【BRAVE CF51】スピニングバックフィストでダウンを喫したボガトフが、ギエルベコフに逆点判定勝利
<フェザー級/5分3R>
ロマン・ボガトフ(ロシア)
Def.3-0:29-28.29-28.29-28
アブドゥルムタリプ・ギエルベコフ(ロシア)
元UFCファイター、ボガトフのBRAVE CF二戦目の相手は、15勝2敗1分=現在13連勝中のギエルベコフは、バーレーンのKHK所属ダゲスタン人ファイターだ。サウスポーのギエルベコフが左ローを蹴り、左ストレートを伸ばす。直後にスピニングバックキックを腹に入れたギエルベコフは、オーソで構えてワンツーからローを蹴る。ボガトフは左フックを大きくバックステップし、前に出たところで左ミドル、続いて左フックを被弾する。
スーパーマンパンチ、跳び蹴り、その場スーパーマンで左ストレートと手数で圧倒するギエルベコフに対し、ボガトフが手を出せずにローを蹴られ続ける。ワンツーから右ロー、そして左ストレートから右フック、そして足を蹴られたボガトフがダブルレッグへ。
ボガトフはシングルに移行し尻もちをつかせ、ケージを背負って座ったギエルベコフの足を束ねていく。ギエルベコフのギロチンをパスしたボガトフだが、有効な反撃には結び付けずギエルベコフが初回をリードした。
2R開始直後に右を当てたボガトフが右ロー、続いて前に出たところでギエルベコフのスピニングバックフィストを被弾して腰から崩れ落ちる。懸命に足をきかせるボガトフのシングルを切ったギエルベコフが逆にシングルでトップを守り切る。上体を起こしたボガトフはケージ際に運ばれ、バックを譲り立ち上がる。前転をすかしたギエルベコフは、パウドを入れてがぶる。
ここで離れると、ギエルベコフが左フックを当てる。疲れた感もあるギエルベコフはスピニングバックフィストを空振りし、ボガトフがダブルレッグでテイクダウンを決める。背中をつかされ、バックを譲って立ち上がろうとしたギエルベコフを殴り、ボディロックテイクダウンを決めたボガトフが形勢逆転、アンクルピックで尻もちをつかせクレイドルでコントロールしてパンチを入れる。ギエルベコフは蹴り上げからシングルも、スプロールしたボガトフが立ち上がり際にヒザを蹴り込んだ。
ポイント的にはリードしているギエルベコフだが、スタミナを切らした可能性もあるなかで最終回を迎える。インターバルの間、ヒザに手をやり疲弊した様子を隠さないボガトフが左ストレートを繰り出す。ここに組みついたギエルベコフがバックに回り、グラウンドへ。後方へのエルボーを受けて、流血のギエルベコフがバックコントロールを続ける。
ボガトフは立ち上がってグリップを剥がしにいくが、スリップし姿勢を乱す。ボガトフのスイッチをすかしバックをキープするギエルベコフだったが、前転についていった直後に胸を合わされ下にされる。パスからマウント狙いのボガトフは、両足を束ねた状態でトップを取り切り、細かいパンチを打っていく。バックを取ったボガトフが両足をフックする。残り1分40秒、ケージにもたれ状態から背中をマットにつけたボガトフがアゴの上からRNCを仕掛ける。
ギエルベコフは手首を掴んで防御に徹し、このまま残り10秒へ。ボガトフが肩固めに移行しようとしたところでタイムアップに。2Rのピンチをしのいで、3Rは反撃に移ったボガトフだったが、ギエルベコフを捉えきれず──逃げ切られたと思いきや、ジャッジ3者とも29-28でボガトフを支持。
2Rはダウンを喫しており、ボガトフのラウンドになるとは思えなかったが、「このケージを彼とシェアできて光栄だった。ベルトが欲しい。どの試合も、そのために戦っている。挑戦の機会を与えてほしい。この勝利は1カ月前に亡くなったコーチに捧げたい」と勝者は話した。