【UFC128】パイル、打撃の手数で上回りアルメイダを破る
■ウェルター級/5分3R
マイク・パイル(米国)
Def.判定3-0
ヒカルド・アルメイダ(ブラジル)
体を上下に動かし、テイクダウンの機会をうかがいながらローを見せるアルメイダは、続いてハイキックを放つ。オクタゴン中央で一瞬、腰の低い構えを見せたパイルは、指がアルメイダの左目に入るが、試合はそのまま続行する。
低い姿勢からクロールフックを見せるアルメイダに対し、アッパーカットで迎え撃ったパイル。アルメイダが組みついてきても、足払いで崩すなど、余裕が感じられる序盤だ。ラウンド中盤でアルメイダが、思い切り踏み込んでダブルレッグを見せるが、パイルは逆にケージに押し込んでいく。態勢を入れかえたアルメイダだが、脇を差しあげることができず、再び距離を取られる。
と、残り90秒になり、アルメイダはダブルレッグから組みついて、足を掛けてパイルに尻もちをつかせる。直後に立ち上がったパイルだが、アルメイダが右を打ち込み、ダブルレッグへ。パイルのギロチン狙いを察知したアルメイダが自ら距離をとると再び右を打ち込む。距離が近づくと、ヒザを見せたパイル、緊張感溢れる初回が終了した。
2R、パイルの左ローがヒットする。ケージを背に戦うアルメイダは、ローからサイドキックを見せる。踏み込んでパンチを放ってきたパイルに組みついてテイクダウンを狙ったアルメイダ。タイミングは良かったが、ギロチンを警戒しバランスを後方に移したため、立ち上がる隙を与えてしまう。
それでもシングルを狙うアルメイダのシングルレッグ×パイルのギロチンという展開が続く。パイルのボディへのヒザがヒットしても、アルメイダはテイクダウンを狙い、それに応えるパイルのギロチン狙いという展開は変わらない。両者、何か違った手が有効になると思わるが、ここでもアルメイダがドライブ。やや疲れが感じられるアルメイダは、パイルのローを掴みに行くが、取り逃してしまう。
残り1分を切り、ダブルレッグからアルメイダがテイクダウンを奪取。背中をつけると同時にアームロックを仕掛けたパイル。これを逃れたアルメイダが、トップをキープした状態で2Rが終了となった。
最終回、前のラウンドを失ったと見ていいパイルのペースが上がっている。ハイやローを見せながら、距離を詰めるパイルに対し、アルメイダもスーパーマンパンチを見せる。
パイルの右フックに組みついていったアルメイダ。ステップバックするパイル。両者、出入りは激しいが、有効な打撃は余り見られない。ヒザ、ミドルとアルメイダのボディに攻撃を集中させたパイルは、組みついてきたアルメイダから逆にテイクダウンを奪う。
しかし、タイトな寝技を嫌ったパイルは、足をからまれ、背中を見せたところでアルメイダに立ち上がられ、ドライブを許す。せっかくの反撃を機会をやすやすと逃したパイルは、ケージレスリングで時間を費やし、ギロチン狙いからヒザ蹴りを見せる。
距離を取ったアルメイダの顔面に、再びヒザ蹴りをヒットさせたパイルだったが、直後にダブルレッグで尻もちをつく。残り20秒、ケージ際でのレスリング合戦は、パイルの崩しでアルメイダがバランスを失ったところで試合終了となった。結果は打撃の手数で上回ったパイルが、30-27が二人、29-28が一人と3-0で勝利を奪った。