【UFN39】無念――川尻、グイダのハイペースに押し切られる…
<フェザー級/5分3R>
クレイ・グイダ(米国/9位)
Def.3-0:30-27, 30-27, 30-27
川尻達也(日本/12位)
両手を合わせて2度目のオクタゴンに足を踏み入れた川尻。セコンドのダン・ギルバートに頬を張らせたグイダ、今回は髪の毛を後ろで束ねている。頭を振って前に出てくるグイダ、川尻は左ジャブを伸ばし、ローからテイクダウン狙い。さらにスピニングバックフィストを見せる。直後にグイダの右フックを受けて、背中を向けるようにダウンを喫した川尻、バックは取らせ切らなかったが、シングルで組まれる。
キムラで切り返そうとする川尻、グイダは懸命に股間の下に手を持っていくが、川尻はそのまま後方に投げ腕十字へ。グイダのスラムにも腕十字を続ける川尻だが、ヒジを抜いたグイダがバックへ。立ち上がって、ケージに頭を押し込み、再びキムラを狙う川尻。クラッチを支点に持ち上げて前方に川尻をスラムしたグイダだが、川尻はここでもクラッチを離さない。
腰を落とし、後方に体重を掛けていく川尻。残り1分、川尻はクラッチを外しダブルレッグへ。大きく持ち上げてテイクダウンを取った川尻、今度はグイダがキムラを狙いマウントを返したところで初回が終了。グイダのラウンドとなった。
2R、互いにジャブを伸ばし、川尻は左フックから左ハイ。テイクダウン狙いを切られると、逆にグイダが川尻をケージに押し込んでいく。尻餅をつかされた川尻だが、ここでもキムラへ。細かいエルボーを入れた川尻は、キムラから後方回転。そのまま両者がスタンドへ戻る。グイダはケージに川尻を押し込んでスラムへ。バックに回ったグイダ、川尻は執拗にキムラを狙う。
一度は後方回転でトップを取ったかと思われた川尻だが、すぐに体を起こしたグイダが川尻をケージに詰めていく。川尻はキムラを解き、グイダのダブルレッグを持ち上げようとしたが、どうしてもトップを取り切れない。バックに回ったグイダ、川尻はケージに頭を入れて立ち上がると、左腕にキムラを仕掛ける。グイダはここでも川尻を持ち上げようとし、2Rが終了。グイダのラウンドとなってしまった……。
最終回、グイダは右ハイから左フック、川尻は左ジャブを伸ばす。スピニングバックフィストから組みに行った川尻、グイダががぶるが構わずドライブする。ケージに押し込まれてなお、エルボーを入れ、動きを見せるグイダ。足を畳んでシングルの川尻に対し、グイダはしっかりと頭を押して対処する。川尻は何とかグイダに背中をつかせたかったが、起き上がられてしまう。
サウスポーから左ローを繰り出す川尻は、オーソに構えて右を振るう。ここで組んだグイダがバックに回ってケージに川尻を押し込んでいく。川尻はキムラからギロチン、スラムから首を抜いたグイダがバックへ。残り30秒、川尻の前方回転からの足関節狙いを潰したグイダ、ここでタイムアップに。
最後までトップを取り切ることができなかった川尻、そして最後までペースが落ちなかったグイダ。結果、フルマークでグイダが川尻を下した。「サブミッションマッチを準備していた?俺はスタンドでKO勝ちを狙っていたんだ。次こそはKO勝ちする」と舌の滑らかなグイダ、最短路線で王座挑戦を狙っていた川尻だが、ハイペースMMAの権化を切り崩すことはできなかった。