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【ONE TNT01】ユーリ・ラピクスと対戦、エディ・アルバレス「スマートに戦える? 分からない(笑)」

【写真】自宅のリビングでZoom取材を受けてくれたエディ・アルバレス。まるでエディ・アルバレス博物館のような自宅を離れる直前にだった(C)MMAPLANET

8日(木・現地時間)にシンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE118:ONE TNT01で、エディ・アルバレスが2019年8月のエドゥアルド・フォラヤン戦以来、1年8カ月振りの実戦の舞台に戻ってくる。

コロナ禍の世界、37歳になったエディはこの間にエネルギーを最注入できたという。シンガポール行きに向けて、パッキングも終え自宅を出る直前に行ったZoomインタビューで、エディ・アルバレスはは何を語ったのか。


──新型コロナ感染の終息が見えないなか、今回の試合に向けて準備は問題なかったですか。

「何も影響は受けていないよ。今回のキャンプに関しても、最高のトレーニングパートナーと準備をすることができたし、本当に全く問題ない。

ザビット・マゴメドシャリポフ、フランキー・エドガー、新鋭もベテランも交じって、ニック・カトーネ・トレーニングセンターに集まってトレーニングをしてきた。そしてヒカルド・アルメイダ、マーク・ヘンリーの指導を受けてきたんだ。そうそうランス・パーマーもこないだ再合流したしね。

ただ、この間も試合はなかったけどファイトをストップしたことはなかったよ。ずっとジムでファイトしてきた。1年半、20カ月と試合をしてこなかったと言われるけど、そんなことはない。対戦相手よりも手強いチームメイトと、毎日のようにファイトしてきたんだ」

──今回の試合前だけでなく、パンデミック以降も変わりなく練習はできていたということですか。

「変わりがないことなかったよ。世界中の誰もが経験したように、コロナ感染によって生活をアジャストしないといけなったのは僕も同じだ。

トレーニングに関しては、少人数でサークルのような形で再開した。でもジムの設備やトレーニングしている人間の数が、一番大切なわけじゃないんだ。最も重要なのは練習の質だから。

ジムが閉められた。だから練習しないで良いのか。そんなことはない。僕らはファイターだから、練習を取り上げられるわけにはいかない。そして意識が高い3、4人が集まると、素晴らしい雰囲気のなかで練習ができる。それと同時に、パンデミックが起こり、試合間隔があいたことでエネルギーを再注入できた。心身ともにフレッシュになったよ」

──ONEは去年の10月から国際格のショーを再開しました。ただし、実際にエディが試合に出るまでは半年かかりましたね。少しでも早く戦いたいという気持ちはなかったですか。

「もちろん。だから、荷造りを終えてこれからシンガポールへ向かうんだよ(笑)。2006年にDREAMで戦うようになった日々を思い出すよ。あの時と同じ気持ちで、ONEで戦う。ONEというアジアのマーシャルアーツを米国に知らしめる。その助けになりたいんだ」

──ところでONEの計量システムだと、エディは他の170ポンドの選手と比較すると最小の部類でないでしょうか。

「その通りだよ(笑)。でも、僕は170ポンドでキャリアをスタートさせた。いつも、自分より大きな対戦相手と戦ってきた。体が大きいことはアドバンテージになる。でも、疲れやすかったり、スピードが無かったりもする。だいたいの相手が僕より遅かった。サイズが小さいことがアドバンテージになることだって、時にはあるんだ」

──確かに私が初めてエディの試合をライブで見たのは、2006年の12月、バンクーバーで行われたBodogでのMFCウェルター級タイトルマッチでした。アーロン・ライリーと戦った時のエディの爆発力とパンチの回転の速さ、あの試合を忘れることはないです。その一方で22歳だったエディ・アルバレスも37歳になりました。

「あの頃は168ポンド、減量なしでウェルター級で戦っていた。今はもっと大きくなっている。スピードでいえば、あの頃の方が速いだろう。ただし、パワーは今の方が上だ。なによりテクニックという部分では、比較にならない。これほど多くの武器を持って戦ったことは過去にないよ」

──そしてスマートに戦えるようになったと?

「それは分からない。アハハハハ。ファイトって、何が起こるのか分からないしね。つねに色々な局面には備えているつもりだけど、結局は戦っている間にも、臨機応変さが欠かせない。そして、そういう状況で戦えるようになっていないと。それがスマートさか、ファイヤーワークスかは分からないけどね」

──エドゥアルド・フォラヤン戦では打撃で追い込まれても、心が折れることなくスイープからRNCで逆転勝利を手にしました。エディは殴り合いでなくても、ハートで戦っているファイターです。

「僕はただの喧嘩屋じゃない。MMAで戦うために必要なスキルを身につけている。自分の持っているスキルの一つ一つ、ほんの小さな一滴が、勝負全体において重要になってくる。全体に及ぼす影響はとてつもなく大きいんだ。

その一滴の一つが、柔術だ。小さな要素かもしれないけど、最大限に生かす。それに僕はヒカルド・アルメイダの黒帯なんだよ。トップゲーム、ボトムゲーム、ボクシング、キックボクシング、レスリング、全てを駆使して戦う」

<この項、続く

■視聴方法(予定)
4月8日(木・日本時間)
午前9時30分~ ABEMA格闘チャンネル

<ムエタイ契約体重戦/3分5R>
ロッタン・シットムアンノン(タイ)
ジェイコブ・スミス(英国)

<ONE世界フライ級 (※61.2キロ)選手権試合/5分5R>
[王者]アドリアーノ・モライシュ(ブラジル)
[挑戦者] デメトリウス・ジョンソン(米国)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エディ・アルバレス(米国)
ユーリ・ラピクス(モルドバ)

<ウェルター級(※83.9キロ)/5分3R>
テイラー・マグワイア(米国)
ライモンド・マゴメダリエフ(ロシア)

<キック・ヘビー級/3分3R>
ラーデ・オパチッチ(スロベニア)
パトリック・シミッド(スイス)

<ヘビー級(※120.2キロ) 5分3R>
ウマウ・ログログ・ケニ(セネガル)
メフディ・バルギ(イラン)

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