【CFFC149】Cage Fury2025最終MMA大会は、4つのタイトル戦。注目はフライ級=ハサン×マンシー
【写真】日本でも頂点を目指す選手と、凌ぎ合いが見てみたいハサンだ (C)RIZIN FF
20日(土・現地時間)、ニュージャージー州アトランティックシティのハードロックホテル&カジノ・アトランティックシティでCage Fury FC149が開催される。東のフィーダーショー=CFFCの2025年掉尾を飾る大会は、4階級のタイトルマッチが組まれている。
Text by Manabu Takashima
フェザー級王者ライアン・カファロが、ジャスティン・パットンの挑戦を受ける一戦がメインの同大会。コメイン以下はフライ級選手権試合=王者ビラル・ハサン×挑戦者レナルディ・マンシー。女子バンタム級選手権試合=王者エミリー・マルチンス×挑戦者アレクサ・コナーズ。そして、元LFAウェルター級王者でPFLベテランのクリス・ブラウンが、ジョージアのグラム・ゴチャシビリとミドル級王座決定戦が組まれている。
そんな4つのタイトル戦で注目したいのは、フライ級の一戦だ。
チャンピオンのハサンはキャリア7勝0敗、昨年9月にCFFCフライ級王者に就き、今回が3度目の防衛戦となる。ハワイ生まれ、ワシントン州育ちのハサンは5歳の時にテコンドーを始めると、ジュニア時代にUSオープンで優勝し、米国ナショナルメンバーの一員として世界大会にも出場している。
マット・ヒューム門下、パンクレーション・ファイターのチャーリー・ピアソンの下でMMAを始め、大学卒業後はMMA一本の生活を送っている。
手にした7つの勝利のうちKO勝ちが5度、一本勝ちが1回というフィニッシャーのハサン。テコンドーの経験が生きているのか、伸びる右ハイやサークリングに合わせたスピニングバックキックは見事といえる。
テコンドー競技で磨かれた当てるタイミングで、倒す蹴りを繰り出すハサンは、自身の間を取るのが絶妙だ。遠い距離だけでなく、シングルレッグを取られた直後にヒジで対戦相手を切り裂くなど、接近戦でも正確な技を繰り出す。
自身の間であって、相手の間でないということは見えない、気づかない攻撃を仕掛けることが多くなる。テンカオ、左ボディショットがフィニッシュになるのも、相手が準備をして覚悟を決めるコンマ数秒を与えていないが故。フェイクはあっても、空振りが少ないのがハサンの特徴だ。そのハサン、インドネシア系ファミリーの一員で、CFFCのチャンピオンになった時も「このベルトはインドネシアの皆のために取った」と宣言し、ルーツとなるインドネシアでも大いに注目されている。
そんなハサンと戦うのは、運命のいたずらかインドネシアで生まれ育ったネイティブ・インドネシア人選手のマンシーだ。マンシーはRoad FCやONEで活躍したアンドリュー・レオン率いるバリMMAの所属で、ハサンと同じ7勝0敗のファイター。今回が初の国外での試合で、これまではONE PRIDE MMAや、レオンがプロモートするチャングー・ファイトナイトで戦ってきた。
アグレッシブなウェルラウンダーのマンシーだが、攻撃はとにかく粗い。その粗さがマンシーの質量を高めているとも考えるが、やはり隙も生みやすい。と同時に、ハサンにとってマンシーのようなタイプのファイターとの対戦は初めてで、思わぬ圧を受けることになるかもしれない。
2人もインドネシアのMMAを背負って立つ存在として見られており、この同胞対決はインドネシアでも大いに注目されているという。スタイリッシュなMMAを戦うハサンと、ラフな戦いをするマンシー。両者のメンタルの強さも問われるタイトル戦となろう。
当然、両者揃って目指すはUFC。インドネシアの旗の下、Road to UFC出場もありうる両者の対戦、日本人と絡む可能性があるという部分でも注目だ。
■視聴方法(予定)
12月21日(日・日本時間)
午前10時30分~UFC FIGHT PASS









