Overlooked【PFC36】唐沢の追い上げは届かず。5R制でも初回からTDを続けた森永がバンタム級新王者に
【写真】5R制だからといって温存するのではない。序盤から攻め込んだ森永に凱歌が挙がった(C)PFC
スケジュールの都合により速報できなかった試合をお伝えする──帳尻合わせ試合レポート。ここでは6日(日)に、北海道札幌市北区のPODアリーナで開催されたPFC36の三大タイトルマッチから、森永ユキトが唐沢タツヤの持つベルトに挑んだバンタム級タイトルマッチの模様をお伝えしたい。
Text by Shojiro Kameike
<PFCバンタム級選手権試合/5分5R>
森永ユキト(日本)
Def.3-0:48-47.48-47.48-47.
唐沢タツヤ(日本)
開始早々、森永が組みつき唐沢をケージに押し込む。ケージに背中を着けて立ち上がる唐沢。森ながらボディロックから右ヒザを突き刺して削っていく。ハイクロッチ、ボディロック、シングルレッグで揺さぶる森永はバックも狙う。一度切り返した唐沢だが、スクランブルで尻もちを着かされてしまう。再度立ち上がった唐沢がダブルレッグからグラウンドに持ち込むも、首を抱えられている。首を抜いた唐沢が首を抜いて立ち上がった。そこで背中を見せた唐沢に対し、森永がパンチからローシングルで飛び込み、押し込んで行った。
2R、距離を詰めてくる森永を、唐沢が右ジャブで迎え撃つ。しかし森永がケージに詰めてからボディロックで組み、リフトアップした。ここは立ち上がった唐沢だが、ダブルレッグで尻もちを着いてしまう。しかし森永も背中を着かせるまでには至らない。ここで森永が立ち上がりながら唐沢の左腕を抱える。併せて立ち上がった唐沢が反転してトップへ。森永はハーフガードからキムラを狙い続けるも、展開がなくレフェリーがブレイクを掛けた。再開後、森永が左右パンチを振りながら前に出る。唐沢の左ストレートも顔面を捉えたが、そのまま押し込まれ、ボディロックから崩されてラウンドを終えた。
3R、森永が右インローで攻め立てる。唐沢も左ストレートを返すが、やはりケージに押し込まれてしまう。シングルレッグで組んだ森永の右腕を、キムラで抱える唐沢。腕を抜いた森永に背中を着かされるも、スクランブルから唐沢がトップを奪う。森永は下からキムラを狙う。腕を抜いた唐沢がパウンドを浴びせると、森永はギロチンからスクランブルに持ち込んでドライブした。またも森永のシングルレッグ×唐沢のキムラという体勢に。森永がグラウンドに移行すると、唐沢のキムラを切り返して腕を狙う。両者がスタンドに戻り、ケージ際の攻防でラウンド終了のゴングが鳴った。
4R、唐沢の左を受けながら森永がシングルレッグで飛び込んだ。切り返して離れる唐沢。森永のローを受けて足を滑らせるも、スクランブルに持ち込む。森永がギロチンに捉えたが、唐沢が首を抜いてトップへ。右腕を枕にして、右側へパスした。森永がエビからガードに戻すも、再び唐沢が右へパスする。さらにパンチで削りながらバックを狙い、このラウンドを優勢に終えた。
最終回、唐沢が左に回る。森永は組みつきケージに押し込み、シングルレッグで尻もちを着かせた。唐沢はキムラリバーサルを繰り返したが、最終的には背中を着かされてしまう。パウンド&バックコントロールからマウントを狙う森永。唐沢は足を取りながらスクランブルでトップへ。森永は右腕で唐沢の首を抱え、ギロチンからスイープを狙うも返せず。唐沢が右腕を枕にして右にパスするも、森永がハーフに戻した。スクランブルからトップを維持し、サイドに回った唐沢がパンチを落としながらバックを狙い、試合終了を迎えた。
4Rと5Rは確実に王者の唐沢が取ったものの、仕掛けが遅かったか――序盤に攻めていた森永が、ジャッジ3名がいずれも1ポイント差の裁定でベルトを奪取した。