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【The Fight Must Go On】日本にはない技術?! ダン・ゲイブル直伝のカレッジレスリング技術書

WWM【写真】打撃のないMMA、スクランブルMMAを紐解ける技術書──それがWINNING WRESTLING MOVES (C) MMAPLANET

国内外のMMA大会の中止及び延期、さらには格闘技ジムの休館など、停滞ムードの真っただ中。MMAPLANETも大会の延期と中止のニュースが続く時期だからこそ、目まぐるしい日々の出来事、情報が氾濫する通常のMMA界では発することができなかった──MMAに纏わる色々なコトを発していければ。こんな時だからこそ The Fight Must Go On──第1弾は必読の技術書紹介第1回として「WINNING WRESTLING MOVES」を紹介したい。


「WINNING WRESTLING MOVES」は1994年に発行されたレスリングの技術書だ。著者はマーク・マイズニック、ブルックス・シンプソン、ベリー・デイヴィスの3名。デイヴィスはアイオワ州立大時代に3度のNCAA王者、4年連続のD-1オールアメリカンレスラーであり、ロス五輪ではフリースタイルレスリング57キロ級銀メダリスト(※決勝で富山英明に敗れる)にも輝いている。

さらには世界選手権でも銀及び銅メダルを獲得している伝説的なレスラーで、その後は母校やウィスコンシン大学でコーチを務め、2007年に米国レスリングの殿堂入りを果たした。デイヴィスに加えモントリオール五輪補欠ながら、アイオワ州立大学で4年連続レギュラーだったマイズニック、さらにシンプソンもアイオワ州立大時代にNCAAで準優勝している。そんな3人の共著となる同技術書は、3者に共通するのはアイオワ州立大のレスリング出身者ということ。

つまり彼らはダン・ゲイブルにレスリングの手ほどきを受けている。ゲイブルはミュンヘン五輪フリースタイルレスリング68キロ級金メダリスト、世界選手権でも同級を2度制し、カレッジでもアイオワ州立大で2度のNCAAと準優勝を経験している米国レスリング界のレジェンド中のレジェンドだ。

これだけの実績を残しながら、ゲイブルは現役時代以上に指導者としての活動が評価されるほどの名将でもある。1976年から1997年のアイオワ州立大レスリングクラブ=アイオワ・ホークアイ・レスリングでヘッドコーチを務めたゲイブルは、152名のオールアメリカンレスラー、45人のNCAA王者、12人のオリンピアン(8人はメダリスト)を育てている。

「WINNING WRESTLING MOVES」はレスリングといっても五輪で見られるフリースタイルやグレコローマンではなく、アメリカン・フォークスタイル・レスリング──つまりカレッジレスリングの手引き書です。

※2014年6月に収録したリコ・チャッパレリのよるフォークスタイル・レスリングについてのインタビューはコチラから

WWM02そんなゲイブルの教えを受けた3者は五輪レスリングに通じるテイクダウン、その防御、およびカウンター、さらにはカレッジ特有のトップコントロールや、リバーサルとなるロール系のテクニックが実に700枚の写真とともに解説されている。

WWM03MMAファイターにとっても欠かせない、スクランブル、グリップの剥がし方などアメリカン・レスリングの神髄ともいえる技術がしっかりと紹介されており、加えて「腕を90度以上曲げることが許さない」レスリングであるが、そのまま力を加えると関節が極まるであろうテクニックや、フロント系の絞めへの移行が可能な技術も見られる。

グリップが許されないコントロール、リバーサルの術、ダブルもシングルもフックしないバックコントロ―ルや背中の伸ばし方、がぶり等々MMAファイターにもMMAを観戦、視聴するにも最高の一冊が「WINNING WRESTLING MOVES」だ。

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