【RTU ASIA2022】世界に立ち向かうJ-MMAファイター(10)堀内佑馬─01─ 「僕の夢が、また一つ叶う」
【写真】さぁ、いよいよという空気もありつつ──インタビュー中は終始、淡々としている風でもあった堀内だが──後半掲載予定のある質問にぐっと表情も言葉は厳しくなかったことがあった(C)MMAPLANET
6月10日(金・現地時間)、シンガポールはカレンのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるRoad to UFC ASIA Episode03で堀内佑馬が、トップノイ・キウラムとRoad to UFCフライ級トーナメント準々決勝を戦う。
UFC行きを賭けた8人制トーナメントに、カリフォルニア州アーバインから乗り込む堀内は、他の日本人選手と違い米国を拠点にMMAに打ち込み、UFCファイターを目指してきた。
再開──2022年、春(※既に初夏)~世界に立ち向かうJ-MMAファイター特集~。第10弾は堀内佑馬の言葉をお伝えしたい。
──6月10日、シンガポールでRoad to UFC出場の堀内選手ですが、アーバインから現地に向かうのですか。
「ハイ、4日に出発します」
──今大会はコーナーマン1人分のチケットが出ると聞いています。
「そうですね。(コリン)オーヤマ・コーチと行きます。PPVショーにチーム・オーヤマから選手が出ているわけでなく、僕のためにシンガポールまで行ってくれるんです」
──なるほど。ところで時差のない日本で調整をしようという考えはなかったですか。
「なかったです。試合をするだけなんで。時差ぼけも大丈夫だと思うんですけど、なったらなったでその時に考えます(笑)。そこまで時差を気にすることはないです」
──日本からでも7時間以上で、その前に太平洋を越えてくる出場選手に他にいないかと思います。
「全部で19時間、飛行機に乗っているみたいで……辛いですねぇ(笑)。結構、きつそうだと思います」
──ともあれ3つ勝てばUFCという状況での試合になります。
「最高ですね。皆は『ここが夢じゃない』って言いますけど、僕はいっぱい夢を持っていて。UFCに行くのも夢、チャンピオンになるのも夢、一つの勝利も夢なんで。そういう部分では、Road to UFCで戦うことで僕の夢が、また一つ叶うという気持ちです」
──昨年11月にマーク・クリコマを1分52秒でKOし、そこから試合がなかったです。この間というのは、どのような方法でステップアップを図ろうとしていたのでしょうか。
「ショートノーティスでUFCからオファーがあれば出られる。そういう話になっていて、それから3月か4月にベガスのコンテンダーシリーズで戦うという話が来ました。でも僕はアジア人なんで、UFCが最終的にシンガポールでやるRoad to UFCに回した感じだと思います」
──コンテンダーシリーズなら1試合、なぜ3試合勝たないといけない方に回されるんだよという気持ちにはならなかったですか。
「なりましたね、正直(笑)。最初はトーナメントだと思っていなかったです。それからトーナメントとワンマッチがあると聞いたので、ワンマッチで組んでくれないかと期待していました(苦笑)。でも、僕はそういうこともプラスでしか考えていなくて。UFCは甘くないから、行くまでに強いアジア人と戦うことができることをプラスだと捉えています。
大切なのはUFCに行ってからなので。それまでに良い経験をしようと思っています」
──その一方でLFAフライ級王座を争ったチャールズ・ジョンソンが、コンテンダーシリーズを飛び越えて7月にUFCデビューを飾ります。
「(ムハマド)モカエフ戦ですよね。多分、チャールズのこの話はモカエフの相手が見つからなくてオファーが行ったんだと思います。アイツがそれでやるって言ったわけだし、勝ってくれって祈るだけです(笑)」
──まさに堀内選手が狙っていたショートノーティス待ちに近い契約かと思われるのですが、堀内選手もその境遇を経験してどのような気持ちで過ごしていたのですか。
「常にファイトキャンプをしている感じで、体重をキープして……僕としては良いことだったと考えています」
──この間の練習はこれまで通りチーム・オーヤマとONE柔術で?
