【TitanFC67】これでプロ3戦目と2戦目の対戦!? 高レベル・タフマッチでマルチンスがクローデンに競り勝つ
<女子バンタム級/5分3R>
イヴェリン・マルチンス(ブラジル)
Def.2-1:29-28.29-28.28-29
メリッサ・クローデン(カナダ)
アマ時代を含めると7試合連続でKO勝ちというフィニッシュ能力があるクローデンが、18歳のATT所属ブラジリアン=マルチンスと対戦。マルチンスの右カーフに、クローデンが右を合わせる。互いにローを蹴り、クローデンがサイド気味の左ミドル、左右のアッパーを見せる。マルチンスは右ストレートとフック、ここにカーフを交えて戦うも左ハイをアゴに受ける。
クローデンは蹴りを散らし、近い距離でも右フックを打つ。ローの蹴り合い、そこにパンチを合わすクローデン。距離を詰めたマルチンスがコンビネーションからボディを決め、さらに顔面にもコンビを入れる。前蹴りを顔面に届かせたクローデンが、右ストレートをヒット。そして左サイドキックを蹴っていく。カーフで体が一回転したクローデンは、続くエルボーを被弾する。左フックのクローデン、右を打ち返すマルチンス。精度でクローデン、圧力とカーフでマルチンスという5分はどのようにジャッジに判断されるだろうか。
2R、右ストレートから左の蹴りを見せるクローデンに対し、マルチンスはカーフを続ける。脹脛の色が変わった左足で蹴りをクローデンは繰り出す。カーフを蹴って回るマルチンスは、スピニングバックフィストに組みついて小内刈りでテイクダウンを決める。立ち上がって正対したクローデンは、体を入れ替えて離れる。
マルチンスはカーフを入れるが、左右のパンチを被弾。それでもカーフを連続で蹴り、パンチに繋げる。クローデンはカーフで体がよれるようになるが、その場スーパーマンからローを蹴るなど隙を見ては蹴りを放っていく。そこに回転系のパンチ、サイドキックというジェントルマンキックボクシングを見せるクローデンは、ケージに押し込まれエルボーとヒザを受ける。離れたクローデンがジャブからサイドキックも、この回は明確にマルチンスのラウンドとなった。
最終回、前足でもローを蹴るマルチンス。クローデンは右にステップして、左ハイを繰り出す。ついには足が効いた素振りを見せるようになったクローデンに、マルチンスがパンチを纏める。クローデンも左ジャブから左ハイというコンビ、さらにサイドキックで尻もちをつかせる。続いて後ろ回し蹴り、右ストレート、左フックを放ったクローデンだが、マルチンスは一気に距離を詰めてテイクダウンを決め、バックに回る。
スタンドでバックマウント=四の字フックに取ったマルチンスだが、着地するとなぜかレフェリーが意味不明なブレイクを命じる。マルチンスは絶対的に有利なポジションを奪われたが、焦らず打撃戦に応じカウンターの左を当てる。カーフが目立っているが、左ジャブとステップやサークリングも使いこなすマルチンスは、隙をみてはテイクダウンを狙う。最後まで勢いが落ちることがなかった両者、クローデンは力強いストレートを入れ、マルチンスがヒザを返したところでタイムアップに。
プロキャリア2戦目と3戦目とは思えない高レベル、メンタルの強さを両者が見せた一戦はマルチンスがスプリット判定勝ちを手にした。
「私は18歳、世界のベストコーチがいるからもっともっと強くなる。もっと強くなって、ここに戻ってくる。MMAが分かっていない人には、私が教えてあげる。どれだけ私が彼女の足を蹴っていたのか。私が勝ったのよ」と勝者はブーイングを送ったファンに釘をさした。
この試合の終了後に2017年ムンジアル女子ライトフェザー級優勝、ノーギワールズでも黒帯で2度頂点に立っているタリタ・アレンカウがTitan FCでMMAデビュー戦を行うことを発表し、「柔術、MMAのトレーニングをしたきた。見逃さないでね」と話した。