【LFC07】勿体ない――圧倒していた中原太陽の反則負け
<バンタム級/5分3R>
マイケル・モーティマー(豪州)
Def.1R4分24秒 by DQ
中原太陽(日本)
【写真】試合は圧倒しながら、反則負けになってしまった中原太陽。リングを下りたあとは、冷静になり「その前に仕留めないといけなかった」と試合を振り返っている(C) MMAPLANET
1年2カ月ぶりのファイトが、マカオでの国際試合となった中原。サウスポー同士の対戦となり、まずはシングルレッグでテイクダウンを狙う。尻もちをつきながら、ギロチン&スイープを狙うモーティマーだが、中原はトップをキープしてサイドを奪取する。
中原がしっかりと首を固めて抑え込もうとすると、モーティマーもワキを差して抵抗する。亀の態勢になったモーティマーをがぶって、バックに回った中原。そのままリアネイキドチョークを仕掛けた中原に対し、モーティマーも腰を上げて前方に落とそうとする。
しっかりと両足をフックし、バックマウントのまま腹這いになった中原は、ロールするモーティマーの動きに合わせて、マウントへ。バランスが上に行きすぎて、一旦サイドへ戻るも、枕の態勢で上腕で顔面にプレッシャーを与えた中原が、ワキをすくって腕十字へ。向きを変えて組みついてきたモーティマーが立ち上がることに成功する。
襷がけから崩して、再びバックを取った中原のリアネイキドチョークは極めきれず、足関節の攻防になったところで、モーティマーが起き上がり、逆にガード強いられる。飛び込んでパウンドを狙うモーティマー、中原はガードから顔面に蹴り上げを見せる。
起き上がって距離を取るモーティマーに対し、中原はシッティングのままで「こいこい」と挑発するが、レフェリーがブレイクを掛けて、試合はスタンドに。すると、打撃の攻防のなかでモーティマーが突然バランスを崩したように倒れる。実は試合前からヒザを負傷しており、ついに踏ん張りきれなくなったのだ。
モーティマーが腹這いで腰を浮かすが、上体を殺した中原が鉄槌を落としていく。モーティマー陣営が「後頭部だ」と指摘すると、レフェリーが注意を与えるが、側頭部を殴っているつもりだった中原は攻撃をやめない。
と、レフェリーが試合をストップし、中原にレッドカードが提示される。減点で試合再開と思った中原だが、レフェリーはここで反則負けを宣言。2度に渡り注意を与えたのに聞かなかったという見解だが、納得のいかない中原は、一旦はリングを下りかける。中原陣営の言い分としては、「後頭部じゃなかった」と懸命に抗議を続け、納得のいかない表情のまま試合終了の記念撮影に臨んだ。
「レフェリーは一度、ブレイクを掛けてコーションを宣言しないと、英語が分からないファイターは理解できない。ブレイクを掛けて説明してくれれば、攻撃を続けることはなかった」と、反則負けを撤回、ノーコンテストであるべきとしてプロモーションサイドに抗議を伝えた模様だ。