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【ONE72】ヤキャエフと対戦、青木真也─02─「時間の流れに少しずつずれていく」&「まだ引きたくない」

2018.05.16

Aoki【写真】青木のモノゴトへの取り組み方というのは、実は合わせ鏡。その対象となっている人間の熱意に比例する (C)MMAPLANET

18日(金・現地時間)、シンガポールはカランのシンガポール・インドアスタジアムで開催されるONE72「Unstoppable Dream」でラスル・ヤキャエフと対戦する青木真也インタビュー後編。

15年に及ぼうかというキャリアで、初めてロシア人ファイターと対戦する青木の1日をameba TVが制作するドキュメンタリー番組= ONE DAY が追った。

試合直前になっても、練習以外にも多忙な生活の必要性を語る青木がヤキャエフ戦で負けられない理由、もうひと踏ん張りとその先にあるモノを語った。

<青木真也インタビューPart.01はコチラから>


──あれも青木真也、これも青木真也と。

「ですね。一生懸命頑張っています」

──それにしても忙し過ぎではないですか。

「忙しいのかな? 一番働ける時じゃないですか、35歳から45歳までは。だから、焦っていますね」

──それは格闘技引退後を踏まえてですか。

「キャリア後とかでなく、今、自分ができることがどれだけあるのか。足りないっていう焦りは常にあります。そこの焦りが凄く強いです。格闘技にしても、他のことにしても。

格闘技だけの話をすると、那須川天心がいて、堀口恭司がいる。これって黄金時代だと思います。堀口は日本の格闘技の歴史上、最強の選手だといっても過言でない。那須川も然り。

そうなった時、自分はもうアレはしんどい。絶対的な素質、才能を見せつけられた時に、自分が格闘技の輪のなかで圧倒的な者になれるのか、なれないのか。それを考えると、やはり疑問符をつけてしまう。そこのせめぎ合いがあって、時間がないと感じる。だからこそ、頑張らなければというのは凄くあります」

──圧倒的な者とは、ONEの中でも圧倒的な存在感を出すということですか。

「ONEの中とかではなくて、自分の実力的にですね。存在感もそうだし、勝負、技量もそうです。そういう部分で焦っています」

──青木選手は興行を背負う派ですが、18日のシンガポール大会はアンジェラとクリスチャンのリー兄弟がイベントを背負っています。

「これまでのキャリアでなかったですよね。そういう部分に寂しさというか、キャリアを重ねて老いていく。時間の流れに少しずつずれていく……何というか、一番分かりやすい言葉でいえば葛藤か……葛藤は感じています。これではいけないと常に思っています。

凄くお金が欲しいと思っていた時期もありますし、そこに拘ってきた時期もあります。そういうモノを全部、一回取り外してこのままでは自分は納得しないというのはあります。その枠をも外して、だからこそもう1回勝負したい」

──青木選手が格闘家として、存在感を醸し出すにはやはり対戦相手も大きな要素だと思います。次の相手、ラスル・ヤキャエフがどのような選手なのかもあまり浸透していません。

「とにかく勝たないといけない相手です。勝たなければいけない、負けられないみたいな気持ちと日々向き合って、抗っていかないといけないです。

とにかく勝ち星を戻して、タイトル戦線も含めて自分を戻していきたいです。それなりのことを……練習もしているし、頑張ろうともしています」

──言うことも言っていますし、結果が必要になります。

「ハイ。その分やってきているし、リスクは取ってやっている……勝負していると思っています。まぁ、勝たなければいけないですね。どれだけ練習していても、結果を残さないと意味はないですからね」

──負けると青木ブランドは地に落ちるといっても過言ではない。

「それもひっくるめて……やれば勝敗はでるし、負ける覚悟も当然してします。そういうなかで、やるしかないし、やらなければ前に進めないですからね」

──見ておけよ、という気持ちは?

「ないですッ、全く。自分が好きなことをやっていて、それで勝てばたまたま喜んでくれる人がいてくれれば嬉しいです。嬉しいですけど、基本は自分のためにやっています。自分の小さな面子というか、自己満足のためにやっています」

──どの試合も引退しない限り、次の試合へつながる一歩です。この試合後、青木選手の探求心はファイターとして、どこに行きつくモノだと考えていますか。

「また試合をしたくなるでしょうし、キャリアを重ねた選手たちがどう戦っていくかに興味がありますね」

──格闘代理戦争だと、青木選手はレジェンドと紹介されています。

「同じ括りですね。15年やってこればレジェンドと呼ばれて然りだと思いますし、仕方がないです。ただ、そのなかでやっぱり自分は現役でやっているし、戦いの輪にいるんだという気概や意地を持って、取り組んではいきたいです」

──レジェンドと呼ばれると、どうしても第一線から引いた感を持たれてしまいますしね。

「ハイ、まだ引きたくないです。そこは飯が食えるとか、食えないという話ではなくて、もう少し続けたい」

──そこに拘る青木選手を見続けたいです。

「もうひと頑張りしたいです」

──そのためにヤキャエフ戦では、どのような戦いをしたいと考えていますか。

Yahyaev「これで終わっても良いぐらい、後悔のない試合をやりたいです。やれることは全部やって、これで終わりだよって言われた時に後悔がない試合になるように出し切りたいと思います」

──そこはヤキャエフ云々ではなく?

「ハイ。いつ終わるか分からないので、一生懸命やりたいです」

──これは次の試合とは関係ないのですが、今日のミット打ちを拝見させてもらって、青木選手のムエタイの試合、そうですねムエカーとの試合が見たいと思いました。

「僕は以前からムエタイとミャンマーラウェイはやりたいと公言しています(笑)。もう35歳ですし、ここからの5年は本当に好きなことをやりたい。飯を食うためとかでなくて。そのためにAbemaさんとの仕事でも、本当に楽しんでやらせてもらっているし。好きなことがやりたいというなかで、ムエタイもそうだし、もっと違う海外の試合に出ていきたいですね。ここからの5年で、悔いのないようにやりたいです」

■ ONE72対戦カード

<ONE世界女子アトム級選手権試合(※52.2キロ)/5分5R>
[王者]アンジェラ・リー(米国)
[挑戦者]V.V Mei(日本)

<ムエタイ世界フライ級王座決定戦/3分3R>
サムエー・ガイヤーンハーダオ(タイ)
セルジオ・ヴィールセン(オランダ)

<ONE世界フェザー級選手権試合(※70.3キロ)/5分5R>
[王者]マーチン・ヌグエン(豪州)
[挑戦者]クリスチャン・リー(米国)

<キックボクシング72.5 キロ/3分3R>
ヨーセングライ・IWEフェアテックス(タイ)
クリス・ンギンビ(オランダ)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
青木真也(日本)
ラスル・ヤキャエフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
エドゥアルド・フォラヤン(フィリピン)
ハルン・アトランゲリエフ(ロシア)

<ライト級(※77.1キロ)/5分3R>
アミール・カーン(シンガポール)
イ・ソンジョン(韓国)

<ムエタイ61.2キロ/3分3R>
シントンノーイ・ポーティラックン(タイ)
ジョゼフ・ラシリ(イタリア)

<フェザー級(※70.3キロ)/5分3R>
ミース・メウ(カンボジア)
シエ・チャオ(中国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
フオン・シハオ(シンガポール)
シエ・ビン(中国)

<バンタム級(※65.8キロ)/5分3R>
ロエル・ロサウロ(フィリピン)
ツー・ノット(インドネシア)

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