【ZFN01】アゼベドが完全アウトボクシング。キム・ハンスルのパンチを捌いて判定勝ち
<ウェルター級/5分3R>
ファブリシオ・アゼベド(ブラジル)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28.
キム・ハンスル(韓国)
サウスポーのキム・ハンスルがワンツーを伸ばす。互いに前手を触りながら、キム・ハンスルが距離を詰めていく。キム・ハンスルが左ハイを放つと、アゼベドも右インローを見せる。左インローを受けながらアゼベドがプレスをかけ、キム・ハンスルにケージを背負わせた。右サイドキック、右インローと蹴りを散らすアゼベドに対し、キム・ハンスルがケージ中央まで戻した。しかしアゼベドがキム・ハンスルの左ローをキャッチする。キム・ハンスルはすぐに足を抜き、打ち返そうとしたがアゼベドも離れた。
互いに蹴りを繰り出すなか、キム・ハンスルは頭を下げてパンチを狙う。アゼベドがサークリングから距離を取ると、キム・ハンスルが左前蹴りを見せた。残り1分、ケージ中央でキム・ハンスルの左ローを受けたアゼベドが、バランスを崩してマットに尻もちをつく。すかさずトップに回ったキム・ハンスルに対し、アゼベドはボトムからパンチを浴びせる。スイープでキム・ハンスルの体を浮かし、さらにデラヒーバで足を抱えにいくと、キム・ハンスルが離れた。
2R、至近距離でキム・ハンスルがパンチを放つと、アゼベドが距離を取る。アゼベドが右ハイでグラつかせ、パンチのラッシュでキム・ハンスルを追い込む。キム・ハンスルも打ち返すが、再び距離を取ったアゼベドの右が、幾度も頭部を捉える。キム・ハンスルの右側頭部から出血も見られる。右手を前に出しながら距離を詰めていくキム・ハンスルに、ケージ中央を取ったアゼベドが右フック、右インローを当てる。右スピニングバックキックを見せたアゼベドは、前後のステップでキム・ハンスルの打撃をかわす。
アゼベドがサウスポーにスイッチすると、キム・ハンスルは左カーフキックをヒットさせる。対するアゼベドも、オーソドックスに戻して右ストレートを顔面に突き刺した。距離を取るアゼベドに対してレフェリーが注意を与える。距離を取って打撃を繰り出すことがNGなら、それはもうMMAではない。ともあれ、やや距離を詰めたアゼベドが上下にストレートを散らしていった。ラウンド終了後、わざわざレフェリーがアゼベドに積極性を訴えに行っている。
最終回、レフェリーの訴えが効いたか。これまでよりアゼベドが距離を詰めに行く。キム・ハンスルはローを繰り出す。アゼベドがパンチの連打を浴びせると、キム・ハンスルは真っ直ぐ下がったあとに左へ回って逃れた。キム・ハンスルの左インローで、アゼベドの左足が流れる。アゼベドが距離を詰めてきたところで、キム・ハンスルが右ジャブを当てた。アゼベドの右サイドキックが右ヒザを捉えると、ここでキム・ハンスルがタイムを要求したのか――ここでレフェリーがローブローでもないのに休憩を与える。キム・ハンスルの右ヒザは赤く腫れあがっている。
再開後、アゼベドが至近距離から右ハイを放つと、キム・ハンスルはショートのフックを返す。スイッチしながら前に出るアゼベドは、右フックを当てて離れた。つかず離れず、パンチを振るうキム・ハンスルに対しアゼベドが自分の距離を保つ。キム・ハンスルのワンツーをかわしたアゼベドは、右ハイを返した。残り20秒で頭を下げたキム・ハンスルに、アゼベドがダーティボクシングに持ち込む。最後はアゼベドがキム・ハンスルにケージを背負わせて試合を終えた。
裁定はジャッジ3者とも1ポイント差で、アゼベドがユナニマス判定勝ちを収めた。