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【TUF7】第11週 決勝進出、涙のウィナー=ジェシー・テイラー

2008.06.12

いよいよスパイクTVの中継も残すところ2週となったTUFシーズン7。第11週となった今週は、6月21日にラスベガスの一流スイートホテル=パームスに隣接するザ・パールで開催されるライブイベント「TUFシーズン7フィナーレ」出場を賭けた準決勝、その最初の試合が行われた。

まずは本題には関係ない、バスケットボール・コートに登場したコーチとチームメンバー。シュート・コンテストがランペイジ・ジャクソンとフォレスト・グリフィンの間で行われ、勝者には1万ドル、配下チームメンバーにも各々1000ドルのボーナスがキャッシュで与えられることが、ダナ・ホワイトから言い渡される。

この勝負、意外にもフォレストがランペイジに圧勝する。最初の3Pショットこそ成功させたランペイジだが、フォームも形になっていないほど、バスケットボール音痴だったことが判明。最後は余裕のダンクショット!を決めたフォレストが、キャッシュ・ボーナスを手にした。


準決勝第1試合を2日後に踏まえたホームでは、試合のなくなった選手も多く、この日もアルコールを大量摂取したパーティが催されていた。しかも、この夜の主役は準決勝でティム・クレドゥアーと戦う、ジェシー・テイラーだ。

親友対決を前に、想いをふっ切ろうというのか、テイラーの飲みっぷりは凄まじく、クレドゥアーが「俺たちには準決勝が残っているんだから」と止めに入るほど。

それでも、廊下で立ったまま、ショーツの上から小便をし、「パンツはいたまま、小便しちゃった」と大騒ぎのテイラー。ホットバスに浸かり、潜ったままという危ない行動をTUFボーイズが止めに入り、ようやく落ち着いたのか、最後の声も小さく「申し訳ない」と謝罪し、部屋へ戻っていった。

大会を翌日に控えた練習では、クレドォアーがテイラーの欠点を指摘している。「僕と彼は親友だ。ベストの状態のジェシーに勝ちたいんだ」というのが、クレドゥアーの言い分だった。

大会当日、さすがに距離をとって朝食を済ませた両者。テイクダウンパウンダーのテイラー、柔術ファイターのクレドゥアー、互いに長所も短所も知っている両者が、人生を賭けた大一番に。

試合はテイラーが、クレドゥアーを圧倒した。1Rからテイクダウンでトップを奪い、クレドゥアーの仕掛ける十字中心の攻めをしのぎながら、パウンド&エルボーを落とし続ける。
 
2Rにヒールホールドから、トップを奪いバックマウント、マウントと攻め込んだクレドゥアーだったが、ポジションキープができずに、簡単にロールを許してしまう。下になると、際どいタイミングまで腕十字を極め掛けるシーンを何度も作ったクレドゥアー。しかし、一見、寝技の熟練度が低そうなテイラーだったが、間一髪のところでしっかりと対処し、難を逃れ試合のペースを譲らない。

3R序盤に見せた一連の動き――、オモプラッタを仕掛けられた際、直後にヒザをクレドゥアーのボディにおいて、腕を抜いた――には、思わずセコンド陣から「ワンダフル」という声が起きたほどだった。

結局、最後までクレドゥアーに関節技を極めさせなかったテイラーは、30-26、30-26、30-27という大差のスコアで決勝進出を決めた。

試合終了直後に抱きしめ合い、テイラーに至っては涙を流すという場面もあった今週のTUF中継。平坦に進んできた今回のシリーズのなかで、もっともドラマチックなシーンであった。

いよいよ、次週はシーズン7最終回。CB・ダラウェーとアミール・サダローが準決勝を行い、勝者がジェシー・テイラーと複数年6桁契約を賭けて全米ライブ中継で戦うこととなる。

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