【UFN82】いぶし銀から鉄人へ。マイク・パイルがスペンサーを逆転TKO
<ウェルター級/5分3R>
マイク・パイル(米国)
Def.3R4分25秒by TKO
ショーン・スペンサー(米国)
左ジャブを伸ばしたスペンサー。パイルは左ボディを返す。パイルの右前蹴りにも、引き続きスペンサーは左ジャブを見せる。左ミドルにパンチを合わされたパイルは組みにいく。自ら離れたパイルのヒザ蹴りにも、左ジャブを続けるスペンサーが右オーバーハンドでダウンを奪う。腰から崩れたパイルがクローズドガードを取って頭を引き寄せリカバリーに努める。腕十字狙いを防いでスタンドに戻ったスペンサーが、左フックを入れる。飛び込むような左を繰り出し、上下への打ち分けも見せたスペンサーが、パイルのヒザ蹴りに屈さず初回を取った。
2R、左から右でプレッシャーを掛け、左ジャブ、ワンツーと多彩なパンチを繰り出していたスペンサーだが、パイルの を被弾して動きが止まる。パイルはスペンサーが前に出てきた時を狙い、右を打ち込む。離れ際の左フック、後ろ回し蹴りを見せたパイル。踏み込んだ時にパンチを被弾し、パンチの勢いが落ちたスペンサーは残り10秒でダブルレッグで尻餅をつかされラウンドを取り返された。
最終回、左ローを見せて距離をと潰したスペンサーが左をヒット。パイルは引き続き、前進に左を合わせていく。さらに蹴りで突き離したパイルに対し、スペンサーがワンツーで前に出て右を入れる。ショルダーブロックで防御するパイル、この動きをジャッジがどのように判断するか。
そのパイルの肩の上に右を入れたスペンサーだが、首相撲から足払いで倒される。起き上がり際にギロチンを仕掛け、スイープでトップを取ったパイルがケージ際でヒザを入れて再びギロチンへ。極めるよりも抑えるようにギロチンを使ったパイルは、スペンサーの足を挟んでボディロック。
起き上がったスペンサーは離れて、左ジャブを放つ。踏み込みがなくなったスペンサーは、意を決したように前に出るものの、テイクダウンを合わされそうになる。これをスプロールしたスペンサー、一瞬間が開いたところでスピニングバックフィストをモロにヒットされる。足がもつれるスポンサーにパイルはヒザ蹴り、エルボーの集中砲火。スペンサーが完全に動きが止まったところで、狙いすませたヒザを突き上げたところでレフェリーが試合をストップした。
「40歳だけど、十分に戦える体調がある限り試合に出続ける。良いパンチをもらったけど、スピニングエルボーからヒザ蹴りとエルボーを入れて、レフェリーが止めるのを待っていたんだ」――いぶし銀から鉄人化するパイルが見事な逆転勝利を手にした。