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【PFL2023#01】フローレスと対戦、大穴ダニエル・トーレス「全く見るべきモノがない相手だよ」

【写真】トラッシュ口調でなく、静かにフローレスをこき下ろした(C)PFL

1日(金・現地時間)、ネヴァダ州ラスベガスのザ・シアター・アット・ヴァージンホテルズで開幕するPFLフェザー級の2023年シーズンには、マルロン・モラエスを筆頭に4人のニューカマーが参戦する。

その中の1人、ダニエル・トーレスは今もKSWで戦い続ける欧州MMA界最後の大物といっても過言でないサラディーヌ・パルナスと1勝1敗、前KSWフェザー級王者だ。ブラジル生まれ、生粋のブラジル人ながらオーストリア国旗の下、アレハンドロ・フローレスと戦うトーレスにインタビューを試みた。


──ダニエルはブラジル生まれですが、PFLや以前活躍したKSEでは国籍がオーストリアになっていますね。これはどういうことなのでしょうか。

「僕はブラジル人だよ。仕事のためにオーストリアに移り住んだんだ」

──仕事ですか……。

「ファイトだよ。MMAを戦うことは、僕の仕事だから。今はMMAファイトアカデミーに所属しているけど、あの時は別のジムから誘われて、プロファイターとして戦うためにオーストリアに移り住んだんだ。そしてオーストリア人女性と結婚して、オーストラリアに住むようになった。プロモーションは僕の旗をブラジルでなくオーストリアにしたがるんだ。それで構わないよ。何も問題ない」

──前のジムの時でしょうか──流浪のMMAコーチ、アンドレ・ベンケイからダニエルに関して「若くて将来性バッチリの選手がいる」と聞いたことがあります。

「アンドレ・ベンケイ!! もう5年も前に少しの期間だけど、一緒に練習していた時期があるよ」

──長らくKSWを始め、欧州を舞台に戦ってきたダニエルが北米=PFLに戦場を移すことになった決め手は何だったのでしょうか。

「PFLからオファーがあり、条件に納得いったからだよ。PFLは大きな会社で、良い大会を開いてきた。そして年々成長している、プロフェッショナルなプロモーションだ。シーズン・フォーマットを米国だけでなく欧州でも実施しようとしているし、大したものだと思う」

──ところでここ2試合はライト級で戦ってきましたが、フェザー級に戻したのは?

「ライト級で戦ったのは、ライト級の契約書が送られてきたからだよ(笑)」

──アハハハ。

「本当にそれだけが理由なんだ(笑)。ライト級……5キロほど重い体重で戦っても問題なかった。もちろん、フェザー級でも同じように調子が良いよ」

──適正体重としては、フェザー級なのでしょうか。

「僕の適正体重は、しっかりとトレーニングをして創った体重だよ(笑)。そして、今回の試合は間違いなく僕の適正体重だ。6カ月に渡り、PFLデビューに向けてトレーニングをしてきたからね。この試合がライト級だったとしても、ちゃんと練習をして70キロの体を創っていたに違いない。ライト級だろうがフェザー級だろうが、調整に問題がなければベストシェイプであり、適正体重さ」

──なるほどぉ。ではアレハンドロ・フローレスの印象を教えてください。

「アレハンドロ・フローレス──彼の試合をチェックしたけど、何も気になるところがなくて……。全く見るべきモノがない。間違いなく、勝てる相手だ」

──そんな強気のダニエルですが、ベースは柔術かムエタイなのですか。

「空手だよ。極真を6年間やり、同時にカポエイラもやっていた。でも、空手やカポエイラでは稼ぐことはできない。生活できないから、MMAに転向したんだ。お金が欲しかったからね。グラップリングを教えてくれる人間を探して、MMAを始めたんだよ」

──極真やカポエイラの経験は、MMAに生きていますか。

「う~ん、そんなことはないかな。僕のMMAファイターとしてのアドバンテージは、トレーニングによって得ることができている。練習が、僕を強くした一番の要因だよ」

──では、自身のストロングポイントをアピールしてください。

「頭。僕は頭が良くて、ファイトIQが高い。そこが一番の長所だ」

──頭の良さを武器に、土曜日はどのような試合を見せたいと思っていますか。

「僕が11年間積み上げてきたことを見せたい。そして、この半年間の成長を実感したいと思っている。本当に今回の機会に賭けて、準備してきたから。今、自分ができることを全て出し切りたい」

──シーズン突破に向けて、2戦目に戦いたい意中の相手はいますか。

「次の試合のことは、全く考えていない。この試合に全てを賭けている。次のことを考えるのは、土曜日の試合に勝ってからだよ。でも、相手のことは気にしないな。対戦相手は関係ない。しっかりと自分の戦いができるように準備するだけだよ」

──ダニエル、今日はありがとうございました。最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

「本当に真剣に、ファイトに向き合ってきた。全てを賭けてきたから、この試合に負けると人生を失う。つまり、絶対に僕はこの試合に勝つということ。真剣にファイトに賭けている姿勢を日本の皆に見てほしい」

■視聴方法(予定)
4月2日(日・日本時間)
午前7時30分~DAZN

■ PFL2023#01計量結果

<フェザー級/5分3R>
ブレンダン・ラウレーン: 146ポンド(66.22キロ)
マルロン・モラエス: 145.4ポンド(65.95キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
ロブ・ウィルキンソン: 205.4ポンド(93.16キロ)
チアゴ・マヘタ・サントス: 206ポンド(93.44キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
クリシュトフ・ヨッコ: 205.4ポンド(93.16キロ)
ウィル・フルーリー: 205.6ポンド(93.25キロ)

<フェザー級/5分3R>
モヴィッド・ハイブラエフ: 145.8ポンド(66.13キロ)
工藤諒司: 146ポンド(66.22キロ)

<フェザー級/5分3R>
クリス・ウェード: 145.6ポンド(66.04キロ)
バッバ・ジェンキンス: 146ポンド(66.22キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
マールシン・ハムレット: 205.6ポンド(93.25キロ)
モハマド・ファフレディン: 205ポンド(92.99キロ)

<ライトヘビー/5分3R>
ジョシュ・シルヴェイラ: 202.8ポンド(91.98キロ)
サム・ケイ: 206ポンド(93.44キロ)

<フェザー級/5分3R>
アレハンドロ・フローレス: 145.4ポンド(65.95キロ)
ダニエル・トーレス: 146ポンド(66.22キロ)

<フェザー級/5分3R>
チョ・ソンビン: 146ポンド(66.22キロ)
ヘスス・ピネド: 144.6ポンド(65.58キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
デラン・モンチ: 205.4ポンド(93.16キロ)
タイ・フローレス: 206ポンド(93.44キロ)

<ライトヘビー級/5分3R>
コリー・ヘンドリックス: 205ポンド(92.99キロ)
インパ・カサンガネイ: 205.4ポンド(93.16キロ)

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