【FuryFC6】大塚隆史、王座獲得目前アウェイ判定に泣く
12日(土・現地時間)ブラジルはリオデジャネイロ州テレゾポリスのペドロ・アゲ・ジャハーラ市民体育館で行われた国内ベストMMAイベント=フューリーFC「ハイボルテージ」。
【写真】テイクダウンの攻防で先手を取り、トップから攻めた大塚だったが……。残念ながらベルトを巻くことはできなかった (C) FURY FC
メインに出場し同プロモーションのライト級王座決定戦に挑んだ大塚隆史は、地元判定といってもおかしくない裁定により、1-2でハファエル・ドス・アンジョスに敗れた。12日開催の大会も、ブラジルらしく30分以上スタートが遅れ、実際に大塚がリングに登場したのは午前零時を過ぎてから。
1Rこそ、コーナーに追い込まれてテイクダウンを許すと、なかなかスタンドに戻ることができないという苦しい展開が続いた大塚。しかし、2Rに入ると得意の遠距離からのスーパーマンパンチでアンジョスを後退させ、ロープにつめてテイクダウンに成功すると、鉄槌を連打し、ポイントを奪い返す。
勝負が決する最終3R、まず先手を打とうとしたのはアンジョスだった。長いリーチを生かして、片足タックルでテイクダウンを狙うが、ここで大塚は上体をロープとロープの間にあずけ、ヒジをロープにかけるようにしてテイクダウンを許さない狡猾なディフェンスを見せる。
そして、レフェリーがブレイクを命じ、スタンドに戻ると反対にテイクダウンに成功。ここでも体を丸めてハーフガードをとるアンジョスの顔面に鉄槌を落としていった。母国で負けられないアンジョスもしっかり顔面をガードし、反対に下から鉄槌を放っていく。
腹這いになり、大塚の足をすくうようにバックを伺ったアンジョスに対し、すぐに動きを察知した大塚は胸を合わせ、両者が立ち上がる。ここでヒザ蹴りを見せたアンジョス。やや距離が離れ、アンジョスが左フックを放ったところで、試合終了のゴングが鳴った。
そして、判定はスプリットデシジョンでアンジョスに。両者、決定的なシーンがあったわけではないが、攻勢点でいえば最終ラウンドにテイクダウンを奪った大塚に凱歌が上がってもおかしくない試合。ここはアウェイ判定に敗れたといっても過言でない。
ただし、地元判定はあらゆるスポーツにつきもの。大塚もトップを奪った後、パスのプレッシャーと鉄槌攻撃に加えて、今やMMAのトレンドとなっている首への極めを織り交ぜることができれば、サブミッションという攻勢点を加えることができたかもしれない。
大健闘、しかし結果は想定内の地元判定。海外でも物おじしない強心臓の持ち主である大塚は、この経験を糧にして、さらに飛躍してもらいたい。
なおセミファイナルに出場した渡辺良知は、ファブリシオ・モンテイロにリアネイキドチョークで一本負け。11月8日の次回大会で準決勝と決勝が行われ、勝者は日本のDREAM参戦という情報もあるライト級&ミドル級GPは、それぞれの階級で、ヴィトー・トファネリ、エンヒッキ・メーロ、エドゥアウド・パシュ、マウリシオ・ヘイス(以上ライト級)、エドゥアウド・テレス、レアンドロ・バタタ、カッシナオ・ティチャ、ジョルジ・ミシェレンが勝者となっている。