【UFN292】ハサノフ戦へ、ジャンポール・レバスノヤニ「MMAを戦うには、ベガスに住むのが一番」
【写真】11勝2敗の27歳。UFCでは現在2連勝中だ (C)MMAPLANET
31日(土・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのメタAPEXでUFN292「Moicano vs Nolan」が開催され、ジャンポール・レバスノヤニがファルマン・ハサノフと対戦する。
Text by Manabu Takashima
幼少の頃から父にマーシャルアーツの手解きを受けたレバスノヤニは、18歳からジムを転々として結果、親友といえる5人のファイターとチームを創った。少数、気心の知れた仲間だけで創っていくMMA。ラスベガスに拠点を置く利点。そしてフィニッシュ絶対の現代MMAにあって。フィニッシュに必要な術をレバスノヤニは話してくれた。
数人のコーチが30人以上の選手を指導する。それでは見落とすことが多くなる
――実は自分がジャンポールの試合を始めてチェックしたのは、2019年のコンバット柔術のコディ・スティール戦でした。
「ワォ!! コディ・スティールにタイブレイクで負けた時だ。そんな時から、僕の試合をチェックしてくれていたなんて驚きだよ」
――実際、コンテンダーシリーズからUFCデビューまであの時のファイターだとは気付いていなかったのですが……。
「アハハハハ」
――当時は確かお父さんの下でマーシャルアーツを習っていたという記憶があります。
「確かに生まれてから17歳まで、父の指導を受けていた。でもコンバット柔術に出た時はチーム・オーヤマで練習していた時じゃないかな。
そもそも僕が父からマーシャルアーツを学ぶようになったのは、ハップキドーだったんだ。父がハップキドーの黒帯で、道場を持っていた。それから父のハップキドー道場は柔術、そして打撃を加えてMMAスタジオになった。だから子供の頃から、全般的にマーシャルアーツを学んでいたことになる。
17歳になってブライアン・オルテガのキャンプに加わり、その後はチーム・オーヤマに所属するようになった。それからCMMAで練習していたけど、5人のチームメイト……ベストフレンズとコブラチームを起ち上げて、練習仲間同士で指導をしあうようになった。5人のうち2人はオジー・ディアズとショーン・コリンズで、今ではUFCファイターだ。それと元UFCファイターのブルーノ・ソウザ、もう1人はチームの最年少で559Fightのバンタム級王者ジョナサン・パウエルで。彼もすぐにUFCファイターになるだろう」
――仲が良いファイターとチームを起ち上げ、少人数で練習をする。凄くユニークですね。
「ただのチームと違い、互いのことを本当に気にしてケアし合える。それぞれのキャリアを自分のキャリアのように捉えている。誰かが試合が決まると、皆で試合映像をチェックしてゲームプランを考える。協力しあって勝利を手にする。そこが大所帯のジムと違うところだよ。
大きなジムになると、自分のため。自分を優先する人間が集まって、数人のコーチが30人以上の選手を指導する。それでは見落とすことが多くなる。僕は自分たちのやり方で良かったと思っているし、チームメイトには本当に感謝している。
2024年にオジー・ディアズがUFCと契約した時に、ベガスでPIを使えるようになった。最初はオジーが借りた部屋のソファで寝ているような感じで、8、9カ月間もカリフォルニアと行き来していたんだ(笑)。でも、ベガスで練習する時間が圧倒的に増えていった。
その間に僕らの打撃コーチになるマテウス・ナカーチに出会った。結果カリフォルニアと行き来するよりも、ベガスに定着することこそベストだと判断した。The Q MMAとして活動するようになった。今も以前と同じように皆で助けあってトレーニングをしているだけでなく、チームも拡大方向にあるよ」
――UFCのおひざ元に拠点を持つ利点は大きいですか。
「そうだね。今ではオリジナルメンバー5人のうち3人がUFC PIを使えるので、他の2人も帯同することができる。ケージも、マシンも、リカバリーのケアも受けることが可能だ。MMAを戦うには、ベガスに住むのが一番だよ。少し標高も高くて(海抜600メートル)、とにかくUFCが身近に感じられる。
それにチームも人数が増えているところで、キャリアの浅い選手にはタフイナフというローカルショーがあり、それこそ毎大会のようにUFCのマッチメイカーが姿を見せている。これ以上の場所はないよ」
――チームも拡大方向にあるという言葉が聞かれました。
「そうだね、ただ時間をかけようと思っている。とにかくオリジナルのコブラチームのメンバーは、本当にMMAに情熱を燃やし続けていて。練習環境や設備も整え始めている感じなんだ」
マーシャルアーツは、ディフェンス面もクリエイトできないといけない
