【Gladiator021】NavEに挑戦、ニャムジャルガル二元インタビュー「米国に行ってUFCで戦う」
【写真】1998年3月22日、バヤンホンゴル県バヤンボラグ村出身 。ウランバートルのジムでは「地方、遊牧民の選手の体力とハングリー精神こそMMAで成功する谷めに必要。ウランバートルはもやしっ子ばかりだ」という意見が多く聞かれた (C)MORIYAMASAN
明日26日(日)に豊中市176BOXで開催されるGladiator021のメインでGladiatorフライ級選手権試合=王者NavE×挑戦者ニャムジャルガル・トゥメンデムベレルが組まれている。
MMAPLANETではグラジエイターのタレントリレーションズ代表の長谷川賢がモンゴル視察を行った際に同行取材をし、現地でニャムジャルガルのインタビューを行っていた。ここでは1月末にウランバートルで録ったインタビューと、挑戦が決まってからリモート取材で訊いたニャムジャルガルの声をお届けしたい。
世界に飛び立ちたい無敗のフライ級選手が語る――知られざるモンゴルMMA界の実情とNavE戦への意気込みとは。
――今日は立ち技、グラップリングとミットとスパーを見せてくれましたが、これまでの格闘技歴を教えてください。
「12歳からモンゴル相撲を始めて、14歳から柔道とサンボをそれぞれ18歳までやっていました」
――それらの競技での何か結果は残していますか。
「コンバットサンボではモンゴル選手権で2度銅メダルを取っています。柔道ではモンゴル学生選手権で銀メダル、アジアオープンで3位になっています。モンゴル相撲では県でナチン(ハヤブサ=5回戦進出した選手の称号)になっています」
――どうしても興味深いのはモンゴル相撲の経験です。これだけの小兵でナチンになる。それだけテクニカルだったと思われますが、ニャムジャルガル選手自身、モンゴル相撲の技でMMAでも有効だと思われるモノはありますか。
「たくさんあります。ウムスフ(肩車)、ウゥルフ(一本背負い)、フムルフ(内股)、ガルアチフ(外無双)、それとパンツを掴んで良いので相撲の上手投げのような技もあります。ウムスフは最近のモンゴル相撲は筋力が増えてきているので、あまり見られなくなりました」
――ところでニャムジャルガル選手は格闘技をして、生活していきたいという気持ちがあったのでしょうか。
「ハイ。ただし、それは私がおかれた環境というのも影響していると思います。私の従妹にはモンゴル相撲の力士、そして力士を日本に送る仕事をしている人もいます。私自身は2017年頃からモンゴルでもMMAの人気が高まり、この年から練習を始めました」
――それはバヤンホンゴル県での話でしょうか。
「まれた村には15歳までいて、17歳の時にバヤンホンゴル県の県庁所在地のバヤンホンゴルに引っ越して柔道やサンボを続けていました。そしてMMAの選手を目指して2016年にウランバートルに来て、その後も1年間は柔道を続けていました。翌年からバットバエル先生の指導を受けています。
正直、田舎にいた方が空気も綺麗ですし、筋力トレーニングに関しては問題ないです。ただし練習パートナーや指導者の問題があるので、ウランバードルに来る必要があります」
――では19歳の時からバットバエル・コーチの指導を受けているのですね。
「キックボクシング、柔術と先生の下では一カ所で練習できるのは大きかったです。ただモンゴル相撲は倒せば終わりでしたが、柔術では投げても下から攻撃をされて本当に戸惑いました。もちろん、今では完全に慣れて何も問題ないです」
――MGL-1FCのフライ級王者ということはモンゴル最強のフライ級ファイターといっても過言でないと思います。今後、どこを目指して練習していますか。
「将来的には米国に行ってUFCで戦い、アジア人でもチャンピオンになれることを示したいです」
――ONEではなく、UFCなのは?
「ONEは試合間隔が長く感じます。UFCの方がたくさん戦えると思います。何より世界のトップ選手が集まっているUFCで勝負したいです」
――ステップアップ方法、UFCへの筋道というのはモンゴルにいて見えているのでしょうか。
「ダナー・バットゲレルのマネージャーとコンタクトを取っていて、これから3連勝ぐらいするとUFCと話ができると聞いています(※この後、ONE THE ROADマネージメントとUFCとの交渉に関して契約を結ぶ)」
――ところでモンゴルには兵役があると聞きました。韓国のMMAファイターも兵役がキャリアを積むうえで弊害になる場合があります。モンゴルはどうなのでしょうか。
「18歳から兵役の招集が始まっています。自分にも毎年のように招集令が届きますが、これまでは理由をつけて断っています。正直、行かないままで終わらせたいと思っています。モンゴルの兵役は1年、練習がそれだけできなくなることは選手として後退してしまうので、行きたくないです。
兵役とは自分の国を守って、貢献することです。自分としてはMMAで活躍して、モンゴルを世界に知らしめることで貢献したいです。兵役に就いているのと同じような気持ちでMMAを戦っています」
■グラジエイターに来日が決まってからのインタビュー(※3月4日)
――ウランバートルでインタビューをさせてもらってから、3週間後に来日が決まりました。
「オファーをもらった時は本当に嬉しかったです。これまで海外の大会で戦ったことがなかったので、本当に盛り上がりました」
――いきなりタイトルに挑戦することに関しては?
