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【UFN36】オクタゴン初陣 佐藤豪則「母が作ってくれたチャンス」

Takenori sato

【写真】病床で戦う母の想い、家族の後押しを得てUFCに挑む佐藤豪則(C)MMAPLANET

15日(土・現地時間)にブラジル・サンタカタリーナ州ジャラグア・ド・スゥのアレナ・ジャラグアで開催されるUFC Fight Night36「Machida vs Mousasi」で、エリック・シウバと対戦する佐藤豪則。

実母が倒れ、意識が戻らない状況ながら、家族の応援を得てUFC参戦を決めた佐藤。KOPウェルター級王座を6度に渡り防衛している日本最強のウェルター級ファイターが、UFCデビュー戦を前にその意気込みを語った。

――今(※取材時点)、お母様の症状はどのような状態なのでしょうか。

「ハイ。まだ、意識は戻っていないのですが、一般病棟の方に移ることが出来て、自発呼吸も最近は増えて来て安定はしてきているようです。ゴング格闘技の自分の記事を叔父が読んで聞かせたらリアクションがあったりして、明るい兆しはあります。喜んでいてくれるんじゃないかと」

――お母様が快方に向かわれることが何よりです。

「ありがとうございます。練習の時は集中していますが、合間や一人の時間では、どうしても母のことを考えてしまいます。タイミングがタイミングなので、母親が作ってくれたチャンスという気持ちもあるので、死にもの狂いじゃないですけど、楽な試合はしないです。そうはならないだろうし、母も戦っているので、僕ももっとしんどいことをしないとって思えます」

――対戦相手のエリック・シウバについて、どのような印象を持っていますか。

「怖い選手ですね。勢いがあるし、凶暴だし。これまでの試合では、テイクダウンを仕掛けると相手が嫌がるというケースが多かったので、ああいうアグレッシブな選手と戦ったことがないんです。いつもとは違った展開になるだろうし、楽しみは楽しみです」

――今回の試合が決まるまで、UFCにはどれぐらいの興味を持っていたのですか。

「日本のメジャー・イベントが事実上、無くなってからUFCに興味を持つようになりました。僕もDREAMだとか日本のメジャー・イベントを見て育ったので、そこに出たいという気持ちがありました。でも、イベントがないので……。やはり稼げると、夢がありますよね」

――一昨年、一度はGLORYでフィル・バローニ戦が発表されたのに政治的な諸事情から、大晦日のDREAMとの合同イベントからは外されたときなど、一気に海外志向になったということはなかったですか。

「あの時は……、でもGLORYも考えると海外のイベントですからね。正直、腑に落ちなかったですが、それだけ僕が顔じゃなかったんだろうし。日本でそういう状況だったから、アジアでもOFCとか目が行きました」

――UFC出場が決まっていなければ、アジア系メジャーに出場していたかもしれない?

「パンクラスの防衛戦だけを戦っていくのは、現状維持じゃないですか。挑戦を受けるのより、挑戦したいです。マンネリにはなりたくなかったですね。今は日本に強い外国人選手を呼んでもらうことは難しくなっていますしね」

――ケージで戦うのは、いつ以来になりますか。

「Cage Force(2008年11月)以来です。意外と好きなんですよ」

――佐藤選手のスタイルは、今のMMAの主流ではなく特徴のある戦いです。

「基本は今のままで、UFC的な戦いをしようとしても僕ではなくなりますし。僕が勝ってこられたのも、今のスタイルを創り上げて来たから。そこにケージの攻防なんかを取り入れて、右に倣えではなく、自分で考えて戦いたいです。米国と同じことをやっても、米国には勝てないだろうし」

――ブラジリアン柔術のベースが、MMAの組技の主流だったときに桜庭選手が独自のスタイルを持ちこみました。今、北米MMA流の倒されて立つという戦いで、佐藤選手が持ち味を発揮できると、これは浪漫を感じます。異質な戦いを期待してしまうというか。

「そこは期待してもらって構いません。僕もそこが得意で、そこを軸に試合を作りたいです。桜庭さんをそのまま真似してもダメだし、僕の色を出して戦いたいです」

――アームロックは日本最高という呼び名が高いです。

「やる人があんまりいないですからね(笑)。僕は得意技にしようと思っていたわけでなく、気付いたらなっていたんです。桜庭さんがアームロックがメチャクチャ上手いから、僕が掛けても掛からなかった。それが試合になると通用する。それが分かったのも最近です」

<この項、続く>

■ UFN36 Machida vs Mousasi 対戦カード

<ミドル級/5分6R>

リョート・マチダ(ブラジル/4位)

ゲガール・ムサシ(オランダ/9位※)

<ミドル級/5分3R>

ジャカレ・ソウザ(ブラジル/3位)

フランソワ・カルモン(フランス/8位)

<ウェルター級/5分3R>

エリック・シウバ(ブラジル)

佐藤豪則(日本)

<ウェルター級/5分3R>

ヴィスカルディ・アンドレージ(ブラジル)

ニコラス・ムサケ(スウェーデン)

<フェザー級/5分3R>

チアゴ・タバレス(ブラジル)

ズベア・トホゴフ(ロシア)

<フェザー級/5分3R>

シャーウス・オリベイラ(ブラジル)

アンディ・オグル(英国)

<ライト級/5分3R>

クリスティアーノ・マルセロ(ブラジル)

ジョー・プロクター(米国)

<ライト級/5分3R>

ホドリゴ・ダム(ブラジル)

イヴァン・ジョルジ(ブラジル)

<ライト級/5分3R>

フランシスコ・トリナルド(ブラジル)

ジェシー・ロンソン(カナダ)

<バンタム級/5分3R>

ユーリ・アルカンタラ(ブラジル)

ウィルソン・ヘイス(ブラジル)

<フェザー級/5分3R>

フィリッピ・アランテス(ブラジル)

マキシモ・ブランコ(米国)

<ウェルター級/5分3R>

イルデマウ・アルカンタラ(ブラジル)

アルベルト・トメノフ(ロシア)

※ライトヘビー級

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