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【PFL2021#07】マゴメド・ウマラトフ、11連勝達成も徹底したリスク管理ファイトは期待外れ

<ウェルター級/5分3R>
マゴメド・ウマラトフ(ロシア)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
レアンドロ・シウバ(ブラジル)

急遽出場のシウバに対し、ウマラトフは間合いを測りつつ左ローを蹴っていく。続いて前蹴りを繰り出したウマラトフは、シウバの右ローをキャッチして右ストレートを打ち込む。尻もちをついたシウバを立たせたウマラトフがするどいワンツー、さらにスピードが乗った左ジャブを伸ばす。

シウバの攻撃をスウェイでかわしたウマラトフが、右ストレートを当てる。攻め急がないウマラトフは右ミドルを蹴り、シウバの左ジャブを避けて右ローを蹴っていく。淡々と戦うウマラトフは、右オーバーハンドを受けそうになったが間合いを取り直し、右ボディフックを入れる。続いてワンツーを入れたウマラトフが、右オーバーハンドを空振りする。

やや力が入った攻撃を見せたウマラトフは、右フックを当ててローから前蹴り──綺麗な打撃よりも、粗く力の入った打撃の方が惹きつけるものがあるウマラトフの初回だった。

2R、右ローに右を合わされ姿勢を乱すシウバ──をスタンドで待ち受けるウマラトフ。続いて右クロスから接近戦のパンチの交換に、「ラッシュするな。時間を掛けて戦え」というコーナーの指示が飛ぶ。頭から飛び込んだシウバは一瞬のクリンチから距離を取りなおし、右フックを被弾。ウマラトフはさらに左ジャブからロー、前蹴りで間合をキープする。右を被弾したシウバの右フックの反撃を受けたウマラトフは、背中を見せて急ぎ距離を取り直す。シウバがローから前に出ると、ここも回るウマラトフは徹底したリスク管理ファイトを続けるもが、シウバが距離を詰めると左ジャブを打たれる場面も見られた。

最終回、距離を詰めるシウバがスラッピーなパンチを繰り出す。ウマラトフはやはり離れて、接近戦は行わない。シウバは強引に前に出る展開が望まれるが、その近い距離でヒザをボディに入れる。バランスを崩したウマラトフが、すぐに立ち上がってジャブからワンツーを入れる。シウバは前に出て右を当て、回るウマラトフにカウンターの右を当てる。

ウマラトフはワンツーとサークリングを続け、右をヒットさせる。ローをキャッチしテイクダウンを狙ったシウバに対し、足を抜いて離れたウマラトフは回りながら、攻撃を繰り出すもシウバの拳の当たる距離に留まることはない。加えてパンチを貰って動く展開では、ラウンドを落とす可能性もある。最後にケージを背負い、右ストレートを受けたウマラトフが堅実にマネージメントし3-0の判定勝ちでデビュー以来の連勝を11に伸ばした。が、打ち合いを避ける展開から逃げるように見えたため──2022年シーズンが楽しみになるようなファイトではなかった。


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