【Invicta FC55】Invicta FC初陣=ホメロ戦へ、大島沙緒里「こんなに楽しみなことがある。凄く幸せです」
【写真】大島は104.6ポンド(47.44キロ)、ホメロは105.7ポンド(47.94キロ)で計量をパス。ちなみに東よう子と戦うテイラー・ガルダードは1Pオーバー規約から1.7ポンド・オーバーだった(C)INVICTA FC/DAVE MANDEL
28日(金・現地時間)に米国カンザス州カンザスシティのメモリアルホールで開催されるInvicta FC55「Bernardo vs Rubin」で、待望の同プロモーション初戦を迎える大島沙緒里。
Text by Manabu Takashima
DEEPとDEEP JEWELSミクロ級王者の大島は、前回のチャンプチャンプ対決から約1カ月でInvicta FCでアンドレッサ・ホメロと戦う。本人も認める適正階級はミクロ、それでも上を目指すという強い意思が大島をInvicta FCアトム級に誘った。
――明後日にInvicta FCデビューを控えた大島選手です(※取材は27日に行われた)。前回のダブルタイトル戦から1カ月のインターバル。最近、負傷がちという印象もありますが、この短いインターバルで調整等はいかがでしたか。
「MMAの選手も、柔道の選手も何かしら負傷は抱えているモノですし、それで試合を続けていますからね。インターバル期間でいえば、もう少し欲しいというのは本音です。ここ数カ月間、子育てが十分にできていないということがあったので。体調的にも試合の直後に少し崩しましたが、そこは立て直しました。やっぱりインターバルが1カ月というのは初めてだったので、体に慣れないことはありました。でも、試合に向けては万全で迎えることができています」
──前回はミクロ級、今回はアトム級です。
「この期間で、それが逆だったら試合はできていなかったと思います。体重が増え過ぎないように気を付けて、最後に塩抜きをすればアトム級では食事もできますし。1ポンドオーバーがなくても、大丈夫です」
──対戦相手のリカバリーを考えると、試合当日は体格差があるのも覚悟の上ということになりますか。
「相手は少し大きくなりますね。私もミクロが適正だとは思っています。でもミクロ級だけだと、試合もそれほどできないです。アトム級も自分の階級だと言い聞かせながら戦っています(笑)。今回の試合は相手がブラジル人選手ですし、自分がどこまでやれるのか。試してみたいという気持ちがあって、楽しみです。
2年ぐらい前からInvicta FCで戦いたいと伝えていました。そのなかで、やらないといけない試合もたくさんあって、ここまで時間が掛かってしまいました。アトム級で試合ができる海外の大会は多くないですが、もう日本では一通りの対戦相手と戦い切りました。色々な階級で戦ってきても、今後は試合を組むことが難しくなってくるのも分かっていました。
それなら、せっかくMMAの世界に入ってきたので、国内だけでなく海外のMMAの世界を見てみたいと思って。Invicta FCで戦いたい、狙いたいという風になりました。
Invicta FCには強い選手しか、日本から出場できていないので──そこはプレッシャーにはなるのですが、最終的な目標はInvicta FCのケージでチャンピオンになって、子供達と写真を撮ることです」
──そのための第一歩となるInvicta FC初戦は金曜日ですが、現地入りは?
「日本を火曜日に出て、火曜日に到着したので計量まで2泊、試合まで3泊ですね。でもギリギリまで日本で調整したかったので、そこは特に気にしていません。それと今回は東よう子選手も試合があって、私もMe.Weで練習をさせてもらっているので山﨑(剛)代表も含め4人でチームのようにやってきました。あと米国に大学の同級生が住んでいて、飛行機でカンザスまで来てくれてサポートをしてもらっています」
──ファイトウィークの過ごし方も、問題はないと。
「それが本来は乗るはずだった飛行機が欠航したり、色々とドタバタはありました(笑)。でも私自身、子供が生まれてから気持ちの切り替えは上手くできるようになっていて。こっちにきて子供がいない状況ですし、母親という部分を残しているとあんまり強くはなれないです(苦笑)。私は選手として試合をしているので。特に今回は海外ですし、特にそのような気持ちなるのも良いかと思っています」
──では対戦相手のホメロに関して、どのような印象を持っていますか。
「試合開始直後からドンドン前に出て、アグレッシブな打撃を見せる選手です。右のオーバーハンドが強いです。あとはテイクダウンもパワーがあって、柔術が茶帯で一本負けがない。
これまで日本人選手と戦ってきたので、ストロー級では大きいと思います。特に上半身は筋肉がついていて、足は細いですけど。ゴツゴツで、ガツガツですね(笑)」
──大島選手は極めて勝つというMMAを続けてきました。
「私はデキることが限られているので、どれだけ作戦を考えてもやりたいことをやってしまうんです(笑)」
──ホメロも大島選手のように極めを狙い続ける相手とは、対戦経験もないかと。何か気を付けている点はありますか。
「相手のペースで戦わなせないことですね。打撃を貰っても、自分を見失わないようにして自分がペースを握るように戦いたいです。パンチは避けたいですけど、貰ってしまうものなので」
──ハイ、仰る通りです。米国にきて、新たなモチベーションがわいてくるようなことは?
「こなす試合でなくて、先に繋がる試合です。新しい舞台で、上を目指すことがモチベーションになっています。この年になって、こんなに楽しみなことってないです(笑)」
──この年って、まだ十分に若いではないですか。
「もう29歳です。柔道で30歳って、高齢で……(苦笑)。子供が生まれ現役生活から離れていたのに、このタイミングでこんなに楽しみなことがあるって、凄く幸せを感じています。ホントにやっとInvicta FCで戦えるので」
──では改めて、日本で応援をしてくれるファンに決意のほどをお願いします。
「日本である程度、試合をしてきて。いつの間にか目標がなく、試合をこなすという日々になっていました。Invicta FCと契約して新たに上を目指していけることが、本当に楽しみです。新しい場所で、私の試合をたくさんの人に見てもらえることが嬉しいです。本当に楽しみでしょうがないのですが、勝たないといけないと思っているので、いつものスタイルで最後まで諦めずに取りに行きます。皆さん、応援宜しくお願いします」
■視聴方法(予定)
6月29日(土)
午前8時00分~Invicta FC Official YouTube & Facebook(Prelim)
■ Invicta FC55対戦カード
<Invicta FCバンタム級選手権試合/5分5R>
[王者] タリタ・ベルナルド(ブラジル)
[挑戦者] オルガ・ルビン(イスラエル)
<ストロー級/5分3R>
ケイ・ハンセン(米国)
サユリー・カノン(コロンビア)
<アトム級/5分3R>
大島沙緒里(日本)
アンドレッサ・ホメロ(ブラジル)
<バンタム級/5分3R>
テイラー・ガルダード(米国)
東よう子(日本)
<アトム級/5分3R>
エリサンドラ・フェヘイラ(ブラジル)
ケイティ・サオール(米国)
<フライ級/5分3R>
ゾーイ・ノウィッキ(メキシコ)
ジョジアニ・オリヴェイラ(ブラジル)
<フライ級/5分3R>
ファロン・ジョンソン(米国)
ヴィオレッタ・メンドーサ(メキシコ)