【TUF11】第7週 対抗戦終了、復活する3選手が発表に
ジ・アルティメット・ファイター(TUF)シーズン11は、いよいよ佳境へと突入する第7週を迎えた。
【写真】3Rを戦い抜いた末、ジョー・ヘンリを破ったマシンスキー。MMAでは15戦以上のキャリアを持ち、かつてはIFLに出場していたこともある (C) ZUFFA
コート・マクギーを僅差の判定で下し、チーム・ティトに2勝目をもたらした1位指名のニック・リングが、ヒザの痛みを訴えトレーニングルームで医師の診断を受けると、靭帯を損傷している可能性が指摘され、今後の戦いに黄色信号が灯る。
チーム対抗戦も残るは一つ。最後のカードは、チーム・リデルから7位指名のジョー・ヘンリ。チーム・ティトからは、第1週のサバイバルマッチで、延長ラウンドの末にコート・マクギーに敗れたセス・マシンスキーが復活し、その対戦相手となった。
ダナは、「正直ジョーは、前の試合でもたまたまアームバーを奪っただけ。総合力にかける。セスは優れたファイターだと思う。セスが絶対に勝つ」と予想、当の本人も、「本当に感謝しているんだ。全てはボーナスだと思っている」とティトに感謝の意を述べ、必勝を誓った。
対するヘンリは、今回参加したTUFファイターの中でも経験が少ない。「最初はレスリングでもやろうかな、楽しいかなと思ったんだ。そしたら柔術をやっているやつらがいて、なんだそれって思いながら始めたんだ」と話す。そのキャリアは僅か6カ月だが、「自信がなきゃこないよ。それに相手はコートに負けたんだろ」と強気の姿勢を崩さない。
だが、チーム・リデルのコーチ、ハワード・デイビスは「正直ストライクは期待できないし、経験もないが、6カ月ということを考えれば驚異的だ」と語り、リデルも「才能に溢れている。確かにまだ早いとは思うが、何が起きるかはわからない。リラックスしてるし、戦う準備はできているようだ」と期待を寄せた。
場面は変わり、チーム・ティトのトレーニング・セッションになると、リングがトレーニング中にヒザを滑らせるように転倒、不安を抱えながらのトレーニングを続けていたが、「前の手術の時に二度と戦えないと言われたんだ。正直怖い」と明かし、だましだまし続けていたことを明かす。
また、今シーズンは選手のモチベーションが高い。対抗戦で、勝利をした者は次のラウンドへ進むことになる一方で、敗れた者もワイルドカードで復活の可能性があるため、全選手が諦めることなくトレーニングに励む。
そして、迎えたプレリミナリーファイト最終戦。第1週ではコンスタンティノス・フィリポを相手に巧みな腕十字で下したヘンリは、「6カ月だけと言うかもしれないが、俺はこの6カ月の全てをこのスポーツに捧げてきた。毎日4回練習してきたんだ」と意気込み、オクタゴンへと向かう。
1R、サウスポーのヘンリは、タックルからマシンスキーをケージに押し込むと早くもテイクダウン、マシンスキーは下から三角絞めを仕掛けていく。その足を割って、パスを狙うヘンリだが、マシンスキーはヘンリの動きに合わせて、ケージを背に起き上がりを狙いつつも迷わずギロチンへ。
これを凌いだヘンリは、反対にスピニングチョークを仕掛ける。顔がみるみる赤くなっていくマシンスキーだが、なんとか頭を抜くと、下から再び三角を狙う。すると、今度はバックを狙うヘンリを振り落としたマシンスキーが、ガードで上を奪うとパウンド&エルボーを落とし、1Rを終えた。
2R、飛び込んだマシンスキーに対し、距離をとったヘンリはミドルを放っていくと、フックを振りまわすマシンスキーに組み付き、テイクダウンに成功する。
下からアームロックを狙うマシンスキーがダブルレッグを仕掛けてきたところで、がぶりからバックに回ったヘンリ。再びマシンスキーが振り落とすが、中途半端に三角絞めを狙ったため、簡単に下になってしまったマシンスキーは、ヘンリのエルボーを浴びてしまう。パスからサイドを奪取したヘンリは、そのままトップまで移行し、ノースサウスチョークへ。
だが、隙をみて立ち上がったマシンスキーは、ジャンピングニーを放つ。これを潜るようにかわしたヘンリは、ダブルレッグから再びバックをうかがい、劣勢だった1Rを取り返すと、2Rを終え、判定は1-1。勝負は3Rにもつれこんだ。
3R、パンチで前進するマシンスキーに、組み付くも引き込むように下になってしまったヘンリ。これは印象が悪い。執拗に下からキムラアームロックを狙ったものの、マシンスキーにパウンドからダースチョークを狙われる。ガードには戻したものの劣勢が続くヘンリは、幾度か下からの仕掛けをみせたが、残り時間はマシンスキーが上からパウンド&エルボーを落とし、試合を決定付けた。
判定で勝利を挙げたマシンスキーは、見事復活に成功。ダナは「驚いたよ。ファイターとしては明らかにセスが上だったが、ジョーも試合を作った」とヘンリを評価。リデルも「ジョーはよくやった。経験を考えても頑張ったと思う」と肩を叩いた。
マシンスキーも「正直思った以上だった。経験を考えても恐ろしい。今日は勝てて幸運だったよ」と、ヘンリを認めるコメントを送った。
そして、全ての対抗戦を終えると、ワイルドカードの発表へ。「ベストファイター2人を選び、対戦させ、勝者をトーナメントに戻したいと思う」とダナが趣旨を説明すると、「プレリミナリーに勝った皆はおめでとう。両コーチと話し合った結果だ」と話し、ケイシー・ウスコラとクリス・マクレイの名前を発表した。
ダナはさらに、「リッチ・アトニートが怪我をして戦えないことになったのはご存知だろう。この話を聞いた時からコート・マクギーと決めていた。判定には恵まれなかったがよい試合をした」と、マクギーの復活も併せて発表。リタイアしたアトニートは、そもそもウスコラの反則行為で勝利をした選手だったが、即復活となったのはマクギーで、ウスコラとマクレイは、敗者復活枠を争うことになった。
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