【Strikeforce】シールズ防衛、劣勢をグラップリングで挽回
■第10試合 ストライクフォース世界ミドル級選手権試合/5分5R
[王者]ジェイク・シールズ(米国)
Def.5R終了/判定
[挑戦者]ダン・ヘンダーソン(米国)
【写真】初回のKO負け寸前の大ピンチをしのいだジェイク・シールズ。2R以降はテイクダウン&ポジショニングでダン・ヘンダーソンを圧倒した (C) KEITH MILLS
左ローを2発見せたシールズが、直後にヘンダーソンの左ストレートを受けダウン。だが、パウンドで追撃をしようとしたところでシールズはヒールフックを仕掛ける。
じっくりと足を捌き、引き抜いたヘンダーソンはスタンドの展開になると、再び右ストレートを叩き込みシールズをぐらつかせる。ケージに追い込みフックを放ったヘンダーソン。一旦は引き込んだシールズが立ち上がると、パンチで攻勢になった。
左ミドルを放ったシールズに、ヘンダーソンのアッパーは空を切る。ここで組みついてテイクダウンを狙ったシールズだが、ヘンダーソンは抜群のバランス感覚で立ち上がり、シールズをケージにつめてヒザを腿に放っていく。ゴングが打ち鳴らされた最中にも、パンチをシールズに見舞ったヘンダーソンが王者を圧倒し初回を終えた。
2R、ヘンダーソン・コールのなかシールズのシングルを潰したヘンダーソンは、腹固めの態勢に。そのままマットに背をつけ、チョークを狙うが、ここはシールズが首を抜き、トップを奪う。すると、そのままマウントの態勢に入ったシールズは、勢いよくパウンドを落とし、マウントをキープする。
ハーフに戻したヘンダーソンだが、またもマウントの状態に入ったシールズがしっかりと首を殺して抑え込む。下からのヘンダーソンのパンチをかわし、肩固めの態勢に入ったシールズは、再びマウントへ戻ると、連続して左右の拳を落とす。動きが鈍くなったヘンダーソンは一瞬背を向け、またも腹這いになるが、容赦ないパウンドの的になったように顔面にパンチを受ける。ハーフに戻されたが、構わず鉄槌を落とすシールズ。初回の劣勢を挽回するように、2Rを取り返した。
3R、前に出るのはシールズだ。すぐにダブルレッグでテイクダウンを狙うが、尻持ちをついてなおヘンダーソンは立ち上がる。両者の拳が交錯した直後、シングルでテイクダウンを奪ったシールズに対し、ヘンダーソンはクローズドガードを取るが、シールズは脇差しパスガードへ。サイドを奪ったシールズは、寝技での恐るべき強さを見せつける。
ニーインからマウントをうかがい、サイドに戻ると、シールズはハーフからマウントを再奪取。ケージを蹴るヘンダーソンの顔面にパウンドを落とすシールズは、残り10秒で腕十字を仕掛け、シールズが起き上がったところでゴングが打ち鳴らされた。
4R、ショートレンジの左をヒットさせたヘンダーソン。シールズのテイクダウン狙いを利用してトップを取る。すぐに立ち上がったシールズは、再びテイクダウンへ。股間をクラッチして、倒れないヘンダーソンは、そのままトップを狙うが、スイ―プの要領でシールズが結局は上をとり、サイドをキープ。
マウントからバックをうかがい、パンチを落とすシールズは、完全に試合の流れを自分のものとしアームロックへ。ヘンダーソンがロールする力を利用して、ハーフ、さらにアームロックとの連携でマウントを奪取したシールズがケージで頭を固定し、パウンドを落とし続ける。パンチを嫌がり、反転しそうになるヘンダーソンだが、チョークを察知してすぐに正面を向く。ヘンダーソンはマウントで殴られたまま4R終了を迎えた。
最終ラウンド、必死でシールズのテイクダウン狙いを防ぐヘンダーソンだが、ここでも下になりサイドを奪われる。直後にマウントを奪ったシールズに場内はブーイングが浴びせられる。胸の上に乗る最高の形のマウントを取ったシールズ、ニーインから肩固めへ。マウントに戻って絞め続けるシールズは、最後はヒザ十字で仕掛けたところで、試合終了を迎えた。
初回、絶体絶命のピンチをグラップリングで乗り越えたシールズ。その後は、グラップリングでヘンダーソンを圧倒し、47-46、49-45、48-45というスコアで王座初防衛に成功した。
また、試合後、勝利者インタビューを受けるシールズにリマッチを要求したメイヘムと、シーザー・グレイシー陣営が一瞬にして乱闘騒ぎに。リングアナがマイクで「ナショナル・テレビジョンだ、控えろ」と一括し、乱闘は治まったが、ナッシュビルの観客は試合中以上の大興奮に陥った。