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【ADCC2017】66キロ級2連覇、37歳のコブリーニャは欧州、パン、ブラジレイロ、ムンジと5冠達成!!!!

Podium【写真】3位のいない表彰台で37歳のコブリーニャが2連覇を喜ぶ (C)SATOSHI NARITA

23日(土・現地時間)と24日(日・同)の2日間、フィンランドのエスポーにあるエスポー・メトロ・アリーナでアブダビコンバットクラブ(ADCC)主催の世界サブミッション・レスリング選手権が行われた。

2年に1度のノーギグラップリングの世界最高峰の舞台で行われた戦い。第2回は男子66キロ級から準決勝、3決、そして決勝の模様をレポートしたい。


01<66キロ以下級準決勝/10分1R・延長5分>
フーベン・シャーレス(ブラジル)
Def. by 0-0 マイナスポイント0-1
パウロ・ミヤオ(ブラジル)

開始早々座ったミヤオに対し、大会2連覇中の大本命コブリーニャことシャーレスは担ぎ等を狙うが、ミヤオは素早く足を回して解除。対するミヤオはコブリーニャの足首を掴んで足を絡め、得意の内回りベリンボロを狙ってゆくが、コブリーニャも冷静に距離を取って回避する。その後もミヤオは内回りを狙うが、コブリーニャは常に距離を取ってあまり足首を掴ませず、ミヤオはチャンスを作れない。

やがて加点時間帯に入ると、攻撃の強度を上げたミヤオはさらに激しく横回転を見せる。下から足を取りにゆくミヤオだが、コブリーニャは卓越したバランスで上をキープ。さらにミヤオは50/50を作り再び足を狙いにゆくが、コブリーニャは絡むミヤオの足を強烈に押し下げて足を抜く。その後もミヤオの回転攻撃をコブリーニャがうまく捌いて距離を取るなか、本戦が終了した。

5分間の延長戦。マイナスポイントを覚悟で座るかと思われたミヤオだが、しばらく立ち技で挑む。果敢にテイクダウンを狙うミヤオ。それを防いだコブリーニャが逆にテイクダウンを狙うが、ミヤオはそれをがぶってギロチン狙い。これがすっぽ抜けて後方に倒れたミヤオは、ここで立たずに下を選択。残り3分のところでマイナスポイントを1つ献上した。

02勝つためには下から点を取るしかないミヤオは、激しく回転して足を絡め、コブリーニャの足をゲーブルグリップで組んで全力で引きつけては、またしても回転して股間に入り込んで煽る。終盤再び50/50を作ったミヤオは、さらに回転してコブリーニャの胴体をしたから挟むリバースクローズド(?)の体勢からトーホールドを狙う。極まらないと見るや懸命に下から足を振って煽るミヤオだが、コブリーニャは難なくバランスを保って試合終了を迎えた。

攻め込む時間の多かったミヤオだが、さすがにコブリーニャにレスリング勝負を挑むことはできず。引き込みがマイナスとなるこのルールにおいて、最後の頼みの綱となるべき立ち技の力が勝敗を分けることとなった。

03<66キロ以下級3位決定戦/10分1R・延長5分>
ジョアオ・ミヤオ(ブラジル)
Def. by 10-0
パブロ・マントヴァーニ(ブラジル)

04タンキーニョを倒す殊勲を上げたマントヴァーニ(※2016年ムンジアル黒帯ライトフェザー級1回戦で嶋田裕太に勝利)の足関節狙いを防いで上を取ったミヤオは、低く圧力をかけて片足を越えると、しっかり上半身を密着させてマントヴァーニの動きを殺してから、横に飛んでパスに成功。一度体勢を戻されたものの、加点時間帯になるとミヤオは再び低く入り、レッグドラッグでマントヴァーニの足を捌いてサイドに着く。その後も戻されては密着度の高いパスで得点を重ねたミヤオは、終盤にはマウントを奪い10-0で快勝。新鋭相手に底力を見せつけた。

06<66キロ以下級決勝/20分1R>
フーベン・シャーレス(ブラジル)
Def. by 6-0
AJ・アガザーム(米国)

07レスリングベースのアガザームに対し、コブリーニャも妥協せずスタンドでの真っ向勝負を展開。頭をぶつけ合いはたき合い、また腕を顔面に押し付け合う激しい攻防が続く。やがてコブリーニャが素早くシングルレッグに入り、アガザームの左足を捕獲。そのまま抱え回してアガザームの体勢を崩しうつ伏せにしたコブリーニャは、瞬時にグリップを入れ替え、上からアガザームの首と片足を抱えてクラッチするクレイドルを完成させる。さらに体重をかけてアガザームの体勢を潰すと、素早くバックに付いて4の字ロックをフックした。

そこからチョークを狙ってゆくコブリーニャだが、防御力には定評のあるアガザームはしぶとく凌ぐ。少しずつ体をずらしたアガザームは、10分が経過して加点時間帯になる前に胸を合わせて立ち上がる。

再び立ち技に戻った両者の攻防は、やがて加点時間帯に。コブリーニャはまたしてもシングルレッグでアガザームの左足を取ると、両足に挟む。そこから回されてバランスを崩したアガザームは前転してのエスケープを狙うが、コブリーニャはそれを上から潰す。スクランブルを狙うアガザームに対して、コブリーニャは再びシングルに入って崩すと、先ほど同様のクレイドルのクラッチを組むことに成功した。

アガザームの首と足を抑えて上から覆いかぶさる体勢のコブリーニャは、そのまま圧力でアガザームの体勢を横向きに潰すが、背中がマットに付いていないので加点には至らない。体勢を立て直そうとするアガザームに対し、強力なクレイドルのグリップをキープするコブリーニャは、上からタイトに体重をかけながら背中側に動き続け、バックを取るチャンスをうかがってゆく。唯一自由な片腕で必死にコブリーニャの進行を防ぐアガザームだが、体重を掛けられ動けず削られたまま時間が経過してゆく。ポイントこそ許していないものの、このままではレフェリー判定での敗北は避けられない。

08残り1分を切ったところで、コブリーニャはアガザームの体勢を上から潰し続けたまま動いてバックへ。フックを入れて決定的な3点を奪取する。さらに足を組み替えて加点したコブリーニャがチョークを狙ううちに、試合終了。今回もレスリング力を存分に見せつけたコブリーニャが、大会3連覇を果たした。

05そして、11月に38歳となるコブリーニャは今年、ヨーロピアン、パン、ブラジレイロ、世界柔術に続いて驚異の国際大会5冠達成。4冠=グランドスラムをも凌駕するスーパーグランドスラムとでも呼ぶべき偉業を成し遂げたことになる。

2年後、東京開催の声もある次回大会もまた、この不滅の鉄人の強さに酔いしれたい──歓喜の雄叫びをあげるコブリーニャの姿は、観るものにそんな希望を抱かせるものだった。

■リザルト
【66キロ以下級】
優勝 フーベン・シャーレス(ブラジル)
準優勝 AJ・アガザーム(米国)
3位 パウロ・ミヤオ(ブラジル)
3位 パブロ・マントヴァーニ(ブラジル)

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