【TPF8】フォルミーガに挑む、マッコール インタビュー
18日(金・現地時間)、米国MMAワールド西の登竜門=TPFの2011年初イベントがカリフォルニア中央ヴァレー、リムーアのタチ・パレス・ホテル&カジノで行われる。
【写真】戦争という大きなタトゥーを入れているイアン・マッコール。初めてのフライ級で無冠の頂点に挑むが、その口調は自信満々だった(C) MMAPLANET
TPF8「All or Nothing」では二つの世界戦を初め、多くのメジャー経験者が出場。UFCが導入を本格的に検討しているフライ級では、タイトル戦=ユリシーズ・ゴメス×ダレル・モンターギュ戦、そしてメディアが制定するランキングで王者ユリシーズより上位にランクされるジュスエー・フォルミーガが、2大会連続で登場する。
そのノヴァウニオンの強豪に挑むのが、チーム・オーヤマ所属のイアン・マッコールだ。バンタム級時代はWEC出場経験もあるイアンは、将来の見据えフライ級転向を決意した。派手に動き続ける試合が印象的なイアンに、フォルミーガ戦、フライ級転向について話を聞いた。
――フォルミーガ戦はイアンにとって、初めてのフライ級の試合になるのですか。
「そうだね。バンタム級で戦っているなかでは、とても小さい方だったから、フライ級の体を作るのは苦もないことだよ。バンタム級時代は、逆に増量して計量に臨んでいたぐらいだから、減量の経験もなかったけど、特別大変なことでもない」
――WECがUFCに吸収されても、まだUFCはフライ級の試合を組んでいません。UFCに階級のないフライ級に落そうと思った理由は?
「確かにフライ級には、バンタム級のようなビッグステージは用意されていない。ただし、ダナ・ホワイトは『早いうちにフライ級を作りたい』と言っている。
フライ級に落せば、バンタム級と違い僕はナンバーワンになれる。世界一になれる力を持っていると信じている。UFCがフライ級を作ったとき、僕が世界一になっていたい。そして、僕の名前、ファイトマネーも上がることを願っている(笑)」
――では次の試合はとても大切な一戦になるということですね。フォルミーガに関して、どのような印象を持っていますか。
「色んなところで、フライ級ナンバーワンとされているね。それは日本のBJことコジマに勝ったからだ。フォルミーガの素晴らしい柔術の技術は尊敬に値するけど、特に怖いとは思わない。
なぜなら打撃とレスリングに関しては、まだまだの印象を持ったからだ。テイクダウン狙いで飛び込むタイミングの取り方は、素晴らしい。けど、決してテクニカルではない。だから、僕からテイクダウンを奪うことはできないよ」
――それでは昨年12月のフォルミーガのTPF初戦の印象を教えてください。
「とても退屈な試合だった。本当はもっとデキるファイターのはずだけど、海外での試合ということもあり、期待の高さに反して動きは良くなかった。でも、ブラジルで戦った試合だと、もっと良い動きができることは分かっているよ」
――スタンドの打撃では劣勢に映るシーンもありました。
「でも、それほど悪くないよ。まぁまぁのパンチを打っていたよ。当然、穴もあった。そこをついて戦うよ」
――日本にもフライ級の確かな実力者が存在しますが、彼ら日本のフライ級ファイターのことをどう思っていますか。
「日本ではフライ級の試合が、こっちにより前から組まれてきた。いわば、先駆者のような国だ。これから米国が日本に追いつく番だね。なんせ日本以外で、フライ級の試合は行われてこなかったからね。
確か、マモルが5月5日にTPFで試合をすることになっているよね? 彼は髪型や髭が印象的なだけでなく、動きも素晴らし。マモルはフライ級を代表するカリスマ的なファイターだ。エキサイティングな試合で、ファンが望む試合をしている」
――イアンのノンストップ、派手に動き回る試合こそ、日本のファンに受けると思います。
「僕の友人が日本でマモルと練習したことがあるんだけど、本当に素晴らしいファイターだって言っていた。だからこそ、戦ってみたい危険な相手だよ。
僕のところは、親がトヨタ関連の企業に勤めていて、小さな頃から家では日本の車の話、トヨタ流カイゼンの話を聞かされて育った。
日本の食事もそうだし、文化が大好きで、日本語のタトゥーも入れているんだ。フォルミーガやマモルに勝って、いつの日か日本で戦いたい。それが僕の夢だよ」
■TPF8 主な対戦カード
<TPFミドル級選手権試合/5分5R>
レオポルド・セラォン(ブラジル)
ダヴィッド・ロワゾー(カナダ)
<TPFフライ級選手権試合/5分5R>
ユリシーズ・ゴメス(米国)
ダレル・モンターギュ(米国)
<フライ級/5分3R>
ジュスエー・フォルミーガ(ブラジル)
イアン・マッコール(米国)
<ミドル級/5分3R>
エドガー・ガルシア(米国)
マイク・モレノ(米国)
<156.5ポンド契約/5分3R>
ドミニク・ロビンソン(米国)
ジョン・ガンダーソン(米国)
<ライト級/5分3R>
スティーブ・ロペス(米国)
ファブリシオ・モランゴ(ブラジル)