【PFL WT2025#02】判定でカスモフを破ったジャスティン・ウェッツェル(計量失敗)が、準決勝進出
<バンタム級T1回戦138.4ポンド契約/5分3R>
ジャスティン・ウェッツェル(米国)
Def.3-0:30-27.29-28.29-28
カスム・カスモフ(ロシア)
「相手が体重オーバーでも大丈夫。俺はやる」というカスモフのコメントが英語実況では紹介されたが、トーナメントで体重オーバーのファイターが勝った場合はどうなるのか。その辺りの説明はなかった。
ダゲスタンレスリングとフォークスタイルレスリングの勝負。カスモフが右インロー。続くミドルにウェッツェルが右を合わせようとする。パンチからケージ中央でクリンチの攻防になると、ウェッツェルがケージに押し込みシングルレッグへ。手首を切って離れたカスモフがワンツーで前に出る。ウェッツェルはここも組んで、ケージへ。カスモフが回ってヒザ蹴り、首相撲とクリンチが融合したスタンドレスリングを駆使したカスモフが、ウェッツェルをケージに押し込んでヒザを突き上げた。
打撃の間合いに戻ると、ウェッツェルが左をヒット。カスモフも左を返すが、右フックをかわしたウェッツェルが組んでバックに回る。胸を合わせたカスモフが、右腕を差してボディロック。切ったカスモフに左エルボーを入れる。ミドルを蹴ってパンチノカスモフだが、捏ねるようなパンチで組みの展開を念頭においているか。ダブルからアンクルピックでテイクダウンを奪ったカスモフをウェッツェルがギロチンに捕らえたところで初回が終わった。
2R、カスモフがインロー。続いて左と右のコンビを決める。ウェッツェルが組んで、ダブルアンダーフックに。ヒザをボディに放つカスモフは、シングルレッグを切って離れる。ウェッツェルが左ストレートを当てると、カスモフがダブルレッグへ。エルボーを受けて体が沈んだカスモフが、バックへ。ウェッツェルは胸を合わせて、シングルレッグにエルボーを連打する。ウィザーでバックを許さなかったウェッツェルが、逆にシングルレッグへ。カスモフはギロチン狙いも、引き込む途中で解いてケージにウェッツェルを押し込む。
体を入れ替えたウェッツェルが、ダブルレッグから肩にカスモフを担いでテイクダウン。スクランブルでバックに回る。カスモフもすくに正対するが、ケージを背負った状態で左エルボーを打たれた。
最終回、すぐに組みにいったウェッツェルは、ケージ際のクリンチで2度、3度のポジションが入れ替わる中でヒザを腹にもらう。ウェッツェルはエルボーを返すが、ケージを背負った状態が続く。残り3分を切り両者が離れたが、すぐに試合はクリンチの攻防に。左を差し返したウェッツェルが、押し返しながらエルボーを打ち込む。2度目のヒジが効いたようにも見えたカスモフは、懸命にシングルを仕掛けるも切ったウェッツェルがエルボーを頭部に打ちつける。
それでも一気にテイクダウンに持ちこもうとしたカスモフ。ロールで耐えたウェッツェルがリバースマウントのような形でトップをとる、さらに股間をすくい、両足でフックして固定したカスモフに鉄槌を見舞って時間となった。
勝利を確信するウェッツェルに対し、カスモフは疲労を感じさせる表情だ。結果、3-0でウェッツェルに凱歌が上がった。「レッツ・ファッ〇ン・ゴー」と絶叫するウェッツェル(計量失敗)が、何事もなかったように準決勝進出となった。