【UFC264】予測不可能。プレリミ再注目マッチは、破天荒ニコ・プライス✖四次元ミシェウ・ペレイラ
10日(土・現地時間)ネヴァダ州ラスベガスのTモバイル・アリーナで開催されるUFC264「Poirier vs McGregor3」。
1年3カ月振りのベガスでの有観客大会ではダスティン・ポイエー✖コナー・マクレガー、ジルベウト・ドゥリーニョ✖スティーブン・トンプソン、ショーン・オマリーが出場するPPVだけでなく、Fight Passプレリミ&プレリミの8試合も楽しみな顔合わせが見られる。
ミドル級ではUFCで2戦目となるドリキュス・デュプレシーに注目だ。元KSWウェルター級王者のデュプレシーは現在3連勝中、トレヴィン・ジレスとは3月に対戦予定だったが、自らの欠場で今回仕切り直しの一戦となる。
セレモニアル計量では南アフリカ国旗を掲げて登壇したデュプレシーは、フェイスオフでジレスに思い切り詰め寄り、ダナが慌てて制する場面が見られた。
オクタゴンで5勝2敗のジレスは右オーバーハンドが鋭く、テイクダウンからサブミッションのフィニッシュもあるウェルラウンダーだ。
前足となる左の蹴り、ボクシングとのコンビネーションやフロント系チョークの引き出しの多いデュプレッシーだが、ガードが甘くなること、真っすぐ下がらないことがオクタゴン2戦目に向けての鉄則となる。
ライアン・ホールの2年振りのファイトと並び、最も楽しみなプレリミマッチが、ニコ・プライス✖ミシェウ・ペレイラの破天荒& 四次元MMAのマッチアップだ。
UFCでは6勝3敗の戦績ながら、プライスは常にインパクトの残る試合をしてきたファイターだ。蹴り上げやガードからの鉄槌でKO勝ちを収めるなど破天荒な攻撃は、良く言えば発想が自由という見方ができる。
スタンドでもヘタウマ、思わぬタイミングでのまさかの攻撃で正統派ストライカーを苦しめてきた。そんなプライスだが、昨年9月のドナルド・セラーニとのドローも、試合後のドラッグテストでカルボキシTHCが分泌され半年間のサスペンドを受けており今回が仕切り直しとなる。
いってしまえば大麻使用でNC、パフォーマンス向上とは無関係といえる薬物使用で、やっちまった的な全く無駄な行為で半年間を失ったプライスに対し、ペレイラは2連勝中で上昇気流にある。
オクタゴンでは3勝2敗だが、うち1敗は十中八九勝利を手にしながら、ディエゴ・サンチェスにグラウンドでヒザ蹴りを見舞い反則になったモノだ。
HEATやRoad FCでの活躍によりペレイラの四次元アタックは、北米のファンよりも日本のファンにとっては御なじみといえる。バック宙パス、ダブルレッグ&リフトアップからケージを蹴ってのスラム、まるで地べたを這うような陸奥圓明流の浮嶽のような──前転カカト落としなど、必要ない動きをこれでもかと仕掛けてくる。
乗りとヴァイブスで動きまわるペレイラだが、その実、四次元殺法を封印するとワンツー&前蹴りで距離をコントロールし、遠近両用のヒザ蹴り、さらにはテイクダウンから寝技でもしっかりと勝負できる。
そのペレイラ、パブリック計量では手を叩き、声を挙げてステージに上がると、スケールの上でバック宙を見せるなど、早くも気分は最高潮に達している。この分では、明日のプライス戦は破天荒と四次元が混ざり合い、何が起こるか分からない試合になりそうだ。
■視聴方法(予定)
7月11日(日・日本時間)
午前7時00分~UFC FIGHT PASS
午前11時~PPV
午前11時~WOWOWライブ
■UFC264計量結果
<ライト級/5分5R>
ダスティン・ポイエー: 156ポンド(70.76キロ)
コナー・マクレガー: 156ポンド(70.76キロ)
<ウェルター級/5分3R>
ジルベウト・ドゥリーニョ・バーンズ: 170.5ポンド(77.34キロ)
スティーブン・トンプソン: 170.5ポンド(77.34キロ)
<ヘビー級/5分3R>
タイ・ツイバサ: 263ポンド(119.29キロ)
グレッグ・ハーディー: 264.5ポンド(1119.97キロ)
<女子バンタム級/5分3R>
アイリーン・アルダナ: 139.5ポンド(63.27キロ)
ヤナ・クニツカヤ: 134.5ポンド(61.0キロ)
<バンタム級/5分3R>
ショーン・オマリー: 135.5ポンド(61.46キロ)
クリス・モンティーニョ: 135ポンド(61.24キロ)
<ウェルター級/5分3R>
マックス・グリフィン: 170.5ポンド(77.34キロ)
カーロス・コンディット: 171ポンド(77.56キロ)
<ウェルター級/5分3R>
ニコ・プライス: 169.5ポンド(76.88キロ)
ミシェウ・ペレイラ: 170.5ポンド(77.34キロ)
<フェザー級/5分3R>
ライアン・ホール: 145ポンド(65.77キロ)
イリャ・トプリア: 145.5ポンド(66.0キロ)
<ミドル級/5分3R>
ドリキュス・デュプレシー: 185.5ポンド(84.14キロ)
トレヴィン・ジレス: 185.5ポンド(84.14キロ)
<女子フライ級/5分3R>
ジェニファー・マイア: 125.5ポンド(56.92キロ)
ジェシカ・アイ: 125.5ポンド(56.92キロ)
<ミドル級/5分3R>
オマリ・アクメドフ: 185.5ポンド(84.14キロ)
ブラッド・タヴァレス: 184.5ポンド(83.68キロ)
<フライ級/5分3R>
ザルガス・ズマグロフ: 125.5ポンド(56.92キロ)
ジェローム・リヴェラ: 125.5ポンド(56.92キロ)
<ミドル級/5分3R>
アレン・アメドフスキー: 186ポンド(84.37キロ)
フ・ヤオゾン: 185.5ポンド(84.14キロ)