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【Bu et Sports de combat】 武術の叡智はMMAに通じる。統一体と形骸化された構え─02─『座礼』

ZAREI【写真】左が統一体でない座礼。右が統一体の座礼。その違いとは、そして統一体とは? (C)MMAPLANET

MMAと武術は同列ではない。その一方で、武術空手を学ぶことで、MMAに生かせる部分がある。とはいってもMMAはスポーツであって、決して武術ではない。また多くの空手も試合があり、スポーツとなっている。剛毅會・岩﨑達也宗師自身が20年に渡り極真空手というフルコンタクト空手で試合に勝つために稽古を続けてきた。

そして、道場で行われている稽古が試合で勝つため、体を鍛錬するための運動と化していることに矛盾を感じてきた。その後、心身が自由になりかつ相手な攻撃がよく見えるようになる武術空手の境地に至る。

自らの強度が上がり、質量が変化する。それが統一体になる──ということだと氏が言う。そして「体のどの部分でも、痛みの感じ方が変わります。まず細胞も含め本人の感じ方が変わり、距離が遠くなるので相手が強い攻撃をしづらくなる」と統一体は、「挨拶一つを取っても体の状態が良い状態と悪い状態がある」とも。

ここでは多くの空手道場に見られる統一体でない座礼と、剛毅會で見られる統一体である座礼を比較し、結果としてどのような違いが生じるかを検証していきたい。


01:多く見られる空手道場での座礼

拳を握って

拳を握って

拳を床について礼

拳を床について礼

戻ると、『怖い』

戻ると、『怖い』

押すと軽く姿勢が崩れる

押すと軽く姿勢が崩れる

02:剛毅會での座礼

拳を握らず

拳を握らず

三角を作って、あまり頭は下げない

三角を作って、あまり頭は下げない

戻っても『怖くない』

戻っても『怖くない』

押しても、強くて姿勢が崩れない

押しても、強くて姿勢が崩れない

──座礼にしても統一体と統一体でない礼では、違いがあるのですね。

「細かい違いといえば、統一体でない座礼は拳を握り肩幅くらい目線は前方に頭を下げる。対して、統一体の座礼は両手で三角を作り目線は床、頭を下げるのでなくヒジをしっかり曲げ、頭から尾てい骨がほぼ床に対し平行になっています」

──姿勢の違い、そして体を押されることで姿勢が崩れるかどうかは視覚的、第3者にも分かりやすいのですが、この怖いという感覚的な部分は何が違うのでしょうか。

「統一体でない時は木刀が近く感じ、迫って見えます。だから恐怖、怖いと思う。その結果、反応が送れるのです」

──それが座礼だけでなく、統一体と統一体でない状態での共通した違いになってくるということでしょうか。

「統一体かそうでないか、基準はそこだけなんです。そして相手が見えているかどうか。これは構えに通じてきます。人間の体の機能がフルに使える状態とそうでない状態があり、使える状態を統一体ですから。

結論として拳を握っていると統一体ではないのです。その理由は分かりません。ただし、拳を握ると統一体ではなくなる。そうでない状態が統一体であることが、発見されたのです」

――理由は分からない、結果がそうだと。根本となりますが、統一体とはどのような状況を指すのでしょうか。

「心と体が一致した状態です。精神と肉体が」

――では拳を握ると、精神と肉体が剥離するのですか。

「ハイ。拳を握って構えたり、挨拶をすると隙が生じます。その事例を座礼だけでなく、立礼、四股立ち、前屈立ちなどでも確認していきましょう」

<この項、続く>

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