――ところでジャンポールはUFCと契約するまで9勝2敗で8つのフィニッシュ勝利を挙げていました。対してUFCでは2つの判定勝ちです。対戦相手のレベルが違うことは前提としてあるのですが、UFCの目に触れるにはフィニッシュ率の高さは絶対で。と同時に勝ち残らないといけないのがUFC本戦の戦いでもあります。今は勝利優先と戦い方を変えてきたということはあるのでしょうか。
「いや、僕はずっとフィニッシュしようと戦ってきた。キャリアの最初に判定勝ちを経験して、フィニッシュ勝利しないと将来に繋がらないと思った。それに子供の頃から習っていた柔術が一本を狙うモノだったから、影響を受けていると思う。ポイントで勝って、トーナメントで優勝しようなんて思ったこともなかったから。
判定で勝っても喜べない。現状、2試合連続で判定勝ちしかできていない事実に、恐れを感じているのも事実だよ。UFCが僕のことを気にいったのは、フィニッシュ勝利が多かったからなのは明白で。今後、それができないと見捨てられるに違いない。まだ僕のキャリアは始まったばかりだし、これからも成長できる。UFCでも戦いながら、強くなれると思っている。
だから当然のようにコントロールすることは大切だけど、いつもフィニッシュへの意識が落ちないように戦っている。これからは、UFCでもフィニッシュ勝利ができるようになる」
――フィニッシュが絶対というファイトをするなかで、アタックへの意識が強くなり過ぎることはないですか。
「フィニッシュ勝利を手にするには、高度な防御能力が必要になってくる。フィニッシュすることだけを考えて、ディフェンスが疎かになると逆にフィニッシュされる。マーシャルアーツは、ディフェンス面もクリエイトできないといけない。ディフェンスなしで攻撃、制圧はないからね。
だから僕自身、防御が自分のファイトの鍵になると思っている。フィニッシュを急ぐことなく、相手の攻撃を防御しながら攻め入る隙を伺って戦っているからね」
――土曜日に戦うファルマン・ハサノフは、攻めに比重を置いた粗さがあるかと。
「とにかく対戦相手を軽く見ることはない。いつもベストバージョンでやってくるという心構えでいる。ハサノフは前回のバクーでの試合では、ベストパフォーマンスを見せることはできなかったけど、十分に自分自身を研究して修正する時間があった。今回の試合でより強くなっていると思う。ただし、土曜日には僕もベストバージョンのジャンポール・レバスノヤニの姿を見せるつもりでいる。自信に満ち溢れているよ」
――ハサノフに対するアドバンテージはどこだと考えていますか。
「この間も磨き続けている技術力だよ。対して向うは立ち技で一発がある。でも、寝技は明白に落ちるからね」
――では今週末、ファンに何を見せたいと思っていますか。
「う~ん、正直なことを言えばファンの目を気にすることはない。試合は自分の成長が確認できる場で、そのために勝利を目指して戦っている。結果的にそんな僕の試合を見て、ファンが喜んでくれると嬉しいけどね。そのためにも自分の持つ力を全て試合で出しきりたいと思っている」
――押忍。今日は本当に興味深い話をありがとうございました。最後に日本のファンに一言お願いします。
「まずインタビューをしてくれてありがとう。今日、話したことを実践できるように戦いたい。そして今回の試合を皮切りに、もっと僕の勝利を日本のファンに見てもらえるようベストを尽くすよ。サポート、ありがとう」
■視聴方法(予定)
11月1日(日・日本時間)
午前6時~UFC Fight Pass
午前5時45分~ U-NEXT
■UFN292対戦カード
<ライト級/5分5R>
ヘナト・モイカノ(ブラジル)
トム・ノーラン(豪州)
<ウェルター級/5分3R>
ランディ・ブラウン(ジャマイカ)
ジェイコブ・スミス(米国)
<女子バンタム級/5分3R>
ヤナ・サントス(ロシア)
ルアナ・サントス(ブラジル)
<フライ級/5分3R>
オーデ・オズボーン(米国)
コディ・ダーデン(米国)
<ミドル級/5分3R>
ザック・リース(米国)
ミッキー・ガル(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ジャンポール・レバスノヤニ(米国)
ファルマン・ハサノフ(アゼルバイジャン)
<ライト級/5分3R>
フランシス・マーシャル(米国)
ダコタ・ホープ(米国)
<ウェルター級/5分3R>
ホドリゴ・セジナンド(ブラジル)
テオドール・ベリグレン(スウェーデン)
<フェザー級/5分3R>
ジュリアン・エロサ(米国)
イ・ジョンヨン(韓国)
<ミドル級/5分3R>
ニック・クレイン(米国)
ジョー・クロプショット(米国)
<女子ストロー級/5分3R>
ピエラ・ロドリゲス(ベネズエラ)
タリタ・アレンカ(ブラジル)
<女子フライ級/5分3R>
タイナラ・リスボア(ブラジル)
ルツィア・サボヴァー(スロバキア)















