【UFC ESPN24】What a Fight !! 驚異的な粘り。諦めないウォーターソンに、ホドリゲスがしっかり勝ち切る
<女子フライ級/5分5R>
マリナ・ホドリゲス(ブラジル)
Def.3-0:49-46.49-46.48-47
ミッシェレ・ウォーターソン(米国)
間合いを図る両者、ウォーターソンがサイドキックを見せる。左を伸ばし、姿勢を乱したウォーターソンだが、ホドリゲスは慎重に距離を保つ。その距離が近づくとホドリゲスがショートのコンビを見せる。ウォーターソンはサイドキックを顔面に届かせる。一気に踏み込んでパンチを纏めるホドリゲスは、足を取りに来たウォーターソンに右を当てる。さらに右を続けるも、ウォーターソンも右を返す。
ホドリゲスはリーチ&コンパスの差を生かし、ミドルや前蹴りでウォーターソンに踏み込ませない。サイドキックや回転系の動きを見せていたウォーターソンが、右ローを決める。続くサイドキックヲキャッチするなど、ホドリゲスの間が続き右ミドルを連続で入れる。サイドの関節蹴りで姿勢を乱したホドリゲスが距離を詰める。サイドキックを腹に受けながら、一気に押し込んで首相撲&ヒザとパンチを打ちこんだホドリゲスのラウンドとなった。
2R、ホドリゲスが右前蹴り&右ロー、ウォーターソンは踏み込んでローやサイドキックを繰り出す。ホドリゲスは右ストレートを当て、ウォーターソンの蹴りの距離でもストレートを届かせることができる。結果、蹴りにさえも待ちのファイトでスタミナをセーブできるホドリゲスが、逆に動いて消耗するウォーターソンに対しパンチを纏めテイクダウン狙いを切る。
ケージにウォーターソンを押し込んだホドリゲスが、ヒザをボディに入れて離れる。ウォーターソンはサイドキックをボディに入れるも、肩で息をしているか。それでもウォーターソンは動きを止めるわけはなく、サイドキックで関節を狙う。そこのワンツーからスリーとパンチを纏めるホドリゲスの優勢は揺ぎ無い。ウォーターソンはシングルからリリースしてパンチなど、工夫した攻めを見せる。それでもホドリゲスのロングフックの連打、クリンチからのヒザ&エルボーを受け、ウォーターソンは劣性のままラウンド終了を迎えた。
3R、サイドの関節蹴りの目測を誤り姿勢を乱したウォーターソンは、立ち上がったところでハイキックを受けそうになる。必死にクリンチに持ち込むも、テイクダウンはできず自ら離れる。そのウォーターソンのサイドキックにもボディを入れ、ケージに詰めてラッシュを変える。厳しい展開のウォーターソンは、サイドの関節蹴りから右ローを入れる。ならばとホドリゲスが右ハイも、前足を効かされたような仕草を見せる。
ホドリゲスのラッシュで打ち疲れたか、手数が減り動きも少なくなる。ラッシュでのパンチ数も明らかに減ったホドリゲスは、左を被弾し右を思い切り打ち返す。最後の1分で右ハイからパンチをまとめたホドリゲスは、左ミドルを受けても圧力を高め首相撲からヒザ蹴り、エルボーを思い切り打ち込む。さらに左右のフックのホドリゲスに対し、ウォーターソンはミドルを蹴って距離を確保し、ラウンド終了を迎えた。
4R、ホドリゲスは右ミドル、距離を詰めて左右のフックを見せる。さらミドルからハイを見せたホドリゲスに対し、ウォーターソンが一気に距離を詰めて組み──テイクダウンを決める。背中をマットにつけたホドリゲスが、金網にもたれていくが、ウォーターソンが頭を押し付けて許さない。ケージキックもスクランブルに持ち込めないホドリゲス。ウォーターソンはエルボーを落とし、トップコントロールを続ける。下からキムラ狙いのホドリゲスだが、腕を抜いたウォーターソンがパンチを入れる。エルボーで下を向く場面もあったホドリゲス、ウォーターソンが根性の挽回を見せた。
最終回、ウォーターソンが左ミドル。テイクダウンへの警戒心が高まり、ポイントでリードしているホドリゲスは間合いを取る。ここで右ローから、左ハイを狙ったウォーターソン。この蹴りが顔をかすめたホドリゲスはミドルで動きが止まるシーンも。ホドリゲスはギアを上げ、ボディを殴り返し右フックを振るっていく。ダブルレッグを見切ったホドリゲスは右前蹴り、右ストレートから左フックを狙う。ウォーターソンのローから右フック、そして左ミドルを繰り出す。
ボディ狙いのホドリゲスが、右ロー。ウォーターソンも右ローを蹴り返し、ワンツーで前に出る。首相撲から離れようとしたウォーターソンに左ハイを入れたホドリゲスが、左右のフックからヒザを入れてタイムアップに。
結果としては強いのはホドリゲスだが、最後まで勝負を諦めず動きが増えていくウォーターソンの戦意には頭が下がる。それでも結果は当然、ホドリゲスに。ウォーターソンの姿勢が素晴らしかっただけに、勝者にはそれ以上称賛されるべきだろう。