【UFN253】要所の柔道技が光るチャペ・マリスカル。終始ラモスを攻めて判定勝ち、UFC5連勝
<フェザー級/5分3R>
チャペ・マリスカル(米国)
Def.3-0:30-27.30-27.30-27
ヒカルド・ラモス(ブラジル)
軽くスピニングバックキックを見せたラモスは、スイッチしながら左右に動く。マリスカルは右ハイを見せ、ワンツーフックで間に出てクリンチへ。すぐに離れたラモスが、組むとマリスカルが払い腰を決める。スタンドに戻った両者、ラモスが左ジャブを伸ばす。互いに右カーフを蹴り、マリスカルが右をヒットして組む。小手投げを潰されたラモスは、前転から足関節を狙う。足を抜いてスタンドに戻ったマリスカルが、パンチで攻勢に出て投げを狙う。同体で立ち上がったラモスがスピニングバックフィストをヒットさせる。効いたようにも見えたマリスカルだが、パンチから組んでテイクダウンを決めると立ち上がろうとするラモスに連打を入れる。
ヒザ蹴りを担がれてテイクダウンを許したマリスカルが足関節。一旦、足を抜いて立ち上がったラモスは、マリスカルの外ヒール狙いにストレートフットロックで応える。MMAでは珍しい50/50の形も、2人揃って立ち上がって時間となった。
2R、軸足払いで倒されたラモスがバットスクート。マリスカルが離れると、立ち上がる。マリスカルは左インロー、ラモスの右に右ヒジを狙う。右を振るって組んだマリスカルが、ヒザをボディに突き上げる。太腿にヒザ、右フックのマリスカルに対し、離れたラモスは動きが落ちてきたか。左を当てて前に出るマリスカルは、スピニングバックエルボーを打たれる。続く回転系のパンチをかわしたマリスカルが右ジャブ、左インロー、そして右を伸ばす。
左ストレート、右の返しから右ロー&サイドキックと攻勢のマリスカルはラモスのジャブ、右ハイ狙いにも距離を詰めて左フックを打つ。さらにダブルジャブから左を入れると、投げで崩してパンチをまとめる。完全に動きが止まったラモスに飛びサイドキックからラッシュを掛けたマリスカルがリードを広げた。
最終回、左前蹴りから、右ハイを狙ったマリスカル。ラモスのダブルレッグを消えると、太腿に鉄槌を落としギロチンは頭を上げて防ぐ。クリンチの間もパンチ、ヒザを繰り出すマリスカルは離れても関節蹴りから左ミドル、そして左ジャブ&右エルボーを見せる。ラモスのスピニングバックフィストを空振りし、追う展開で右ハイも距離を詰めたマリスカルがキャッチして大内刈りを決める。
寝技に移行せず、スタンドを選択したマリスカルはスピニングバックフィストを受けるが、勢いは止まらない。逆に回転系の動きしかヒットがないラモスは、ショートのコンビを被弾する。ヒザをボディに返したラモスは右エルボーを空振りし、左フックを被弾。最後までペースを落とさなかったマリスカルは、最後に左右のスピニングバックキックで締めフルマークの判定勝ちを収め──黒帯を巻かれた。
「フィニッシュして、楽しんでもらいたかったけど……コーナーマンが正しい方向に導いてくれる。IQを見せて、何者か示せた。UFCで5勝、誰とでも戦う」と勝者は話した。