【ONE FF03】豪州キック界トップ=コンプトンが、ムエタイに続きMMAでルンピニー勝利を狙う
【写真】ルンピニーでムエタイとMMAで勝利──これは快挙だし、これからそういう選手が増えていって欲しいものだ (C)ONE
3日(金・現地時間)、タイはバンコクのルンピニースタジアムでONE Friday Fights03が開催される。
毎週金曜日のムエタイ&MMAショーは第3週を迎え、初めてMMAが3試合組まれることになった。今回もタイ在住選手が中心で、ONE本戦出場経験のあるタイ人ファイター=シャノン・ウィラチャイが初参戦しヴェノム・トレーニングキャンプに所属するポリア・ゴルプールと戦う。
そんなウィラチャイのルンピニー登場よりも、気になるのがエリオット・コンプトンとプーケット・トップチームに籍を置くブラジル人=アリソン・バルボーザのライト級マッチだ。
ブラジル、中国でキャリアの大半を過ごしてきたバルボーサの戦績は19勝8敗ということだが、ワン・サイに敗れるなどトップクラスで活躍してきたわけではない。今回のONE FF登場は昨年11月にプーケットで行われたフェアテックス・ファイトでの勝利から、ステップアップを果たした形だ。
とはいえこの一戦──注目はバルボーザではなく、対戦相手のコンプトンだ。MMAファンには馴染がないかもしれないが、コンプトンは豪州を代表する1人といえるキックボクサーだ。ONEではニキー・ホルツケン、アンソニー・ンジュグアニ、コズモ・アレッシャンドリらと戦い1勝3敗ながら、キック全般では46勝14敗、MMAグローブ着用のCage Muay Thaiでは世界王座に就いている。
そのコンプトン、実は4歳の時からキックやムエタイだけでなく父スティーブの導きによりテコンドー、ジークンドー、カリなど多くのマーシャルアーツ経験を持っている。何よりも、彼のMMA挑戦に期待が高まるのは、ブラジリアン柔術でも茶帯を巻いているからだ。
グラウンドに持ち込まれても、凌げる。その技術があるコンプトンは、立ち技でその力を十分に発揮できることをMMAデビュー戦で証明している。
昨年7月にホームタウン=ブリスベン郊外のイートンズヒルで旗揚げ興行が行われたBeatdown Promotionsのメインで、コンプトンは日本の大山釼呑助と戦っている。この試合でコンプトンはパンチの圧をかけ、ヒザ蹴りでダウンを奪うとパウンドの連打から、立ち上がったところでもう一度ヒザを突き上げてKO勝ちを決めている。
組み技を見せる機会はなかったが、パンチを意識させてのパーフェクトなヒザ蹴りは鮮烈と表現して良いMMAデビュー戦だった。初陣でキャリア11勝6敗の大山を破ったコンプトンは、2戦目で過去にパンクラス参戦経験もある23勝13敗のキーラン・ジョブリンと対戦予定も、ここを負傷欠場していた。
大山との試合は北米階級のライト級で、ONEライト級ではほぼ通常体重と思われるコンプトンとバルボーザとフィジカルの差は殆どないと思われる。
既にムエタイではルンピニーで勝利を挙げているコンプトンが、MMAでも勝ち名乗りを挙げることがデキるのか。正直、MMAファンには物足りなかったONE Friday Fightsだが、コンプトンのように立ち技で実績のある選手の流入と日本人選手の出場があれば、一気に興味深い週一格闘技ショーとなるだろう。
■放送予定
2月03日(金・日本時間)
午後9時30分~ ABEMA格闘チャンネル
■ ONE FF03 MMA対戦カード
<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
シャノン・ウィラチャイ(タイ)
ポリア・ゴルプール(イラン)
<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エリオット・コンプトン(豪州)
アリソン・バルボーザ(ブラジル)
<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ドミトリー・バブキン(ロシア)
イヴァン・バルシコフ(ロシア)