【BRAE CF67】バーレーンMMA界の重鎮エルダロフが、2階級上のクラスでマーヒャルをヒザ十字葬
【写真】実戦時としてはオーバーウェイトは明らかなエルダノフだが、一瞬の隙を見逃さなかった(C)BRAVE CF
12日(月・現地時間)、世界的見てもMMAでは稀な月曜開催となったBRAVE CF67がバーレーンのマナーマ郊外ハリファ・スポーツシティ・アリーナで行われた。
メインではKHK及びIMMAFバーレーン代表のヘッドコーチを務め、IMMAFからBRAVE CFを経てUFCファイターとなったムハマド・モカエフのコーナーに就くBRAVE CFスーパーライト級王者エルダル・エルダロフが登場、何とスーパーウェルター級でベラルーシのジニス・マーヒャルと対戦した。
13勝1敗、キャリア唯一の敗北はカビブ・ヌルマゴメドフに喫したバーレーン在住のロシア人王者が、1年11カ月振りの実戦で2階級も重い階級で8勝0敗のマーヒャルを相手にどのような戦いを見せることができたのか。
<ウェルター級/5分3R>
エルダル・エルダロフ(バーレーン)
Def.1R4分53秒 by ヒザ十字
ジニス・マーヒャル(ベラルーシ)
左ジャブを伸ばして前に出るエルダロフに対し、ステップバックして距離をとるマーヒャルが右ローを蹴る。さらに左インローを蹴ったマーヒャルは、振りの大きなエルダロフのフックをかわしてカウンターを狙う。マーヒャルはジャブを伸ばし、ステップインに再び左から右を伸ばす。エルダロフは初動が大きく、マーヒャルはその打撃はしっかりと見えている。ミドルをかわして、右ローを蹴ったマーヒャルは構えを変えて左ボディショットから右ローと対角線コンビを見せる。
ローを2発蹴られたエルダロフは、3発目と4発目をカットし、右ミドルはブロックしていく。エルダロフは左フックを当てたが、続いてインローを蹴られる。ならばと左ミドルを決めたエルダロフは、組みの機会を伺っているか。と、マーヒャルが右ハイから前へ。エルダロフのギアが上がりワンツーからスリー&フォー、ローとコンビを繰り出す。左ローを効かせたエルダロフは、ここでシングルレッグへ。そのままケージ中央まで下がり、ダブルレッグにスイッチしてテイクダウンを決める。
ハーフで前腕パンチを入れるエルダロフは、エルボーからパンチ、抱えたマーヒャルの左足にヒザ十字へ。残り15秒での仕掛けにマーヒャルは反応できず、エルボーを太腿に入れた直後にタップした。
BRAVE CF、6年の歴史で初のヒザ十字の一本勝ちを決めたスーパーライト級王者は「素晴らしい気持ちだ。本当に多くの人がサポートしてくれて、自分の方にずっしりと責任を感じている。チーム、家族、シェイク・ハリドに感謝している。シェイクこそ自分の成功の全ての要因だ」と話した。
BRAVE CFにおいてスペシャル感のあるエルダロフは、スーパーライト級のベルトを防衛する気持ちはあるのか。あるいは、階級を上げて別のベルトを目指すのか。現役ファイターとしてコンディションは決して万全には見えないエルダロフだけに、現役生活にそれほどフォーカスしていないことも十分あり得る。それでも2023年はよりアクティブな姿を見てみたいが、果たして──。