この星の格闘技を追いかける

【DEEP132】4勝4Finish=鈴木大晟と対戦。日本の未知強?!プロ3戦目の高橋正親「MMAは終わりがない」

【写真】2005年4月23日、千葉県柏市出身。無敗の21歳は絶対的に自分への信頼が強い(C)MMAPLANET

5日(日)、東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP132 IMPACT。同大会でキャリア3戦目の高橋正親が、鈴木大晟と対戦する。
Text by Manabu Takashima

昨年のDEEP FKT優勝、9月にデビュー戦して判定勝ち。12月にも勝利してプロ戦績2勝0敗で、キャリア4連勝の鈴木と戦う高橋のことを認識しているファンは、決して多くないかもしれない。しかし、所属するBRAVEの選手が口を揃いて「強い」と言い切る。そんな高橋を初インタビュー。DEEPフライ級戦線注目のルーキーは、絶対的な自信を隠そうとしなかった。


普通じゃないことをやったみたいなって

――試合まで1週間を切りました(※取材は6月30日に行われた)が、今の調子はいかがですか。

「体重も仕上がりそうで、早く試合がしたくてワクワクしています」

――今回、高橋選手にインタビューをさせていただこうと思ったきっかけはBRAVE世田谷で神谷大智選手と熊崎夏暉選手のインタビューをした際に、ジムにいた野村駿太選手から『高橋正親っていう、絶対に上にいく選手がいるから注目してやってください』と言われたことでした。

「本当ですか、嬉しいです。そんな風に直接言われることはないので、めちゃくちゃ嬉しいです」

――と同時にファンも我々メディアも、高橋選手のことをほとんど分かっていないです。花咲徳栄高校時代にレスリングで活躍し、大学進学をせずにBRAVEに入門したと野村選手から伺いました。そもそもレスリングを始めたきっかけは、何だったのでしょうか。

「小学5年生の時なんですけど、親にやらされた感じで。何か特別な理由はないです。それまで剣道、柔道、ラグビーとか親に言われてやったこともあって。でも、全部2、3回行くだけだったんです。正直、面白くなくて。本当に全部続かなかったです。だから親も何かをやらせたかったんだと思います。僕としては『またかよぉ』って感じだったのですが、レスリングはなんか続いて」

――剣道や柔道はダメでも、レスリングは何か違ったのですか。

「柔道や剣道なんて体験だけで、入会もしなかったです。ただレスリングも……確か、練習に行くと何かご褒美がもらえたんですよ、そういう記憶があります(笑)。でも、レスリングは入ってすぐに『強くなりたい』と思って、ほぼ毎日練習に行っていました。何か、飽きなかったです。あの頃はレスリングが好きでした」

――あの頃は――と言うのは?

「中学になった時ぐらいには、もう好きじゃなかったです。高校の時も、同じでした。中学の時は短期間ですが、辞めていた時期もあります」

――えっ、でもレスリングで進学したのですよね?

「はい。勉強が、全然できなかったので(笑)。2年生の時に練習もやっていない時期があったのですが、でもその時はすぐに戻って。あれも親に言われたかと思います。レスリングをやっていないと、何もやることがなかったから親もやらせようとしていたんだと思います。

それに高校に進学した時は、レスリングもやる気満々になっていました。でも、また続けていると辞めたくなって。部活を辞めると何度も親や監督に言い続けていました。ホントに数えきれないぐらい。その度に引き留められて」

――それでも引き留めら続けたのは、能力があったからなのでしょうね。高校時代の戦果のほどは?

「関東大会で優勝しています。インターハイは、県で負けて出られなかったです。埼玉は花咲徳栄と花咲栄という日本で1位レベルの高校が二つあって。その栄に負けてしまって。それが6月とか、そこで部活は引退でレスリングを辞めました。確か9月とか10月にBRAVEの体験に行きました」

――MMAは元々興味があったのですか。

「ハイ、小学校とか中学の時に親がRIZINとかプロレスを視ていましたし。中学の時は『痛そう』と思っていたのですが、高校になってからはMMAがやりたいと、ずっと思っていました。高校2年の時には大学でレスリングをやらずに、MMAを始めようと考えるようになっていましたね。

普通じゃないことをやったみたいなって。レスリングをやっていると大学に行って、就職する。それが、ぼほ全員なので。僕は違うことを……MMAをやりたいなって」

――大学進学を監督やご両親から勧められることは?

「大学までは行けとは、言われました。MMAを始めることも止められて。親は大学に行ってほしいと、言い続けていました。でも僕が大学に進むにはレスリングで行って、練習を続けることしかないので。一般入試で進学にするには、ちょっと頭が……(笑)」

――アハハハハ。一般入試で進学していると、学生生活とMMAの両立になっていたかもしれないですね。

「いや、それだとやっていなかったと思います。中途半端なことは好きじゃなくて。やるなら100パーセント、辞める時はスパッと辞める。だから大学に入って、MMAをやっても続かなかったと思います」

――100か0、なのですね。MMAの視聴者だった時に、憧れた選手はいましたか。

「堀口(恭司)選手が格好良かったです」

――ではレスリングはできるから、打撃の練習をしようという風に考えたことはなかったですか。

「そうッスね。だから、もうレスリングはいいやって思うようになりました。レスリングはもう持っているという謎の自信があったので。そういう謎の自信は持っていました」

――仮にレスリングが大好きで、そのまま続けていたらどこまでのレスラーになれたと思いますか。

「それは……日本一ってことで(笑)」

――押忍。ところで柏市出身でもTHE BLACKBELT JAPANでなく、BRAVEに入会したのは?

