【WEC46】シャロルス勝利も、強気の発言にはブーイング
■第8試合 ライト級/5分3R
カメル・シャロルス(米国)
Def.3R終了/判定
デイブ・ジャンセン(米国)
【写真】テイクダウンの攻防に絶対の自信を持つシャロルス。ゆえに、打撃戦でも思いっきり拳を振るう (C) ZUFFA
シャロルスがケージ中央に位置し、ジャンセンはサークリングを使いながら時おり右を振るって前に出る。両者、距離が近づいても大振りでパンチを振るっていく攻防のなか、ジャンセンがテイクダウンを狙うが、シャロルスはバックステップでかわし、再び距離を取る。右ローから左右のフックを繰り出すシャロルスだが、如何せん振りが大きい。
その振りの大きさに合わせるように、ジャンセンも大外からパンチを放ち続ける。シャロルスのテイクダウン狙いからすぐに立ち上がったジャンセンだが、右ストレートを浴び、打撃では劣勢に。残り時間30秒となり、前に出ようとしたジャンセンにシャロルスの右オーバーフックが立て続けに2度ヒットした。
2Rに入っても、ワンツーの交換→距離を取る攻防が続くが、打ち勝つのはシャロルス。胸が開いたパンチのジャンセンに対し、腕は外回りだが肩が入ったシャロルスのパンチの方が伸びがある。と、抜群のタイミングでシャロルスがダブルレッグでテイクダウンを奪う。後方回転から立ち上がるジャンセンに、思い切りアッパーを狙うなど、試合を有利に進めるシャロルス。ジャンセンはヒザ蹴り+テイクダウン狙いでテンポを変えると、右ストレートでシャロルスからフラッシュダウンを奪う。
すぐに立ち上がったシャロルス。額から流血するジャンセンに、左から右の返しを思い切り振るう。そこにテイクダウンを仕掛けたジャンセンだが、シャロルスを倒すことができない。
最終回、踏み込みながら左ジェブでジャンセンの前進を止めにかかり、右フックでダウンを奪うと、相打ちで打ち勝つシャロルスは、アゴを引いて額を前に出し、ガードすることなくパンチを出していく。
打撃、テイクダウン狙い、ともにスピード感に欠けるようになったジャンセンから、シングルレッグで簡単にテイクダウンを奪うことに成功すると、シャロルスはグラウンドに固執することなく、自ら立ち上がり、再び打撃戦へ。流血が酷くなってきたジャンセンも手こそ出し続けるが、精度が低く、再びテイクダウンを許し万事休す。
シャロルスは、ジャンセンをケージに押し込み、パスを狙うなど、試合をまとめにかかる。ジャンセンに立ち上がられても、最後の最後に逆転を喰らう可能性のある打撃戦に戻ることなくバックに回るなど、ゲームメイキングに徹したシャロルスが判定勝ちを収めた。
「ジャンセンがグッドレスラーなのは知っている。でも、私はワールドクラス・レスラーだ。だから、ここで戦っている。誰も私をテイクダウンすることはできない。だから思い切り打撃戦を仕掛けることができる」と、かなり強気の発言をしたシャロルスに観客はブーイングを送った。