【UFN194】コラレスの蹴りに定位置パワーを養成できずも、盛り返したグティエレスがスプリットで競り勝つ
<バンタム級/5分3R>
クリス・グティエレス(米国)
Def.2-1:30-27.30-27.28-29
フィリッピ・コラレス(ブラジル)
左ミドルハイを2発見せたコラレス、蹴りをブロックしたグティエレスはケージにつまりサークリングで間合を取り直す。スピニングバックキックを繰り出したグティエレスだが、コラレスは左右のミドル、ハイを続けワンツーを入れると、そのまま組んでバックに回る。ハイクロッチを両ワキを差して体を入れ替えたグティエレスは、離れると蹴りに左を合わせようとする。
グティエレスの間を蹴りで潰すコラレスだが、組まれてケージに押し込まれる。右腕を差し、ポジションを2度入れ替え、ケージに押し込まれたコラレスの首投げを防いだグティエレスが離れる。ここも蹴りで前に出たコラレスに対し、グティエレスは持ち前の定位置で養成した力を運ぶ打撃を駆使することができない初回となった。
2R、右ローに左を合わされたグティエレスが、蹴りを多用する。コラレスの右オーバーハンドには左を合わせるグティエレスは、初回同様に蹴りでケージに詰まるが、ここから左ジャブを当ててオクタゴン中央で戦うようになる。さらにサークリングを駆使するグティエレスは左ミドルでケージを背負い、右ミドルは外して右を伸ばす。続いて左ストレートを入れたグティエレスは、コラレスの左ミドル後に左ジャブを当てる。
蹴り過ぎが、動きが落ちたコラレスに逆に右ハイを蹴っていったグティエレスだが、それでも左右のミドルを蹴られケージに押し込まれる。ダブルアンダーフックから体を入れ替えて離れたグティエレスは、左ミドルをブロックして左ストレートをヒットさせる。続いてステップインから右を当てたグティエレスは左ボディフック、そして左フックを当てる。最後の3秒でコークスクリューキックを見せたグティエレスだが、これは当たらずガードを取って盛り返した2Rを終えた。
3R、蹴りには蹴りで対応したグティエレスが左を当てて、前蹴りを入れる。ワンツーを振るって前に出たコラレスが、シングルレッグもグティエレスは右腕を差し、ここもダブルアンダーフックで体を入れ替えて離れる。直後に右ボディフックを入れたグティエレスに対し、コラレスが右ミドルを2つ繰り出す。左ミドルから左を返したグティエレス、コラレスも左の蹴りを見せるが、左を被弾。直後の右ミドルでスリップし、起き上ったところでグティエレスが2度左ジャブを当てる。
残り2分、ついにテイクダウンを決めたコラレスは下からのエルボーを受けながらトップをキープする。グティエレスはここでクローズドガードを取ってしまう。腰を切ってからの腕十字を防がれたグティエレスは、スイープ狙いから立ち上がりエルボー、ワンツーを効かせると右を思い切り2発打ちこむ。姿勢を乱し、荒いフックを振るうコラレスだが、グティエレスがダブルレッグでテイクダウンを決める。
直後にスイープでコラレスが上を取ったが、時間に。3Rにテイクダウンを奪われた厳しい局面から、パンチで盛り返せたグティエレスがスプリット判定勝ち──30-27が2人というのは意外だったが──に。グティエレスが勝利者インタビューでコーナーマンを招き、「コーチ・マイク、君は僕の人生の恩人だ。この試合は君と君の家族のために戦った。僕の人生は君無しでは考えられない」と涙を見せてハグをした。