「そうですね、オーヤマ・コーチ。そしてジヴァ(サンタナ)さんの柔術、あとアレックス(ペレス)が連れて行ってくれたのですが、TJ・ディラショーの打撃コーチのタイラー(ウァンブルズ)がやっているクラシック・ファイトチームで、ミットを持ってもらっています。タイラーはアレックスのコーナーにも就いていて」
──オレンジ一帯のジムだけでなく、SNSでラスベガスにいる堀内選手の姿もよく見られたという印象があります。
「アレックスやルイス(スモルカ)の試合の時にラスガスに一緒に連れて行ってもらいPIで練習できました。アレも凄く良い経験になりました。
──そして俄然、日本で注目を集めているイリディアム・スポーツ・エージェンシーとの契約も果たしています。チーム・オーヤマからイリディアムという流れは、いよいよUFCへという環境が整ってきたと考えることができるでしょうか。
「もともとイリディアムのジェイソン(ハウス)はチーム・オーヤマで練習していた時期があり、コーチとも親しいですし……僕も5年ぐらい前から知っていて、契約自体も去年の2月に交わしました。オートマチックというか、自然に契約しました」
──そのチーム・オーヤマといえばカーラ・エスパルザがUFC世界女子ストロー級王者に返り咲きました。世にも不思議なタイトル戦でしたが……。
「素晴らしかったです。あの世界戦の前、僕がローズ・ナマジュナス対策のメインパートナーをやらせてもらっていて。カーラは練習に向かう姿勢も素晴らしいですし、とにかくメチャクチャ強いです。女子でこんなに強い選手がいるのかって……。僕の考えではローズは一度やっているから、テイクダウンを取られた後とかが怖くてあんな風になってしまったんだと思います。
あの空間の中でしか分からない何が絶対にあるでしょうね。スパーリングをしていたから分かるんですけど、カーラは凄くプレッシャーがあるんです。とにかくテイクダウンが凄いですから。で、ローズは出られなくなって……ああいう試合になってしまったんだと」
──それにしてもエスパルザは、前に出てこずカウンター狙いのみのナマジュナスに遠い距離からでも組みついてテイクダウンを奪っていました。
「あの距離でテイクダウンができるのは凄いです。僕もアリゾナまで見に行って、大会後は皆でパーティーでした(笑)」
──その場で戦うために、まず6月はトップノイとの試合をクリアしなければなりません。トップノイの印象を教えていただけますか。
「それこそ7年ぐらい前にタイガームエタイに行った時にトップノイが、MMAに転向したての頃で、一緒に練習したことがあるんです」
<この項、続く>
■視聴方法(予定)
6月9日(木・日本時間)
午後3時30分~ABEMA格闘Ch
Episode01
午後3時30分~UFC FIGHT PASS
Episode02
午後6時30分~UFC FIGHT PASS
6月10日(金・日本時間)
午後3時30分~ABEMA格闘Ch
Episode03
午後3時30分~UFC FIGHT PASS
Episode01
午後6時30分~UFC FIGHT PASS
■ROAD TO UFC AISA2022 Episode01対戦カード
<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
SASUKE(日本)
イー・チャア(中国)
<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
パラチン(中国)
キ・ウォンビン(韓国)
<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
風間敏臣(日本)
クルムアリ・マイマイティトゥハティ(中国)
<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チェ・スングク(韓国)
ラマ・スパンディ(インドネシア)
<ライトヘビー級/5分3R>
チャン・ミンヤン(中国)
トゥコ・タクコス(ウクライナ)
■ROAD TO UFC AISA2022 Episode02対戦カード
<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
シャオ・ロン(中国)
キム・ミンウ(韓国)
<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
松嶋こよみ(日本)
ホン・ジュンヨン(韓国)
<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
チウ・ルェン(中国)
ウォーレン・デルロサリオ(フィリピン)
<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アイリヤ・ムラトベク(中国)
パワン・マーン・シン(インド)
<フライ級/5分3R>
ショーン・エチェル(豪州)
内田タケル(日本)
■ROAD TO UFC AISA2022 Episode03対戦カード
<Road to UFCフェザー級T準々決勝/5分3R>
シェ・ビン(中国)
イ・ジョンヨン(韓国)
<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
堀内佑馬(日本)
トップノイ・キウラム(タイ)
<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
アンシュル・ジュビリ(インド)
宇佐美正パトリック(日本)
<Road to UFCバンタム級準々決勝/5分3R>
中村倫也(日本)
ググン・グスマン(インドネシア)
<女子ストロー級/5分3R>
ソ・イェダム(韓国)
ジョセフィン・クヌトゥソン(スウェーデン)
■ROAD TO UFC AISA2022 Episode04対戦カード
<Road to UFCバンタム級T準々決勝/5分3R>
野瀬翔平(日本)
ウリジブレン(中国)
<Road to UFCライト級準々決勝/5分3R>
キム・ギョンピョ(韓国)
アスクルバイ(中国)
<Road to UFCフェザー級準々決勝/5分3R>
ルー・カイ(中国)
アンガ・ハンス(インドネシア)
<Road to UFCフライ級準々決勝/5分3R>
パク・ヒョンソン(韓国)
ジェレミア・シレガー(インドネシア)
<ウェルター級/5分3R>
ジョン・アダハー(フィリピン)
キム・ハンソル(韓国)