【DEEP JEWELS35】現役復帰、桐生祐子=YUKOs(仮)「『十分やったな』と思えるまで続けたい」
【写真】以前の彼女は計量時に、これほどリラックスできていなかったような記憶がある(C)MMAPLANET
明日11日(土)に東京都港区のニューピアホールで開催されるDEEP JEWELS35で桐生祐子が3年ぶりのJEWELS、2年振りのMMA復帰を果たす。
昨年7月の引退発表から1年5カ月──この間に人生のターニングポイントを経験したことは想像に難くない。そこはさておき、2年振りの実戦を果たす桐生のMMAへの想いを計量直後に尋ねた。そこにはブーランジェリーで働きながら、MMAの練習をするという超絶な1日を積み重ねがらも、したいことをする日常に戻ってきたことで心の底からの笑顔を浮かべる彼女が、いた。
──いやぁ、もうどのような呼称を使えば良いのか。そこから始めさせてください(笑)。
「じゃあ、ユーコスでお願いします(笑)」
──ユーコス? スはなぜつくのですか。
「なんか、最近そう呼ばれているんです(笑)」
──それはカタナカですか?
「分からないです(笑)」
──ではYUKOs(仮)ということで(笑)。そして尋ねたいことはたくさんありますが、多くは封印して──ここだけ聞かせてください。昨年7月の引退発表時、MMAへの未練はなかったのでしょうか。
「MMAに対して、正直また辞めたくないという気持ちでした。体も動きますし、やりたいという気持ちはありました。ただコロナということもあったし、自分のなかで中途半端な状態で……私生活も関係して、辞めようという決意をしたんです」
──それが復帰に至ったのは?
「まず今年の2月から社員としてパン屋さんで働いていて──毎日、仕事だけをする日々だったんです」
──パン屋さん?
「ハイ、パンに目覚めて(笑)。手作りのブーランジェリーで、パンを創っています」
──パン屋さんって、朝も早くてめちゃくちゃハードじゃないですか?!
「めちゃくちゃ大変です。朝の5時に起きて、6時から仕事が始まって終わるのが夕方の4時か5時ぐらいです。そこから今は練習をするようにしています」
──2月にパン屋さんで働きだして、格闘技の練習にもすぐに戻ったのですか。
「いえ、それはできないです。仕事に慣れるまで、何か他のことができる状況ではなかったです。ずっと仕事に専念していて夏になってDEEPの方から『試合をしてみないの? 戻って来なさいよ』って声を掛けていただいて。
仕事も落ち着いてきたし、自分も『またやりたい』って思うようになっていた時期で。また道場探しから始めました。そうしたら、皆が喜んでくれて。回りや練習仲間も『復帰して欲しかった』って。それこそコメントしたように(井上)智子さんが真っ先にLINEをくれて(笑)」
──その練習先はどのように?
「門馬(秀貴)さんのブライトネス、あとDEEPにD’sBOX’nFITというパーソナルジムを紹介してもらい、それからKIBAマーシャルアーツクラブにも週に1度いくかいかないかぐらいですが、何度か通わせてもらっています」
──練習を再開して動きはどうでしたか。
「きつかったです。体が重いし、体力もなかったです。パンばかり食べていると、今より5キロぐらい太ってしまって。すぐに12月に試合が決まったのですが3、4カ月で戻せるのかなって感じました。
それがやっていると戻せるものですね。5年、6年とやってきたので体に染みついていることがあったみたいです」
──2年前のONE Warrior Seriesでの状態を比較して、どこまで戻っていますか。
「あぁ、どうでしょうか? あの時は寝技で攻めるスタイルだったんですが、今回は対戦相手は寝技が得意なことが分かっているので、打撃中心で仕上げてきました。前は一発貰って目覚めるようなスタイルでしたけど、そこは変えないといけないと思って打撃は以前より良くなっていると思います」
──とはいえ井上選手は引き込むことも考えられます。
「そこも想定しています。ただ、引き込んで来ても突き放して付き合わない戦い方もできますし、寝技に付き合ってみていけると思えばいきたいです。柔術黒帯の選手から一本取れたら大きいですし、打撃でKOするのも自分に自信がつくのかとも思います」
──そういう風に考え、動く日々を送るようになり生活に張りが出てきましたか。
「毎日、大変ですけど──そうですね。それこそ試合前は毎日、死にそうでしたけど(笑)。仕事から練習と休む時間がなくて。ブライトネス以外は移動も1時間とかかかるので、それがしんどくて。でも、その時間に休むようにしていました」
──お店に立ったりするのですか。
「ハイ。販売もしています。まだ1年経っていないですけど、たまに成形したり、焼けたパンにクリームを塗ったり、店頭にも立ちます」
──だから肌を焼くのを止めた?
「そんなことないです(笑)。アレはもう卒業しようと思って。肌のダメージが目立ってきて。もともと真っ白なので、焼くのが辛いんです(笑)。もう、その勇気がでなくて肌を労わるようにしています」
──肌を労わる時期……それって体力減退期にも通じていないですか。
「その辺は全く感じていないです(笑)。ただただ自分の気持ちで『黒』はもういいって感じです」
──なるほど。では真面目な話、2年振りの現役復帰。今、MMAファイターとして何を目指していますか。
「正直、それほど長くやることは考えていないです。ただ中途半端で辞めちゃったので、自分で『十分やったな』と思えるまでは続けたいと思っています」
■視聴方法(予定)
12月11日(土・日本時間)
午後5時45分~SPWN PPV
午後5時45分~ニコニコ生放送
■ DEEP JEWRLS35計量結果
<ストロー級/5分2R>
本野美樹:52.6キロ
HIME:52.55キロ
<フェザー級/5分2R>
KINGレイナ:64.6キロ
Te-a:65.6キロ
<ミクロ級/5分2R>
古瀬美月:44.25キロ
村上彩:44.45キロ
<フライ級/5分2R>
栗山葵:56.8キロ
ケイト・ロータス:55.45キロ
<ストロー級/5分2R>
桐生祐子:52.25キロ
井上智子:52.15キロ
<58キロ契約/5分2R>
藤田翔子:57.65キロ
ゆりな:57.4キロ
<49キロ契約/5分2R>
竹林愛留:48.9キロ
須田萌里:48.55キロ
<フライ級/5分2R>
加賀谷花野:57.95キロ→57.05キロ
はなこ:56.7キロ
<キック50キロ契約/3分3R>
音波:49.95キロ
山口遥花:49.15キロ
<68キロ契約/5分2R>
熊谷麻理奈:64.0キロ
ぽちゃんZ:67.55キロ