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【DEEP103】大原樹里と対戦、小金翔─02─「大原選手を相手に、自分は前に出ることができるか」

【写真】北岡という尊敬すべきファイターを通して、大原樹里を見ていた小金(C)MMAPLANET

23日(木・祝)、東京都文京区の後楽園ホールで開催されるDEEP103で、現ライト級暫定王者の大原樹里と対戦する小金翔のインタビュー後編。
Text by Shojiro Kameike

小金は昨年7月に北岡悟と対戦、フルラウンドを戦い結果は時間切れドローとなった。北岡はその後、RIZINでの久米鷹介戦(判定負け)を経て、DEEPで大原と対戦しているのだが、小金は仮想・大原として北岡と練習を共にしていた。

巡り巡って自身が大原と対戦することになった今、そんな小金に北岡戦、北岡との練習を経て挑む大原戦への想いを訊いた。

<小金翔インタビューPart.01はコチラから>


――まず2020年7月『iSMOS01』での北岡戦について聞かせてください。小金選手のMMAキャリアの中でも、最大のビッグネームとの対戦だったかと思います。

「もう1年が経って、当時の気持ちを思い出すのは難しいですけど……、目標にしていた選手と試合ができたのは、選手として自分の中でも意味があるものだったと思います」

――試合内容については、いかがですか。試合は北岡選手が組み付き、ケージ際で小金選手が耐えるという展開の末、ルールにより判定なしのドローとなりました。

「意外と自分も攻めることができたな、という印象です。僕と北岡さんでは、もっと差があるんじゃないかと思っていました。試合では何もできないのではないかと。でも、実際に試合をしてみて、自分に自信をもって戦うことは大切だな、と学ばせてくれた試合です」

――その試合後、北岡選手は今年2月のDEEP100で、大原樹里選手と対戦することが決まりました。そこで北岡選手の練習相手としてのオファーが来た時は、驚きではなかったですか。

「それはもう、驚きました……。基本的に、僕は試合をして勝っていない選手と練習するのは、好きではないんです。やはり負けているので、いずれリベンジしたいじゃないですか」

――その気持ちは理解できます。そんななかで、北岡選手からのオファーを受けたのは……。

「北岡さんとは、対戦する前にも一緒に練習したことがあったんです。当時、いろいろと助けていただいたという恩がありました。北岡さん以外から同じような状況で同じオファーを受けていても断っていたと思います」

――なるほど。

「選手としては、その状況で一緒に練習するのは嫌です。でも、選手というより人間として受けた恩を返したいという気持ちがありました。僕にオファーが来た理由は、大原選手がオーソドックスで背が高いので、同じタイプの僕と一緒に練習したいということでした」

――まさに仮想・大原というところですね。北岡選手と練習したのは、いつ頃のことですか。

「年末年始ぐらいですね。その頃に3回ぐらい練習させていただきました」

――一緒に対策練習を行った側から見て、その大原×北岡戦(1Rに大原がKO勝ち)はどのように映りましたか。

「試合は会場で見ていました。もちろん北岡さんを応援していたので、結果は悔しかったです。試合前は北岡さんのほうが有利だなと思っていたんですが、結果論ですが差があるような内容になってしまったように感じます。ただそれ以上に──大原選手は強い。そう思いました」

――その時点では大原選手との対戦は決まっていませんでしたが、大原選手について考えるところはあったのでしょうか。

「実は、その時には『自分が対戦したら、どう戦うだろうか』という気持ちにもなっていました。北岡さんと練習する時も、自分は大原選手と同じタイプだからということで呼ばれているので、大原選手の過去の試合を見て研究していました。その中でも、自分だったらこう戦うかな、こう攻めるかな――と考えていました」

――つまり、大原選手を研究している期間は長いわけですね。

「今回の試合が決まる前から、ですからね。それと今回は、GENスポーツパレスの練習や指導でずっと言われてきた、『プレッシャーが強い相手にどう勝つか』というテーマもあるんです。これまで、強いプレッシャーをかけてくる相手が苦手でした。GENでは、そういった相手に対する技術やメンタル面を、ずっと指導されていたんです」

――大原選手はまさに、打撃を中心にプレッシャーをかけ続けてくる相手ですね。

「はい。もともと強くて、さらに今はそのプレッシャーの度合いが強まっている大原選手を相手に、自分は前に出ることができるか。それが僕にとって、次の試合のテーマの一つです」

――DEEPに参戦する目的に一つが、さらに上の舞台を目指すためということでした。現在の国内ライト級の中で、小金選手自身はどのあたりのポジションにいると思いますか。

「……中の上、ですね。上位陣に入れそうで入れない、そんなポジションだと思います」

――すごく客観的な意見ですね。

「でも実際は、それほど差はない。そういうところを見せたいです。次の大原戦も、僕が負けることはないと思っています。勝って、上位陣の争いの中に加わっていきたいですね」

――大原選手に勝ったあとは、どのような展開を考えていますか。

「うーん……それは、試合後に考えようと思っています。今回は、とにかく勝つことが大事な一戦。勝てば、その後いろんな道が広がっていくはずなので」

――大原戦は小金選手のMMAキャリアにおいて、ターニングポイントになりそうですね。

「この試合が、僕にとって新しいストーリーの始まりになるかもしれません。試合後にまた自分がどう思っているかは分からないですけど、何よりも次の試合に集中して、必ず勝ちたいと思います」

■視聴方法(予定)
9月23日(木・祝)
午後5時50分~PPV SPWN

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