「最初のオファーは、グラジエイターで試合をする気持ちはあるかという意思確認でした。当然のようにイエスと即答しました。それがタイトルマッチになり、正直にいえばとても驚きました。他の選手を飛び越えてタイトルマッチを戦うことになったので、今度はコーチともしっかりと相談し、このような滅多にないチャンスを受けることにしました」
――グラジの櫻井代表からは、ニャムジャルガル選手との対戦をオファーした日本人選手が断った。そのタイミングでNavE選手に挑戦予定だったチェ・ドンフン選手が負傷。そしてニャムジャルガル選手に挑戦権が回ってきたと聞きました。
「幸運でした。最初はタイトマッチという話はなかったので、2試合、3試合と勝ち続けて初めてタイトルに挑戦できるという気持ちでいました。それがいきなりチャンピオンに挑戦することになって短期間でステップアップできるチャンスだと思っています」
──長谷川賢氏がジムで練習を視察した際、日本行きのチャンスが回ってくる自信はありましたか。
「あの時は理由があって、それほど練習ができていない時期だったので、自分のなかでは満足いく動きができなかったです。なので日本に行けるとは思っていなかったです」
──では、あの時とは違う動きを日本で見せるという気持ちが強いですか。
「あれから十分に練習できているので、タイトル戦では可能な限り自分の持てる力を出して戦いたいです」
──チャンピオンのNavE選手の印象を教えてください。
「実はまだ映像を見ていないです。できるだけ早く見て、対策を練りたいと思っています」
──日本でどのような試合がしたいと思っていますか。
「チャンピオンは柔道出身だと聞いています。自分も組み技が得意です。自分のレスリング力の方が上だと証明したいです。と同時にチャンピオンのNavE選手が自分の挑戦を受けてくれることに、とても感謝しています。3月26日は火が出るような激しい試合がしたいです」
■視聴方法(予定)
3月26日(日)
午後12時30分~ THE 1 TV YouTubeチャンネル
■ Gladiator021対戦カード
<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
木村旬志(日本)
<バンタム/5分2R>
今村豊(日本)
谷口武(日本)
<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
秋田良隆(日本)
<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]NavE(日本)
[挑戦者]ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル(モンゴル)
<バンタム級/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
<55キロ契約/5分3R>
中務修良(日本)
エイドリアン・バトト・ジェマー(フィリピン)
<Progressフォークスタイルグラップリング78.5キロ契約/5分✖2R>
世羅智茂(日本)
大嶋聡承(日本)
<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分✖2R>
前田吉朗(日本)
江木伸也(日本)
<バンタム級/5分3R>
ゆうと(日本)
キム・ウィジョン(韓国)
<フライ級/5分2R>
中西テツオ(日本)
宮川日向((日本)
<フェザー級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
藤岡陸(日本)
<ウェルター級/5分2R>
橋本健吾(日本)
阿部光太(日本)
<Progressフォークスタイルグラップリング・バンタム級/5分✖2R>
ハシャーン・フヒト(日本)
花澤大介(日本)
<アマMMAバンタム級/3分2R>
佐藤フミヤ(日本)
北原蓮(日本)
<アマMMAバンタム級/3分2R>
平本丈(日本)
飴山聖也(日本)
<バンタム級/5分1R>
藤井丈(日本)
吉田開威(日本)
<バンタム級/5分1R>
武田純忠(日本)
有田一貴(ブラジル)
<フライ級/5分1R>
古賀珠楠(日本)
那須裕次郎(日本)
■視聴方法(予定)
3月26日(日)
午後12時30~ザ・ワンTV YouTubeチャンネル
■ Gladiator021対戦カード
<Gladiatorフライ級選手権試合/5分3R>
[王者]NavE(日本)
[挑戦者]ニャムジャルガル・トゥメンデムベレル(モンゴル)
<バンタム級/5分3R>
神田T-800周一(日本)
テムーレン・アルギルマー(モンゴル)
<55キロ契約/5分3R>
中務修良(日本)
エイドリアン・バトト・ジェマ―(フィリピン)
<バンタム級/5分3R>
ゆうと(日本)
キム・ウィジョン(韓国)
<バンタム級/5分2R>
藤原克也(日本)
秋田良隆(日本)
<フライ級/5分2R>
中西テツオ(日本)
宮川日向((日本)
<バンタム/5分2R>
今村豊(日本)
谷口武(日本)
<フェザー級/5分2R>
フェルナンド(ブラジル)
藤岡陸(日本)
<ストロー級/5分2R>
田中優樹(日本)
木村旬志(日本)
<ウェルター級/5分2R>
橋本健吾(日本)
阿部光太(日本)
<アマMMAバンタム級/3分2R>
平本丈(日本)
飴山聖也(日本)
<アマMMAバンタム級/3分2R>
佐藤フミヤ(日本)
北原蓮(日本)
<バンタム級/5分1R>
藤井丈(日本)
吉田開威(日本)
<5分1R>
武田純忠(日本)
有田一貴(日本)
<フライ級/5分1R>
古賀珠楠(日本)
那須裕次郎(日本)