【OFC】メインは当て感のアソルと、散打流のファライアン
9月3日(土・現地時間)にシンガポール・インドアスタジアムで旗揚げ戦「Champion vs Champion」を行う、ONE Fighting Championship。日本から吉田善行が出場し、フィル・バローニと対戦する同大会のメインは、フィリピン人ファイター=エドゥアルド・ファライアンと、韓国のクォン・アソルの間で行われる。
【写真】 当て感の良さには定評のあるアソル。韓国から日本、香港と戦績を重ねてきた彼にとって、シンガポールでの戦いはUFCに続く道となるだろうか (C) MMAPLANET
当初の予定ではファライアンの相手は元K-1MAXファイターで、HERO‘S出場経験もあるオーレ・ローセンが務めるはずだったが、ヒザの負傷で欠場が決定、代役に白羽の矢がたったのが現在6連勝中のアソルだ。
当て感の良さと、腰の強さでグラジエイター、HEATという日本のインディーからDEEP、そして香港&マカオのレジェンドFCで経験を積んできたアソルは、UFCライト級戦線殴り込みという目標を掲げており、アジア最大規模が謳い文句のOFCという舞台で負けるわけにはいなかい。
そんなアソルの対戦相手ファライアンは、日本では全くその名が知られていないファイターだ。アジアンゲームスの散打で銅メダルと銀メダルを獲得しているファライアンは、2007年に母国フィリピンでMMAデビューを果たし、ユニバーサル・リアリティ・コンバット・チャンピオンシップでライト級王座を獲得。高校の教師という職を辞して、MMAファイターとして成功を目指すことになった。
【写真】ギロチンで一本勝ちがあるものの、基本、寝技では関節技よりもパウンドを多用するエドゥアルド・ファライアン(C) OFC
シンガポールではマーシャル・コンバットで3連勝を飾り、ライト級スーパーファイト王座に就くなど、既に現地では高い知名度を誇っている。オーソドックスの構えから、左ローやサイドという前足での蹴りを得意とし、近距離戦では散打出身らしく、腰をコントロールしてからスラム気味のテイクダウンを得意としている。
遠い距離でリーチを生かした打撃を狙う相手には、苦戦を強いられることもあるが、アソルのようにガンガンと前に出てくる相手に対し、この散打流のテイクダウンが決まれば、試合の主導権を握ることができるだろう。その一方で、テイクダウンを防がれると、これも散打特有のガードの低さが命取りになる恐れもある。
フィリピン人ファイターと韓国人ファイターによるメインの結果は、いずれ日本のMMA界にも影響を及ぼすことになりそうだ。
■OFC対戦カード
<ライト級/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
クォン・アソル(韓国)
<ウェルター級/5分3R>
吉田善行(日本)
フィル・バローニ(米国)
<フェザー級/5分3R>
ミッチ・チルソン(シンガポール)
エリック・ケリー(フィリピン)
<ウェルター級/5分3R>
グレゴー・グレイシー(ブラジル)
キム・ソクモ(韓国)
<ライト級/5分3R>
アンディ・ウォン(米国)
ゾロバベル・モレイラ(ブラジル)
<フライ級/5分3R>
ラディム・レイマン(シンガポール)
スソバン・ゴーシュ(インド)
<バンタム級/5分3R>
キム・スチョル(韓国)
レオナルド・イッサ(ブラジル)
<ライト級/5分3R>
ヴィシール・コロッサ(南アフリカ)
マ・インユ(中国)
<バンタム級/5分3R>
ダニエル・マシャメイテ(南アフリカ)
ヨーサナン・シッチョートン(タイ)
<160ポンド契約/5分3R>
エディー・ヌ(香港)
ヤン・チュンボ(中国)