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【PFL2021#09】2022年を睨み、一挙動の多角的ストライカー=フローレス✖殴り合い&TDのディートン3世

【写真】コンテンダーシリーズの時のようにヒザをたたえていなかったフローレス (C)PFL

27日(金・現地時間)にフロリダ州ハリウッドのセミノール・ハードロックホテル&カジノで開催されるPFL2021#09。フェザー級とライトヘビー級のプレーオフ大会のプレリミでは、2022年を睨んだニューフェイスの参戦が見られる。

ウェルター級のマゴメド・ウマラトフ、女子ライト級のアマンダ・レヴィ、プレーオフ大会のプレリミは単なる消化試合にあらず。次のシーズンへのトライアウトのような役割を果たしている。今大会で、このポジションで出場しているのがアレハンドロ・フローレスとカール・ディートン3世だ。


メキシコの第3の都市モントレイ出身のフローレスはテコンドーとムエタイの経験を元にMMAに転向し、Combate Americasでキャリアを積むと17勝2敗という戦績で昨年のコンテンダーシリーズに出場した。

ここでTitan FC暫定ライト級王者だったハファエル・アウベスのギロチンに敗れ、母国のローカルショーでキャリアの再構築を図り、2連勝後にPFL出場となった。MMAに多い一、二=イチ・ニのリズムでなく、イチという一挙動で上下、内外と攻撃を散らすことができるフローレスは、抜群のアウトボックスを駆使する。

(C)Zuffa/UFC

攻撃手段もパンチだけでなく蹴りを使え、拳と足が分断されておらず連動できるという部分でもストライカーとして長けている。

さらに、その動きを下がりながらできるフローレスはある意味、ただのストライカーでなく多角度で攻めることができる卓越したストライカーという見方もできる。

とはいえ対戦相手のディートンも、ボディ打ちが巧みで近距離で強気に戦える選手だ。ネイティブアメリカン=アニシナアベ族のディートンはなぜ、接近戦で真っ向勝負打撃ができるか──彼は打撃にテイクダウンを織り交ぜて戦うことができるからだ。MMAファイターとしての振り幅、引き出しの多さはディートンが上だ。

組のあるMMAに於いて、あれだけ多角的に連動した動きができるフローレスのようなファイターは稀だ。ただし、その流れがあることでテイクダウンを与える隙を与えることになるかもしれない。

フローレスの卓越した打撃が、真っ向勝負もできてスムーズにテイクダウンから寝技に移行できるディートンを相手に、選択肢の多い戦いの中で、芯を衝くことができるのか。MMAの妙が見られる──そして2022年シーズンの第一歩となるプレリミのフェザー級マッチに注目したい。

■視聴方法(予定)
8月28日(土・日本時間)
午前7時30分~Official Facebook

■PFL2021#09計量結果

<フェザー級準決勝/5分3R>
ブレンダン・ラウネーン: 145.8ポンド(66.13キロ)
モヴィッド・ハイブラエフ: 145.8ポンド(66.13キロ)

<フェザー級準決勝/5分3R>
クリス・ウェード: 145.6ポンド(66.04キロ)
バッバ・ジェンキンス: 146ポンド(66.22キロ)

<ライトヘビー級準決勝/5分3R>
エミリアーノ・ソルディ(アルゼンチン)
アントニオ・カルロス・ジュニオール(ブラジル)

<ライトヘビー級準決勝/5分3R>
セザー・フェレイラ(ブラジル)
マールシン・ハムレット(ノルウェー)

<フェザー級/5分3R>
シェイモン・モラエス: 146ポンド(66.22キロ)
ラジャー・ストヤディノビッチ: 145.6ポンド(66.04キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
クリス・カモージ(米国)
コリー・ヘンドリックス(米国)

<フェザー級/5分3R>
アントニー・ディジー: 145.6ポンド(66.04キロ)
ジェシー・スターン: 144.6ポンド(65.58キロ)

<フェザー級/5分3R>
ジェイソン・ナイト: 145.8ポンド(66.13キロ)
ボビー・モフェット: 148.2ポンド(67.22キロ)

<フェザー級/5分3R>
アレハンドロ・フローレス: 145.6ポンド(66.04キロ)
カール・ディートン3世: 146ポンド(66.22キロ)

<ライト級/5分3R>
ジェイコブ・キルボーム: 154.4ポンド(70.03キロ)
ブランドン・ジェンキンス: 156ポンド(70.76キロ)

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