【ONE FN20】女子キック新時代。ペッディージャーがメクセンに続いてトッドも下してキック王座統一
【写真】技も多彩でテクニカルかつアグレッシブ。文字通りペッディージャーが世界一の座に就いた(C)ONE
<ONEキックボクシング世界女子アトム級王座統一戦/3分5R>
[暫定王者] ペッディージャー・ルクジャオポーロントン(タイ)
Def.3-0
[正規王者] ジャネット・トッド(米国)
トッドがジャブを見せてインロー。ペッディージャーもジャブと左右のローを見せ、ワンツー。トッドもすぐに右ストレートを返す。ペッディージャーはトッドのジャブに右をかぶせ、右ミドルで前に出る。トッドがジャブから右、ペッディージャーも右を合わせる。ペッディージャーが細かい出入りでパンチをまとめれば、トッドはそれを迎え撃つようにワンツー。互いにミドルも蹴り合い、ハイレベルな打撃戦が繰り広げられた。
2R、ミドルの蹴り合いから、ペッディージャーが右ミドルとヒザ蹴りで前に出ていく。トッドもジャブ・右ストレートで止めようとするが、ペッディージャーが圧力を強めて左右のフックをまとめる。トッドはジャブと右ミドル、ペッディージャーもすぐに右ミドルを蹴り返す。ペッディージャーが右ストレートから左ハイ、トッドもローを蹴り返して譲らない。
3R、ペッディージャーが左の前蹴り、そこから前に出て右ストレートと右ミドル、左ミドルと手数を増やす。距離が詰まるとペッディージャーはパンチをまとめてヒザ蹴り。トッドもパンチとヒザ蹴りを返すが、ペッディージャーの攻撃の回転力が勝る。トッドのジャブにペッディージャーが右をかぶせると、トッドがバランスを崩すがスリップ。ペッディージャーが右ミドル、トッドはそこにインローを合わせる。ペッディージャーは左の前蹴りを起点に、前に出ながらヒザ蹴り、左フック、右ストレートとヒザ蹴り。終盤は右ストレートを立て続けにヒットさせた。
4R、トッドは左フックから右ストレート。ペッディージャーも右ストレートから左右のミドル、距離を潰してヒザ蹴りにつなげる。トッドが右ストレートを出すと、ペッディージャーも右ストレートを合わせ、パンチからヒザ蹴り、左ボディから顔面への右フック。トッドもパンチの打ち合いでは左フック、ワンツーを狙う。ペッディージャーは前蹴りと左ボディ、左ミドル、そして右ストレートでトッドの動きを止める。
5R、ペッディージャーが左ミドルから右ストレート、左の前蹴りからパンチとヒザ蹴りにつなげ、右ミドルを連打する。トッドもペッディージャーの攻撃にパンチを返すが、ペッディージャーはしっかり距離をとって追撃させない。攻防の終わりには必ずミドルを蹴って、ガードを上げてヒザ蹴りを返すペッディージャー。そしてトッドがローを空振りしたところに、ペッディージャーが右ストレートを合わせてダウンを奪う。トッドも最後までパンチとヒザ蹴りで前に出るが、ペッディージャーが逃げ切る。
判定はペッディージャーが勝利。前回12月にアニッサ・メクセン、そして今回トッドを下してのキック王座統一で、まさに女子キック世界最強の座についた。試合後、ペッティージャーは「ジャネット・トッドは凄く優れたファイターなので、プレッシャーを感じていた。でも、今、開放されたわ。ハイキックとローキックを使う、シンプルな作戦だった。国際女性デーで戦えて、勝ったことを誇りに思う。ムエタイのベルトが欲しい。キックのベルトを防衛しつつ、本当に本当にムエタイのベルトを巻きたい」とコメント。
一方、この試合を最後にリングを去るトッドは「ここが最後のチャレンジとなって、凄く感動している。彼女は凄く若くて、このステージであの戦いができる。その戦いに、参加出来て嬉しかった。(家族のことを聞かれ)、ありがとう。家族、友達の皆が私のジャーニーを支えてくれた。私の素晴らしい経験が、他の人たちがインスパイアしてくれる事を願っている。とONEはホーム。本当に感謝している。チャトリ、ONEという素晴らしい場所に加えてくれて、ほんとうにありがとう」と感謝の言葉を述べた。