【UFC130】スタン、UFC復帰のサンチアゴから完勝
<ミドル級/5分3R>
ブライアン・スタン(米国)
Def.2R4分29秒 by TKO
ジョルジ・サンチアゴ(ブラジル)
左右のフックからローを見せるスタンにサンチアゴは距離を測りながら、慎重な立ち上がり。サンチアゴのミドルに右を伸ばすスタンが、序盤はプレッシャーを掛けていく。テイクダウンを狙ったか、前に出たサンチアゴは前方にバランスを崩してしまった。
スタンはスタンドで待ち受け、ローを受けても構わず前に出続けると、強烈なローキックを見舞っていく。サンチアゴの右に、右のクロスを返す。サンチアゴの左ハイが顔面をかすめても、ワンツーからローで前に出るパターンでリズムを掴み、サンチアゴの前進にパンチを合わせようとするスタンのペースで試合は進む。
スタンは右を伸ばしながら踏み込んだ左ストレートで相手を腰から崩した。足を利かせようとするサンチアゴに構わずパウンドを落とす。フックガードで息を整えるサンチアゴに左エルボー。残り30秒、右エルボーを落としたスタンは、ケージを蹴って頭を入れ替えようとしたサンチアゴにパウンドを連打し、スタンドへ戻った。
KO負け直前に追い込まれたサンチアゴは弱気の表情を浮かべて2Rに挑む。スタンは変わらず鋭いローを見せる。サンチアゴに組みつかれてケージまで運ばれてボディーにヒザ蹴りを食らうが、距離を取って左右のロー。左のローでサンチアゴのバランスを崩すと右を打ち込まれても、ステップバックから左へ回ってパンチで襲い掛かる。
遠い距離から組みついたサンチアゴを付き放したスタンは、右ローを放っていく。サンチアゴの一発に対し、ワンツーからスリーまで繰り出すスタン。ここでサンチアゴがスピニングバックフィストを見せる。
一瞬、前進を止めたスタンだが相変わらずのプレッシャーの強さを見せ、腰を振るフェイントだけで、サンチアゴを翻弄。サンチアゴのフライング・ニーもバランスを崩して尻餅。スタンの右ローに右を合わせたが、左ローを受けて前に出られない。
打撃を組み立てることができないサンチアゴの左フックにスタンは右クロス一閃。再び腰から崩れ落ちたサンチアゴにパウンドの追い討ちを掛け、ここでレフェリーが両者の間に割って入り、試合をストップ。ブライアン・スタンが、UFC復帰戦のサンチアゴに付け入る隙を与えず、TKO勝ちを収めた。
スタンは「ジョルジ・サンチアゴは、日本でタフな戦いをしてきた本当のチャンピオンだ。全てのコーチに感謝している」と感無量の表情を浮かべた。ミドル級トップ戦線進出には十分すぎるパフォーマンスだった。