウンを狙い、ケージに詰める。そのまま試合はタイムアップに。
終盤、圧力を掛け続けたチャンピオン。終わってみれば終始自らの戦いを続け、フルマークで7度目の王座防衛に成功した。試合後、序盤に右肩を負傷したことを明かした挑戦者だが、「僕のベストショットの左フックを何度か受けても、ジョーンズは平気だった。偉大なチャンピオンだ」と勝者を清く称えた。