「ググったら一番上に出てきたのがBRAVEだったんですよ。実家から自転車で30分ぐらいで、TBJより少しだけ近くて(笑)。それで一度ジムに行って、そのことも監督に話したら、監督は宮田(和幸)先生の大学の後輩だったんです。レスリングを引退して、体験にいくまでずっと『進学しろ』、『いやだ』という話を監督と親と続けて。親とはほぼ喧嘩状態でした。今では試合を見に来てくれて、応援してくれていますけどね」

――ではMMAファイターへの道を歩み始めて、何か戸惑ったことはありますか。インハイを目指せるレスラーなら、プロ練にもすぐに参加できたかと思いますが。

「高校に通っている間は週に2回ぐらい夜の一般クラスに出るぐらいで。卒業してからですね、本格的に練習をするようになったのは。宮田先生から寮があることも教えてもらって、内弟子になった感じです。

『レスリングだけならいける』という気持ちでいたのに、昼の練習に出るとレスリングとMMAのレスリングは違うことが分かりました。もちろん、普通のレスリングで原口(伸)さんより上とかは全然思っていなかったです。でも、レスリング出身でない選手からは、テイクダウンは取れると思っていました。

そうしたら、それこそ野村さんとかメチャクチャ強くて。本当に衝撃を受けました。速くて、力も強いので」

――そんなMMAの洗礼を受けた高橋選手ですが、プロになる時にどのような目標を持っていましたか。

「将来的にはRIZINやUFCで戦える選手になりたいと思っていましたし、今もそう思っています」

2年後にはベルトを取っておきたいです

――まだMMAを始めて3年少し、去年のDEEP FKTで優勝していますが、初めての実戦経験はいつ頃だったのでしょうか。

「ジムに入った2カ月後に、BRAVE FIGHTでアマの試合に出ました。あの時は宮田先生から『レスリングを使うと、それで勝てるから打撃だけでいけ』と言われていて、左ストレートでKOできました。打撃は難しいですけど、レスリングや寝技よりも練習をしていてもスリルがあって、楽しいです。そこからBRAVE FIGHTやアマのGRACHANの試合に出て、DEEP FKTで優勝できました」

――FKTに優勝した時はMMAを始めた時と比較して、どこまでMMAが身についていたと思いますか。

「寝技も含めて、レスリング以外の武器で倒せるようになってきていました。ただ今の自分と比べると、まだまだ全然でMMAとして完成度は低かったです。組みと打撃がバラバラで。今はそれがないので、MMAとして勝負できるようなったと感じています。

プロになってからの試合は圧倒して勝てていますが、フィニッシュができていない……。本当の自分を見せることはできていないと思います。それこそ他の選手たちが練習で感じてくれている、自分の強さを見せることはできていないです」

――出せてない原因は何だと思いますか。

「試合になると、熱くなって行き過ぎてしまって。力んで突っ込んで。だからセコンドに就いてくれる野村さんや大智さんから『落ち着け』とよく言われます」

――過去には飽きっぽいところもありましたが、MMAを辞めようと思ったことは?

「全くないです。MMAは終わりがない。ずっと課題があって、やっていて物凄く面白いです。分からないところだらけで、野村さんに色々なことを尋ねています。BRAVEに入った時から、一番教えてくれたのが野村さんで。スパー後に打ち込みを一緒にやってくれ、修正もしてくれます」

――では対戦相手の鈴木大晟選手の印象を教えてください。プロ4戦4勝、4つのフィニッシュ勝利。パーフェクト・レコードの持ち主です。

「まぁ、強いとは思いますけど……レベルが違うと思います。僕はBRAVEでたくさん強い選手と練習をしているので。怖くもないですし。フィニッシュしているといっても、自分の方が強い相手と戦ってきたので」

――では、その鈴木選手との試合。どのようなファイトを皆に見て欲しいと思っていますか。

「そうですね……皆を驚かせたいです。フィニッシュは絶対にしたい。これまで出せてないことを出して、皆から『本当に強いんだ』と思ってもらえるような試合をします」

――もちろん今回の試合に集中しないといけないですが、DEEPフェザー級戦線は若い有望株が本当に揃っています。誰か意識する選手はいますか。

「今回はライト級で試合をするんですけど、相本宗輝選手はすげぇなって思います。これまでの試合がいつも相本選手の試合と同じ大会で、ライブで見ていていつもKO勝ちをしていて凄いと思います」

――そんなDEEPフェザー級でトップに立つまで、どれぐらい時間が必要だと考えていますか。

「2年後にはベルトを取っておきたいです。どっちが大きいというのはないですが、UFCかRIZINで戦うためにも。UFCもRIZINも格好良いので。UFCになるならRoad to UFCでジムの先輩の分、自分がやり返したいという気持ちはあります」

――では最後に今回の試合に向けて、意気込みをお願いします。

「7月5日、絶対に面白い試合をするので楽しみにしてください。ビックリさせます」

■視聴方法(予定)
6月28日(土)
午後3時45分~ Lemino

■視聴方法(予定)
7月5日(日)
午後1時45分~U-NEXT、DEEP/DEEP JEWELS YouTubeチャンネル メンバーシップ

PR
PR

Movie