【ONE FN12】ロッタンと日本で戦った男。ゴンサウベス、MMA初陣へ「僕の資質とタイの指導は合わない」
【写真】軽ーい感じでインタビューに答えていたガンサウベス (C)RINYA NAKAMURA
15日(土・現地時間)にタイはバンコクのルンピニースタジアムで開催されるONE FN12「Superlek vs Khalilov」でヴァウテル・ゴンサウベスがバンマードォーチーとMMAデビュー戦を戦う。
2019年10月のONE日本大会でロッタン・ジットムアンノンと戦ったブラジル人ムエタイファイターが、ケージに向かう出で立ちはMMAグローブ着用ということもあり、まるでMMAファイターのソレであった。
その上、ケージの中で見せたサークリングと遠い距離からの打撃、さらに組むタイミングは、まさにMMAファイターが立ち技を戦っている。そうとしか考えられなかった。ただし、ゴンサウベスはMMAの試合経験はゼロ。それでも戦い方がMMA的だったのは、「タイの指導は僕の資質に合わない」、「常にMMAの練習をしてきたから」というのが、インタビューで聞かれたゴンサウベスの自論だった。
──今はブラジルですか。
「そうだよ。セアラー州のフォルタレーザにいる。8日にブラジルを立て、タイへ向かうよ」
──タイのプーケットではもうないのですね。
「タイには2年間いたけど、今はブラジルに戻っているんだ。MMAの練習をするなら、ブラジルが一番だから」
──今やプーケットは多くのMMAファイターがキャンプをしたり、拠点にするケースもあるではないですか。
「ムエタイじゃないから、MMAに関してはブラジルで練習をすることが一番だよ。僕はもともとブラジルで練習をし、タイに行ったのでその辺りは分かっているつもりだよ。MMAと柔術のトレーニングは、絶対にブラジルの方がレベルは高いからね」
──2019年3月にヴァウテルとロッタンの試合を日本で観た時、妙にMMAグローブがしっくりしているばかりか、その打撃も距離やタイミングがキックやムエタイではないと感じていました。この選手はMMAファイターだろうと。
「それは僕の打撃がムエタイやキックじゃないからだよ。僕の打撃がMMAに近いのは事実だ。タイでムエタイの練習をしていた時も、僕が持っている資質と彼らの指導は合わないと思っていた。
僕の打撃は、ああいう風ではなくてもっとMMA的だった。ただ、日本でもブラジルでも、当然タイでも試合はムエタイしかやってこなかった。MMAの試合に出るのは、今回が初めてだよ」
──それはブラジルでMMAの練習を以前からしていたということでしょうか。
「そうだよ。ブラジルではMMAと柔術、グラップリングの練習をずっとやってきた。でも、MMAでなくムエタイを戦ってきたんだ」
──ブラジルはMMAのイベントがあれだけ開催されているにも関わらず?
「コーチからMMAを戦うように言われたのは、今回が初めてだ。それまでムエタイの試合だけ戦ってきた」
──とはいえ、ずっとMMAの練習をしてきたので組み技の方も問題ない?
「どんな試合展開になっても、僕が試合をコントールする。全ての状況を想定して、トレーニングしてきたからね」
──では柔術では何色の帯を巻いているのですか。
「白帯だよ」
通訳の務めたチームメイト でもたくさん柔術の試合にも出てきた。問題ないよ。
──トーナメントでは優勝経験も?
「柔術は3度出て、3度勝っている」
──……。では対戦相手のバンマードォーチーの印象を教えてください。
「パンチが強いね。でも僕の方が体力もあるし、圧を掛けることができる。良い相手だけど、実力では僕の方が上だ」
──既に立ち技をONEでは経験してきましたか、これからはMMAに集中していくのでしょうか。
「MMAでONEのチャンピオンになる。でもムエタイでも、キックでもオファーがあれば戦う」
──なるほど。ではそのONEの立ち技部門に日本から武尊選手が参入します。彼についてどのような印象を持っていますか。
「ターケールゥー!!(笑)。タケルはキックボクシングで有名な日本人選手だよね。強いと思う、でも僕の方が強い」
──ではMMA初陣で、どのような試合をしたいと思っていますか。
「もしバンマーが、僕が殴り合いしかできないと思っているなら痛い目にあうよ。僕の潜在能力の高さに彼は驚くことになるだろう。寝技になるかどうかは、バンマー次第だ。必要ならグラウンドで戦う。全ては状況次第、とにかくアイツの心を折ってやるよ」
■放送予定
7月15日(土・日本時間)
午前9時00分~ABEMA格闘チャンネル