【UFC ESPN18】果てしなく高い壁──佐藤天、バエサの打撃からシングル、最後は肩固めに一本負け
<ウェルター級/5分3R>
ミゲール・バエサ(米国)
Def.2R4分28秒by 肩固め
佐藤天(日本)
ケージの中央を取った佐藤が、じわじわと距離を詰める。バエサが遠い位置から右オーバーハンド、しっかりと見た佐藤は左から右のショートで前に出る。バエサは右ミドルハイ、そして右ミドルを入れる。予想通りの動きのバエサに対し、佐藤は右ジャブ。バエサが右クロスをヒットさせると、右ハイから右ミドルへ。カットはしているが、勢いづけたくはない。バエサがさらに右ハイを見せ、ミドルとハイを多用する。
佐藤は左を当て、左ローをかわすと、ボディを打っていく。続くパンチの交換から組み合いになり、ケージに押し込んだバエサのヒザが佐藤の急所へ。試合は中断され、50秒ほどで再開。ハイをブロックし、左を伸ばす佐藤が左ローを入れる。距離を詰めたバエサは首相撲からヒザ蹴り、効かされた佐藤は右を続いて被弾する。蹴りをスリップしたバエサ、佐藤はスタンドで待ち受けるが右頬をカットしたか。再び自らの蹴りで足を滑らせたバエサが、シングルに出たところで初回が終わり──佐藤はリードを許した。
2R、バエサはテイクダウンを織り交ぜることをインターバル中に指示する。佐藤は右ジャブを伸ばし、バエサが左ジャブを当てる。右を振るって前に出てくるバエサに対し、佐藤は右を返し、左フックへ。近い距離でミドル、離れて右ハイのバエサが空間を支配する。佐藤も左を2発伸ばし、アッパーのフェイクも右を受ける。佐藤のステップインに、ガードを固めるバエサ。ここに上手く佐藤が左ミドルを決めた。
それでもバエサは右ミドル、バシッという音が館内に響く。左の大外のフックの佐藤に対し、バエサが右ストレートからシングルレッグへ。持ち上げられた佐藤は、テイクダウンから立ち上がり際にバックを許す。後方からバエサが殴り、アゴの上からチョークへ。背中をマットにつけて防いだ佐藤に対し、バエサがパウンドの連打から肩固めへ。残り40……ここから5秒ほど経過したところで佐藤がタップ。
果てしなく高い──UFCの壁、佐藤はバエサに完敗を喫した。「初めてのサブミッションで最高だ。シングルでテイクダウンして、すぐに飛び乗った。ターンしてきたけど、それはそれで対処できるからね。体力を使い過ぎないよう考えたけど、思い切り絞めた」はバエサは話した。